キハ181ヤンゴン環状線「エアコンヤター」。これはこれでイケてる??
すっかり熱帯の線路市場に馴染んだ極寒の地のキハ48♪
危機的な故障続出の中、ちほく車が地方から戻りヤンゴン界隈運用に!
驚異の超豪華エクスカーション車両に改造された車両陣……。
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昨年3月にヤンゴンを初訪問した際の記録を先日一通りアップし終え、さて今度の訪問の際には果たしてどんな車両がヤンゴン周辺で運用されていることやら……とワクワクドキドキする今日この頃。そんな中、RP誌の東南アジア記事等でお馴染みの斉藤幹雄様から、先月下旬にとんぼ返りでミャンマーを再訪され、ヤンゴン地区とネーピードー地区を駆け足で観察して来られた旨の速報レポートを頂きました! ご出発の前に予め訪問のご予定は伺っており、既に一度訪問したことがある立場としましては、現状に関する簡単なあらましを伺うだけでも相当程度訪問本番におけるイメージを抱くことが出来ることから、今か今か……とご帰国後の速報レポートを楽しみにしていたのですが、いざこうして画像とともに最新事情を伺うと、やはりいろいろと変化が大きいようで「ドヒャー!」と腰が抜けそうになる次第です (^^;)。とりあえず、当ブログへの掲載許可を頂いておりますので、速攻で記事化してここにアップさせて頂きます~! 以下、斉藤様から頂いたレポートの要約を要約しておりますが、詳細につきましては今後RP誌にご発表されることと存じますので、当ブログをご覧の皆様におかれましては、そちらを楽しみにお待ち頂ければ幸いです m(_ _)m
*JRH札沼線DCのうちキハ141・142については、ネーピードー~ピィ間の1日1本・昼行急行 (計2運用) に入れるため、ピィンマナ機関区に6両配置されるなど、各地に配属されたものの、当初目指していたヤンゴン地区での運用については、ヤンゴン界隈の陸橋の低さゆえ諦め。
*JRH札沼線キハ48の3両はインセインに配置され、1両 (48303→2590) が故障で長期離脱しているものの、残り2両は2連を組んでコンピュータ支線運用に。
*ヤンゴン地区の日本中古DCは故障車続出状況が余りにも深刻で、現在3運用しかなし。うち2運用はコンピュータ支線運用。このうちもう1運用に、ヘンザダから戻って来たちほくCR70-2を投入。インセインでは12両の壊れたDCが放置中とのこと……。
(管理人補足:3運用しかないということは……昨年3月にデビューほやほやだった松浦の3両は一体どうなってしまったのでせうか?? 滝汗)
*キハ181は土曜休日のチャイティーヨー仏塔観光列車に5連1運用、ヤンゴン環状線初の冷房車「エアコン・ヤター」に5連1運用。残りは予備車。このうちヤンゴン環状線用車は、昨年12月に鉄道車両の車体広告が解禁されたことから、コーヒーの宣伝ラッピング姿に。起動→停止の繰り返しで、ヤンゴン中央駅では検査係が床下をのぞき込んでいるなど、斉藤様も傍で見ていて心配とのこと。
*ピィンマナ機関区にはVIP用となった3セクDCが計6両! 但し、ネーピードーにほど近いピィンマナ機関区が外国人の見学に供されるのはほとんど無く、極めてレアな機会も厳戒態勢でなかなか自由に撮れず。(でもまぁピクには詳細な画像が掲載されることを期待!) 手前のRBE2580はいすみ203。
……というわけで取り急ぎ、斉藤様には画像&速報のご提供、心より御礼申し上げます!! そして、昨年3月の時点と比較して、これだけヤンゴン地区での日本DCの状況が一変していることを考えますと (もしちほく車の反対側が四国のキハ47や盛岡のキハ58ではないとすると……。オーコポス以遠に入るもう1運用は果たしてキハ52か松浦で来るのでしょうか? もしこれも別の車両だとしますと、昨年3月に走っていた車両は今ロクに走っていない!)、来る3月の時点ではさらに変わっている可能性も高いわけで、う~む、何がどうなるか分からんビックリ箱ですな、こりゃ……(滝汗)。
さて、思った事があります。
>ヤンゴン地区の日本中古DCは故障車続出状況が余りにも深刻で、現在3運用しかなし。インセインでは12両の壊れたDCが放置中。
>起動→停止の繰り返しで、ヤンゴン中央駅では検査係が床下をのぞき込んでいる
ミャンマーは気動車の保守が全然出来ないのでしょうか。輸送力不足→日本製気動車輸入→整備不良→故障→輸送力不足→以下繰返し・・・になっていませんか。
気動車を輸入しても整備不良で全部故障させるなら、ミャンマーが使い慣れたYDM4かCKD7を輸入して、インドネシア等から客車を輸入した方が良いと思います。
こんばんは、こちらこそ初めまして。コメントどうもありがとうございます。
ミャンマー国鉄はおっしゃる通りインドや中国から電気式DLを継続的に輸入しているわけですが、罐が長大編成を牽引するほどでもない、ちょうど日本のDCが適合的な輸送量の路線・列車が結構あり、そういうところに適材適所でDMUを使いたいようです。とりわけミャンマーは日本製中古自動車天国ですので、DMUについても日本製に対する絶大な信頼があるのでしょう。しかし、クルマのように潤沢なスペアパーツを確保出来ない中、電気式よりも複雑な液体式機関を良好に保つのは容易ではないということなのだろうと思います。それに加え、トレーラーや故障車をぶら下げる無理目な運用が続いたことも、必要以上に生きているエンジンに負担がかかったのだろうと思われます。
DMUの今後については、日本の援助本格化でまとまった補修部品が供給されるか、あるいはそれこそ日本からまとまった数の新車が入るなどの可能性がありますが、それまでは現状のままかと思われます。
いっぽう客車については、ミャンマー国内のミンゲ工場が、80年代に日本の援助で近車から大量に輸入した客車をコピーするだけの製造技術を持っているようです。最近も経済発展開始の勢いを受けて、急行客車だけでなくヤンゴン環状線にも完全な新車が入りつつあるようです。