いわゆる経営者一族のプライベートのサポートをすることが、社内で一番名誉のある仕事とされていることにも驚くが・・・その場で偶然にもクォンの結婚の件を聞く事になってしまったサラン。
彼女に経営陣の世話はさせられないと、いうことで与えられた仕事は、常務の息子の世話をすることなのだから、公私混同も甚だしい。その上、常務の息子は、母親に嫌われないようにすべく、あの歳で処世術を身に着けているのだ。
社会的に地位も名誉もある大人にはキチンとした態度を見せ、母親が下に見る立場の人には、自分もそのような態度をとる・・・・子どもが親を見て育つということはこういうことというのの典型だ。
しかし、ここでは臆せず常務の息子を叱るサラン。
クォンが彼女の心を許したのはこういう所なのだが、それは彼の甥にとっても同じことで、サランは常務の息子の心も鷲掴みだ。
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自分も同じような道を通ってきた父親は、「恋愛はいいが結婚は別」と前世代的な話で事を収めようとしており、クォンとは当然意見があわず。
しかし、そこは出来るビジネスマンとして乗り切ろうとするクォン。
姉である常務がビジネス界のトレンドである経費削減で財務状況を安定させようとする手法を取るのと反対に、ホテルのサービスを売る事で売り上げを伸ばそうとする。
ここでも、パーティと同様に現実VS夢で乗り切ろうとするのだ。
しかし常務はサランとクォンの盗撮写真を世間に公表することで、分かりやすくクォンの足をすくおうとする。父である会長が金で解決しようとするも、それ以上のお金を使って対抗。どこまでも執念深い。しかし、逆にそれが会長の逆鱗に触れて自分がホテルの事業から手を引く事になってしまう。
一見めでたしめでたしと言いたくなるが、会長は、サランを地方のビジネスホテル的な場所に左遷し、常務とは全く違う非常に現実的な方法でサランとクォンの関係を清算させようと画策。クォンが「簡単に認めて貰えるなんて思っていないから大丈夫」というサランの言葉を信じ、仕事に邁進している間に事は着々と進められるのだ。
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ラブコメの王道を歩むドラマ故、何があっても大丈夫という安心感はある。常務から美味しい話を聞かされたノ課長も結局は常務に寝返る事はなかった。常務以外に悪役が見つからないのもラブコメの王道スタイルだ。
最後の見どころはクォンがどんな風に夢と希望を語ってサランとの愛を貫くかだ。