地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

インドネシア・消えゆく1等現行塗装

2019-08-17 12:00:00 | インドネシアの鉄道


 本日8月17日は、インドネシア独立74周年の節目にあたります。インドネシアの独立にあたっては、良くも悪しくも日本が極めて大きく関わっているところですが、以来多くの波瀾万丈を経て、今日の日本とインドネシアの友好関係が成り立っていることを喜ばしく思うものです。とりわけ今年はジャカルタのMRTが開業し、ジャカルタの末期的な交通渋滞に一石を投じ大好評を博しているようです。もっとも、現政権はオラン・チナ寄りであることは否定しようもありませんが、何はともあれ、とりわけ鉄道分野で協力関係を進めて来られた方々に敬意を表したく存じます。



 そんなインドネシアのジャカルタから日々発信されるパクアン急行様のブログを拝見してマジビックリ……。ついこの間 (?) 制定されて一気に塗り変わったはずの、現在の客車塗装 (青白ストライプ+オレンジの変形ストライプ) が、ステンレス新型客車の風模様 (?) カラーリングに合わせたものに早くも変更とは……(@o@)。もっとも、それはステンレス新型客車とも連結する1等 (eksektif) 客車がメインで、3等 (ekonomi) の在来ボロ客車のみで組成される一般の中・長距離急行には波及しないのかも知れませんが、Tidak Apa Apaな朝令暮改にもほどがあるというものです (^^;)。
 というわけで、1〜2年後には「懐かしの」という範疇に入ってしまいそうな現行塗装のオール1等客車列車の画像ストックをアップしてみましょう。
 1枚目は、チルボン行の近距離ビジネス特急Argo Jatiですが、何と、この列車がちょっと格下なCirebon EkspresやTegal Bahariと統合されて、Argo Cheribonと改称されるとな……?? かつてバンドゥン行の豪華ビジネス特急Argo Gedeが、伝統の列車ながらもちょっと格下なParahyanganと統合されて、Argo Parahyanganとなったのと全く同じ変化が起ころうとしているわけですが、このオール小窓2010年編成で揃った優美な編成も過去のものとなろうとしているとは……。
 2枚目は、朝ラッシュのピークが一段落した頃に撮影地にやって来る、ジョグジャカルタ行きの伝統特急Taksakaですが、何だかんだでArgoが冠せられていないため、長らく「ややボロ」な客車が充当されて来ました。現行塗装となった2016年の段階では、かつて1990年代にArgo用として新造された世代の客車で組成されていましたが、この客車も2009年の初訪問時にはまぶしく見えたのに、2010年代になると様々な新型客車の登場ですっかりボロの仲間入り……。こんなところからも、インドネシア鉄道事情の変化の速さを見せつけられ、感慨に耽るのみです。
 何はともあれ、この塗装で揃った編成や、過渡期の混色編成を撮りたいという方は、今のうちにジャカルタにGo!……って、ネットを眺めるにつけ、ジャカルタに押しかける日本人鉄の間で客レへの関心がなかなか盛り上がらない(私が参加させて頂いているジャカルタ鉄の宴関係者を除く)のは不思議なことです。乗ってみれば、日本や台湾の客レと近似のノリを結構楽しめるはずなのですが……。逆に言えば、それほどまでに日本の鉄道はEMU・DMU中心になったということであり、僅かに残る日本の客レへの関心は、特定のブランド化した客レへの関心ということなのかも知れません。

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