地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

南海高野線徒歩鉄 (4) 2300系

2020-04-10 18:05:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 紀見峠から高野街道をトボトボ歩いて橋本まで下ってくる途中、南海高野線を遠くに望むことはありますが、意外とスレスレを歩く機会はありません。田舎道を歩きながら、谷を挟んで反対側に忽然と現れる林間田園都市の街並みを眺めながら「6000系が急勾配を下って山の中のマンション街に到着する光景スゲーな」とつぶやくことはありましたが……。さらに、ちょっとした宿場風情が残る小原田の街並みはなかなかのものでしたが、「嗚呼……真西には車庫があるんだが」という遺憾もないわけではありません。
 ともあれ、最後に南海高野線とJR和歌山線をくぐって、昔の橋本の宿場を抜けますと、高野街道は紀ノ川の滔々とした流れに突き当たり、昔は渡船、今は橋で渡ります。そこから通称・紀伊清水の大カーブまでは徒歩20分ほど。折角ですので、緑したたる田んぼの道を歩いて寄り道してみました。



 このカーブは通称の通り、徒歩で訪れる場合には紀伊清水駅から歩くことが多いようですが、今回歩いてみた結果では、むしろ橋本駅で下車して橋を渡る方が何となく近くないか?と思いました。もちろん、紀伊清水の宿場町も見応えありますので、どちらでもどうぞという感じですが。
 ともあれ橋本を境として、南海高野線の車両の顔ぶれは一変し、ズームカーとしての性能を有する小型車 (?) しか入線しません。この変化もまた「堺からはるばる歩いて来たなぁ〜」と痛感させられるものです。そして、特急・「天空」・大運転 (及び運用面で大運転とつながる区間列車) の2000系4連を除けば、平日の高野線山岳区間は基本的に2300系2連の独壇場の感があります。2300系は登場当初、大運転にも入っていたものと記憶しておりますが、もともと本数が少なく、転クロを備えた消費電力少なめの最新鋭車両ということで、客が少ない平日の山岳区間に封じ込めておくには最適だということなのでしょう。個人的には、どうしても古い車両好き・地味なカラーリングの車両好きということもあり、かつては「2300系つまらん。2000系で来てくれ」と思うこともありましたが、鮮やかな緑に映える2300系をこうして撮っていると、なかなかどうして、箱根登山にも通じるものがあり、思わず長居して真剣に撮りまくってしまいました。

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