クチナシ(梔子)の実
<アカネ科クチナシ属>
常緑低木。
下部からよく分岐し、
樹皮は灰緑色~灰白色。
葉は対生の長楕円形で革質で光沢がある。
基部にちいさな杔葉がある。
6~7月、
枝先の葉腋に芳香のある白い花が1個ずつつく。
果実は
楕円形で、先に5~7個の細い萼片が残る。
冬に黄赤色に熟す。
中に小さな種子が多数ある。
熟しても口をあけないため、この名がある。
☆熟した実はクロシンと呼ばれる色素を含み、
染料、薬用、食品の着色料などに使われる。
<俳句歳時記>秋
梔子の実(くちなしのみ)
梔子の実やしんしんと傾く廃屋 北 昭一
梔子の実を手にどっこいしょと散歩 大山 青城
梔子や出来ぬ約束してゐたり 浦川 聡子
くちなしや医者の頭の中思ふ 松本 文子