チョン・ウヒ演じる詐欺を生業にしている女性が代々超能力を持つ家族の元に入り込んで行くことから始まる物語。
正夢を見る事が出来る母を筆頭に、空を飛べる姉と幸せだった過去に戻る事が出来る弟。養母から詐欺の手筈を受けたダヘが素性を隠してその家族に近づくも、自分の過去がその家族と関係がある事が次第に分かり、詐欺の行方の見通しがつかなくなっていく。
超能力があれば、それを積極的に使う事はしなくとも生活が成り立っていた昔とは違い、それだけでは現代の生活と折り合いがつかなくなり、次第に落ちぶれた生活に陥る家族。その家族に近づく女性を演じるチョン・ウヒの、普通の女性を装いながらもどことなく幸薄い感じ。幸せを感じる事が出来ずに過去と現在を行き来する事が出来なくなった超能力一家の息子を演じるチャン・ギヨンとのどこかフワフワしてつかみどころのないやり取りが時間旅行を挟みつつ、行きつ戻りつする何とも不思議なドラマだった。
何度も行き来する様子を見ているうちに、それが現在なのか過去なのか混乱してくるのだが、そのフワフワとした混乱具合がなんとも癖になる不思議なドラマだ。
詐欺の行方よりも、この二人がそしてこの家族がどんな幸せを見つけるのか、何を幸せと感じるのか、それが気になるなんとも不思議なドラマだった。