キブシの花芽
(木五倍子)
<キブシ科キブシ属>
山地にはえる落葉低木。
樹皮は褐色。
枝は赤褐色または暗褐色で光沢がある。
葉は互生し、
楕円状卵形または長楕円形で先端は長く鋭くとがり、
基部はまるい。
ふちには鋭い鋸歯がある。
3~4月、
葉の出る前に長さ4~10センチの穂状花序を多数たらす。
雌雄異株。
果実ははじめ緑色で熟すと黄色を帯びる。
中に多数の種子がある。
果実を5倍子(フシ)の代用として黒色の染料にするので、
この名がある。
<俳句歳時記>春
通条花(きぶし)
[木5倍子(きぶし)]
きぶし群落美女群落は乳房みせぬ 金子 兜太
きぶしの花中空は水ながれざる 植田 睦子
木5倍子咲く地図には載らぬ道祖神 北澤 瑞史
あやとりもきぶしも風の通り道 水野 真弓
きぶし咲き漂う誰か置き去りに 伊藤 淳子