中国では春節、韓国ではソルラル、ベトナムではテト…
各国の旧正月の話題をニュースで耳にする度、薄っすらと羨ましく感じるのは毎年の事だ。
中国人の同僚は、両親が昨年末から2か月程の予定で日本に滞在しており、「私達がわざわざ中国から来ているのに何故旧正月にも仕事をするの?」と言われたそうで、旧正月的には大晦日になる今日と旧正月である明日は休みを取るとの事だった。
彼女が両親を呼ぶ際のビザに関して、勤務先が発行する書類が必要になる関係から私が手伝ったのだが、そのせいもあったのか、年末、奇跡の9連休だった休みに入る前に、彼女のお母さんが手作りされた餃子を冷凍したものを沢山頂いた。
餃子を入れて貰った器を返す際、彼女から「この機会に自費で両親に日本の病院で健康診断を受けさせたいのだが・・・」と相談される。確かに自費ならなんの問題もないと思うのだが、彼女の両親は、2月には帰国する事が決まっているのだ。仮に病気が見つかっても日本での治療は叶わない。今、話題になっている海外富裕層向けの恐ろしい程高額のスペシャルな人間ドックなら話は別かもしれないが、生活に根付いた健康診断はやっぱり生活の場で受診するのが現実的だ。
ただ、離れて暮らす彼女が両親の健康を気遣うのはよくわかる。40代になったばかりの彼女はいわゆる一人っ子政策世代故、兄弟はいない。(政策に反して子どもを複数人持てば、出世に影響するから当然一人っ子と彼女は淡々と話していた)仮に彼女が同郷の人と結婚しても相手も一人っ子故、2人で4人の親御さんの介護をする可能性が発生するのだ。何より彼女はまだ日本での生活を望んでいる。彼女が両親の健康に不安を抱くのも当然だ。
****
健康診断や介護の話から、『日本よりも何倍も速く少子化が進んでいる中国』という話題になったのだが、彼女は、ちょっと笑いながら『それを解決する良い方法があるんですよ』と言う。
何かと尋ねると、更に笑いながら『今、中国共産党の党員は多分9千万位のはず。もし党が『複数人の子どもを持つことを推奨する』と言ったら、皆、子どもを持とうとするから大丈夫。中国にはそんな秘策があるんです』と言う。『まぁ、年齢の問題もあるけれど、三分の一か四分の一の人がそれに従って頑張れば、あっという間に少子化問題はなくなります』
冗談なのか、半ば本気の話なのか、私には判断がつかない。。。