就活生の厳しい状況が描かれる韓国ドラマは色々ある。このドラマも主人公が就活に悩むドラマだ。
チェ・ジョンヒョプ演じる就活生は、俳優で身を立てようとするもののなかなか目が出ず、両親にも面目が経たない事から就活にシフトチェンジするもののそれもなかなか厳しい。就職試験も何度も落ち、今回も大手IT企業の面接を受けるものの面接前のトラブルで敢え無く撃沈。
田舎でリンゴ農園を営む両親の元に里帰りする際の手土産にも困る状況だ。
インソンの就職が決まらなければ、リンゴ園を営む父親と息子インソンの間にある「俳優の夢をあきらめさせたVS父の言うことをきいて夢をあきらめた」というわだかまりが消える事がないのだが、インソンが一発逆転で就職できるとも思えない。
しかし、そんな奇跡のような事が山の中で拾った携帯電話をきっかけにインソンの元に転がり込むのだ。大手IT企業のCEOが携帯電話の中からSOSを出して、そのSOSに答える形でインソンが携帯電話の指示に従ってCEOとして会社に乗り込むというありえない展開。
さすがIT企業だ。社内で通信状況が途切れる事はなく、インソンは常時通話状態でCEOのソンジュの指示とアドバイスを受けながら30代になったばかりの「出来るビジネスマンの役」を演じる事になるのだ。
最初は「ちょっとこじんまりした感じのドラマかな?」と思ったのだが、「社長役を演じればいいんだ」とインソンが割とノリノリで社長役を演じ始めた事でちょっと面白くなってきた。
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CEOのソンジュには当然のように敵が多い。大体携帯の中に人が閉じ込められるわけもない。自動音声でCEOのフリをする事など朝飯前の事のはずだ。俳優志望だったインソンが自主的にどんな社長を演じるのかが、今後のドラマの楽しさを左右するかと思われる。