ムラサキケマン(紫華鬘)
<ケシ科キケマン属>
平地や山麓の日蔭のやや湿ったところにはえる越年草。
和名は紫華鬘で、
華鬘は仏殿の欄間などの装飾具のこと。
全体がやわらかく
傷つけるとやや悪臭がある。
葉は2~3個羽状にこまかく裂け、
裂片はさらに深く切れ込む。
花は紅紫色、ときに白色。
長さ、1,2~1,8センチの筒状で先は唇形となり、
茎の先にびっしりと総状につく。
果は線状長楕円形で吊り下がる。
↓は白花
<俳句歳時記>春
華鬘草(けまんそう)
華鬘咲く野に一たまり牛の尿 秩父 仁兵衛
華鬘草手に浄土欲る胃の痛み 原子 公平
華鬘草咲けば晩年めきにけり 山崎 ひさを
膝ついて土やはらかし華鬘草 大石 悦子