ウルテに刺されるも一命をとりとめたドユン。600年の時を経て息子の手を取る事が出来たファル。不可殺(プルガサル)となっても息子を思う気持ちに変わりはない。ウルテがファルの家族を殺したのは自分だとドユンに告白した事で、600年もの間サンミンを恨んでいたファルの誤解も解けるのだ。
600年もの間サンミンを追いかけて来たファルは彼女の前で掛け軸に描かれた彼女の絵を焼くも、ウルテがサンミン達を狙っている事に違いはない。
ドユンをクォン元刑事やサンミンの妹のシホに託して、ウルテを殺す事にする二人。
ここでファルとサンミンの共通の敵はウルテのみとなり、人間と不可殺(プルガサル)の同士関係が成立するのだが、ファルはウルテとの対決の場に彼女がいては危ないとサンミンを残し、自分だけでウルテを井戸に埋めることでサンミン達が安全に過ごせるようにするのだ。
ウルテの弱点である胸にある黒い穴にナイフを差し込んだ事でウルテを危機一髪の淵に突き落としたファルだが、ウルテの話や過去を透視出来るサンミンの妹シホの力により、更に複雑な3人の関係が浮き彫りにされることになる。
1000年前、病弱な青年であったウルテは、山にいる邪鬼のファルの元に出向き、ファルを前に「あなたのように強くなりたい」と望んだ事。シホが透視した姉サンミンの前世の魂からは、不可殺(プルガサル)の息の根を止めるためには、不可殺(プルガサル)同士、同時に相手の心臓を一突きするしか方法が無い事が分かる。お互いが対の関係という不可殺(プルガサル)同士の微妙な駆け引きもあり、1000年前、そして600年前の出来事を知っており、全部を語ってしまえば、自分が重用されないことを瞬時に判断しているウルテは情報を小出しにし、なんとかしてファルの気を引こうとするのだ。サンミンをはさんでここに不可殺(プルガサル)同士の微妙な関係もあらわになるのだ。
「仇だと誤解していた」とファルを理解し、「こうなったら、不可殺(プルガサル)だった私が元に戻ればいい」と最大限の愛情をファルに見せるサンミンだが、フォーカスする時代が違えば、お互いの関係性も全く違ったものなのだ。
不可殺(プルガサル)であったファルに「俺をあなたのようにしてくれ」とねだった人間のウルテ。不可殺(プルガサル)だったサンミンに魂を取られた人間のファル。そしてとうとう忘れていた記憶を取り戻し、ファルを殺そうとするサンミン。
三人とも人間で、三人とも不可殺(プルガサル)だったのだ。もう、三人が同時に恨みを捨てない限り、因縁は消えない事が良く分かった・・・