地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

根岸暮景2019 (1) タキ1000

2019-12-29 10:20:00 | 貨物列車


 上大岡で東急3450形の美しいグリーンに癒やされましたので、すぐ近場でリアルな緑色車両を見たいと思い、山一つ越えた根岸駅を訪れてみました。今や根岸に出入りするタキからはすっかり黒タキが姿を消し、緑のタキ1000に統一されていますが、それはそれで不可思議な美しさがある光景です。個人的な鉄ヲタ趣味の原点のひとつは、ここ根岸駅でありますので (親戚が線路のすぐそばに住んでいます)、時代は移れどタキは変わらず心を癒やしてくれることに満足を覚えました。 


 
 それにしても、「今年の漢字」は100%出来レースな結果が発表されて面白くも何ともありませんが、個人的には「石」が選ばれても良かったのではないかと思います。とある環境不思議少女が、化石燃料の最大の排出国である中国を正面から批判せず、どうやら実際に中国とつながっていることが明るみになったかと思いきや、香港問題で中国を批判して中共のお怒りを買っている云々……というドタバタ劇が伝えられている昨今ですが、そんな話をさておいても、冷戦が終わってグローバリズムが世界を覆ったここ20〜30年来、相対的平和や経済発展の中で全世界的にみて爆発的に化石燃料を燃やしたことは否めず、それが台風19号の猛威として現れたことも否定できないかと思います。
 このような趨勢の中、今まで内燃機関に依存してきた業界がハイブリッド化・省資源化の動きをますます強めていることも確かであり、鉄道車両に関して言えばDD200の量産開始、ついに「モハ」を名乗るJRC新型車試作に象徴されるようなハイブリッドDCの増加は記憶に新しいところでしょう。原発問題とのからみで、日本における化石燃料からの脱却はなかなか難しい問題ではありますが、それでも化石燃料の削減は、今後も技術的な艱難辛苦を重ねながら着実に進んで行くことになるはずです。そういう意味で、今年は「石」の年だったなと、ふと思った次第です。
 20〜30年後、そして50年後、日本における石油の供給は果たしてどうなっているのかを考えると、もしかすると現状のような車扱貨物で運ぶほどではなくなっているのかも知れません。すると、眼前の根岸に広がる石油輸送繁忙期の情景も永遠不変ではない、とすら言えます。というわけで、こんな超ありふれた光景ですら、いま見かけ次第撮っておかないと、ヲタ心の問題としては後悔することになる……とも思う年の暮れです。

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