私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ベルファスト

2022-03-27 19:13:50 | 映画鑑賞

自身も9歳までベルファストで育ったケネス・プラナーが、9歳の少年バディが見た1969年の北アイルランド紛争で揺れるベルファストを描く。

隣近所誰もが顔見知りで、学校帰りに隣のおじさんから自宅の夕食のおかずを聞き、悪さをすれば容赦なく怒られたりするものの、学校は楽しく、路地で遊びまわるのも楽しい。9歳の少年にとっての宗教の違いは、「プロテスタントの自分は教会に行かなければならないけれど、カトリックは懺悔をすればいいだけだから、ちょっとうらやましい・・・」という程度のものだった。住民たちも恐らくその程度の意識しか持っていなかったはずだ。住宅問題、就職差別の問題があってもバランスを取って暮らしていたプロテスタントとカトリックの住民。それがプロテスタントの過激派が投げた石によって、プロテスタント過激派グループが、プロテスタント地区に住むカトリック住民の地区に乱入して来た事で、街の様相は一挙に変わっていく。

ただそこで静かに暮らしていただけなのに、諍いが起こると生活は一変する。スーパーは略奪され、ロンドンとベルファストの間を行き来して仕事をする父親は、過激派グループから協力を求められるようになる。

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憧れの優等生の女の子と離れるのを寂しがる息子に「愛があれば大丈夫」と慰める父親。宗教の違いは折り合いをつければいい。そこに住む場所や仕事の問題が絡み、そして暴力が介入すると、あっという間に問題は混沌としてくる。皆自分の生活がある。同じ宗教であっても全ての条件が一緒の者などいない。皆それぞれ進む道を選択しなければならなくなるのだ。

ただ9歳の少年にそんな事は関係ない。ニュートラルなまなざしで、街が変わっていくのをただ見つめるだけだ。

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映画は、ノスタルジックぎりぎりの所でバランスを取っているが、以前読んだ警察小説@コールド・コールド・グラウンドはカトリック教徒にもかかわらず警察官が主人公の小説で、北アイルランドのヒリヒリするような空気が伝わってくるミステリーだった。

 

 



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