地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京都鉄道博物館初参観 (2) オハテとオハテフ

2016-09-21 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 先日アップの鉄道博物館EF55、そして京都駅の103系つながりで、そういえば去る5月に訪れた京都鉄道博物館ネタの続きを全然アップしていないのを思い出しました。長らくの放置で既にネタの新鮮味はゼロですが (汗)、まぁ自分の備忘録ということで御容赦頂くとして、少しずつアップを続けたいと思います。
 それはさておき、梅小路、もとい京都鉄道博物館で再び高らかな汽笛とともに走り始めた「スチーム」号は、周知の通り新・遊覧客車を連結し、京都駅側の先頭車はオハテフ310 1、罐の次位に来る車両はオハテ321 1を名乗っています。その種車はレールチキであるとか。モロにコキのような台枠とTR223台車が非常に印象的です (*^^*)。



 もっとも、折角SLに牽かせる車両を新造する以上、もっとレトロ感を出すべきだ、茶色にすべきだ・・・といろいろな意見もあるでしょう。それでも、先代の如何にも遊園地の子供だまし遊具のような客車がショボ過ぎたことに鑑みれば、「京都鉄道博物館」の名折れにならないようなデザインの新客車は大いに歓迎したいと思います♪
 しかしそれにしても、単に「スチーム号」が走る線路上に封じ込められる遊覧車であるならば、先代と同じく車番は特に要らないはず。ところがこの新客車は、コキ並みの下回りに加えて「310 1」「321 1」という新形式・車番まで用意されているということで、個人的にはこの新客車は、将来嵯峨野観光鉄道の現有トロッコ客車をもこの車両の追加分で置き換えるための布石ではないかと勘繰っています。
 それが正夢になるかどうかはさっぱり分かりませんが、当面のこの客車をめぐる最大の問題は……オハテフ310の正面 (梅小路公園側) を拝んで形式写真を撮る機会がないことでしょうか。ホーム脇の芝生スペースからでは、何のかの言って側面からのみですので。とりあえずオハテ321の二枚窓顔で我慢しろ、というのがJRWからのメッセージということで……(汗)。

第八ジャカルタ炎鉄録 (7) スルポン線205系の旅

2016-09-19 12:00:00 | インドネシアの鉄道


 今回の訪問でひとつ楽しみにしていたのは、205系でスルポン=バンテン線のタナアバン~マジャ間を完全走破すること。スルポン線は、今年に入ってからのダイヤ改正でマジャまでの複線電化が正式供用となり、スルポン線の電車は10連に統一されましたので、今年8月の時点での10連は205系のみという状況に鑑みて、マジャまで必ず205系に乗って1時間半の「長旅」が出来るようになりました。これまでタナアバン~マジャ間の直通乗車では103系 (^o^) ・KFW・メトロ05系に乗ったことがありますが、205系に乗れば103系とは違った意味でワイルドだろうと思いまして、活動最終日の4日目に、パクアン急行様とスルポン=バンテン線の客となったのでした。
 環状線沿線での朝練を終え、203系に乗って午前10時にタナアバンに着きますと、ちょうど少々遅れていたマジャ行きが入線して来るところで、始発駅から着席成功! そして車内を見回すと、我々の近くにはドカドカッと大量の荷物を持ち込んだ行商客が。しかも行商客は、車内への搬入に当たった兄ちゃんたちにチップを払っていました。ジャカルタの一大市場街であるタナアバンを起点とするスルポン=バンテン線では長らく、ローカル客レを用いた行商が盛んに行われてきましたが、鈍行客レがタナアバンを通過するようになって以来、ロングシートの電車が行商列車を兼ねるようになっているようです。しかも、ポーターの兄ちゃんが自動改札を通過するのを駅も黙認している (?→入場券Karcis Peronは売っているのか?) あたり、何とも興味深いところです。



 タナアバンを発車した205系は、例によって重厚なMT61のモーター音を響かせながら、ジャカルタの田園都市線と呼ぶべき景観の中を走って行きます。パルメラやクバヨランといった駅がいつの間に見事な橋上駅舎になっているのがスゴい……。
 そしていよいよスルポンを発車してチサダネ川の鉄橋を渡り、お楽しみのド田舎ゾーンへ! 欄干のない旧鉄橋を歩いて渡られたYopie様の武勇伝を思い出しつつ、今や骨組みだけになった旧鉄橋と眼下の濁流を眺め、やがてスピードが上がって行くと……をを~!田植えを終えたばかりの水田と椰子の森の組み合わせが瑞々しすぎます! 通常の乾季であればカラカラな風景ですが、木々の緑が実に鮮やかで空も青いのは異常気象の成せる技。異常気象に泣いた今回の滞在ですが、最終日に「悪い話ばかりではないな」とも思ったのでした。
 さらにチサウク・チチャユル・パルンパンジャン……と進むと、ますます車内は空いて、沿線の田舎度とMT61モーターの組み合わせは極上♪ 205系のド田舎走行シーンといえば、今や宇都宮以北がアツいですが、バンテンの大地へと向かう赤顔205系のそれも激賞するに値すると思います……。
 そんなこんなで、205系はチルジットの大カーブをゆっくりと通過し、さらにダル、テンジョーと停車。ほんのりと賑わう田舎駅風情が何とも言えませんが、駅舎改築やホームかさ上げなどの変化が少しずつ進んでいます。複線化によって、テンジョー駅のド真ん中を横切る幹線道路の踏切が長時間閉まらなくなったのは御同慶の限り!! (単線時代、テンジョーで交換のために10分以上停車しようものなら、カヲス度が半端なかったです……。車内から見ている分には最高に面白い光景でしたが ^^;) 
 さらに進むとティガラクサ。2面4線化が完成し、205系が反対側ホームに停車してはいるものの、駅周辺は余り開発されていない状態で、開通当初の田園都市線という雰囲気が漂っています。タナアバンで大量の荷物を積み込んでいた行商集団は、ここティガラクサで手際よく荷物を下ろしていました。そしてひとしきりド田舎の築堤を走ってチコヤ着! 村役場とその周辺の申し訳程度の商店・農家を除けば本当に田んぼと森ばかりで、この駅を電車は通過していた時代に客レで降り立ったのも懐かしい……。
 こんな感じで、変わりゆく鉄道と、今のところ余り変わらないバンテン州の風景を激賞する旅も、マジャに到着して終了~。昨年8月時点では建設中だった橋上駅舎が既に完成しており、掘っ立て小屋に毛が生えたような昔の駅舎を思い出すにつけ、余りの違いに頭クラクラ (^^;)。駅前商店街は以前のままの長閑さそのものでしたが、今後は果たしてどうなるのでしょうか? タナアバン~マジャ間は、パルンパンジャン以遠が単線だった当時はやたらと交換待ちが多く、1時間50分ほど要していましたが、1時間半で着くようになったのは偉大な進歩と言えましょう。


 瑞々しいバンテンの大地を行く。ガラ空きですので窓開けまくり♪



 チルジットの大カーブを行く! 
 前から2両目に乗っておけば良かった (^^;



 ティガラクサで大量の荷物を下ろす行商。
 両開き4ドアのロングシート車はむしろ行商向き?
 鉄道利用の場合、彼らが客レではなく電車に頼らざるを得ない事情もあります (そこらへんは改めて)。
 しかし道路が一層整備されれば、いずれ行商も過去のものに?



 マジャ駅の駅名板と205系の先頭部♪

EOS 5D Mark Ⅳ試撮・黄昏時の103系@京都

2016-09-18 00:00:00 | 国鉄型車両


 暮れなずむ京都駅。家路を急ぐ通勤通学客と、伏見稲荷から京都中心街に戻る外国人観光客が激しく入り乱れる中、ウグイス色の103系が並んで佇み、ホッと安らぐ昭和風情を漂わせています……。しかし、そんな光景も一体あとどれほど続くのでしょうか。個人的には、323系の新造が軌道に乗り、森ノ宮の103系のみならず201系にも廃車が及べば、玉突きで201系が奈良線用として転属して来るのではないかと予想しているのですが、あるいは221系で統一という可能性もあるのかも知れません。いずれにせよ、関東民からみれば美しい夢としか言い様がないこんな光景も、そう長くは続かないでしょう。その割には、今のところ他に誰も撮っていない……。
 というわけで、先日発売されたばかりのEOS 5D Mark Ⅳ、京都出張ついでに半日ほど関西を周遊し、103系を激写しまくりながらの試し撮りをしてみました (今回の画像は、そんな一日の最後に撮ったもので、かなり手に馴染んできた状態です)。
 前回作のMark Ⅲは所有しておりませんので、あくまでMark Ⅱとの比較に過ぎませんが、まず率直に言って……とにかく速い!! 列車撮影であってもEOS 7D MarkⅡと同じノリで連写出来るようになったのは、とてつもないアドバンテージであろうと思います♪



 ただ、如何せん3000万画素越えの世界ですので、jpegでも約10~14MBに達するヘビーさとなります (RAWは使ってない ^^;)。頻繁に列車が来る路線で、調子に乗って連写しまくっていますと、あっという間にCFがいっぱいになってしまいますし、バージョンが古い画像関連ソフトであれば悲鳴を上げること間違いなしでしょうか?!
 また、既にMark Ⅲで大きく改善された点ではありますが、ミラーショックが極めて少ないのは本当に嬉しいです♪ Mark Ⅱは、劇的に画素数が上がって高感度特性も格段に向上したという点で革命的だったと思いますが、秒コマ数は決して速くないうえに、ミラーショックのばたつきは大きい部類でしたので、手ブレ補正を使ってもカメラ側でブレてしまっているのではないかと思うような場面が多々ありました。それがMark Ⅳの場合、連写速度のさらなる向上のため、Ⅲよりも一層念を入れたミラーショック対策が効を奏しているようです。今回の画像は、手ブレ補正付き望遠ズームと20分の1~25分の1秒の低速シャッターで撮っていますが、あくまで手持ちです (手すりに肘を置いたりして支持していますが)。
 あと、高感度での鮮やかさや細かさに一層磨きがかかったのもGood! 今回の画像はISO1250で、多少レタッチしてはいますが、この鮮やかさとコントラスト♪
 う~む♪ キヤノンの気合いによって確実にブラッシュアップされているこの5D Mark Ⅳで、今後どう写真を撮り貯めて行くのか、本当に楽しみです (^O^)。これだけ良くなっていれば、次のMark Ⅴは買う必要を感じず、次はⅥかな……と (^^;
 あ、勿論……欠点もあります。機能が更に増えすぎて、操作メニューが実にややこしい……(^^;;)。背面パネルと睨めっこしながらお目当てのメニューにたどり着くまで、散々ダイヤルを回し続けるような気分が……(滝汗)。

大宮鉄博再訪2016秋 (上) 転車台のEF55

2016-09-17 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 先日、非常に久しぶりに大宮の鉄道博物館を訪れ、平日の午後3時台ということもあって大いにのんびり・まったりしたのですが、前回訪問から間が開けばさすがに車両の配置も変わっているということで、中央の転車台に君臨するヌシがC57 135からEF55 1に変わっていました♪ (数ヶ月に1回入れ替えているのでしたっけ?)



 う~ん♪ 余りにも特徴的なムーミン顔と、のっぺりとした箱形電機そのものの平面顔の両方を、いろいろな角度からじっくり眺めて撮り放題……。何とも心安らぐひとときです。今後も思い出した頃合いに車両の配置換えが行われるのでしょうが、個人的には、長らく両脇をいろいろなもので固められてしまっているEF58 89が鎮座するのを楽しみにしたいと思います。それが可能なのかどうかも分かりませんが……(^^;)。そして超妄想ですが、もしこの転車台にクモハ40が鎮座してパン上げでもしようものなら、嬉しすぎて卒倒するかも知れません (笑)。

相鉄かしわ台の保存車・SL3号とハ24

2016-09-16 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 去る9月3日の相鉄9000系新塗装鉄コレ電撃即売会から早いもので10日以上経ち、今度の旧塗装鉄コレ即売会は塗装の人気度に照らして恐らくもっと人出が増えるのだろうか?と思う今日この頃ですが(私は仕事で参戦出来ないので海老名で買います T_T)、とにかくも即売会が二俣川ではなくかしわ台で開催されたのは本当に良かったなぁ~と思います。相鉄サイドから見た即売会かしわ台開催の最大の理由は、二俣川駅周辺の再開発でしょうが、非リア充キモヲタの立場から見ますと、通常は「親子見学会」「鉄子専用見学会」といった理由により、こっそりと工場内立ち入りの機会から排除され続けて来たという悔しさがありますので、とりあえず正門周辺だけでも中に入れて下さったのはとにかく嬉しい♪のひとことです。 
 そして、即売会場となった工場建屋の奥に、検査入場中の9000系がズラリと並んでいたのもさることながら、正門脇の神中鉄道SL&客車を激写出来たのは本当に素晴らしいひとときでした。こんなこともあろうかと思い、カメラを持参しておいて良かったです (^O^)。



 このうち、SL3号(1949年に売却→鉄道車両工業と今日の福島臨海鉄道を経て1967年に里帰り) も素晴らしい貴重品であるとは思いますが、個人的に激しく垂涎したのはやはり……客車ハ24!
 この車両は、神中鉄道の開通時に用意された二軸客車であり、その後戦中~戦後混乱期にかけて相鉄→東急厚木線→相鉄と目まぐるしく社名が移ろい (東急へは営業委託)、砂利を運ぶ田舎列車から都市近郊の電鉄へと変わり始める中、ついに御用済みとなった結果 (ロクサンを手に入れたのでボロい客車を手放すようGHQや運輸省から指導されたのでしょうか?)、1949年に三岐鉄道、さらに59年には今はなき兵庫の別府鉄道に引き取られ、1984年2月の廃止まで現役であったという、なかなか凄みのある車歴の持ち主です。しかも、別府鉄道では末期まで混合列車が設定されていたため、この車両はまさに「主力」として日々ゴロゴロと走っていたとか。嗚呼!別府鉄道廃止のタイミングからして、18きっぷで乗りに行こうと思えば行けたにもかかわらず、半鋼製釣掛式電車しか眼中にない中坊であったばかりに、現役シーンを逃したとは遺憾の限りです。とはいえ、相鉄自身がこの車両の価値に目を付けて買い戻し、今やこうして美しい姿を保ち、ついに鉄コレ購入にかこつけて車内にも入ることが出来たのですから、その幸運を喜ぶに限るでしょう。
 ちなみにこれらの車両は、私が係員氏に「SLと客車を撮っても良いか」と訊いて快諾を得るまで、誰も見向きもしない状態でした。そこで私は「イェ~イ!」とばかりに速攻で、車両の周りに誰もいない光景を激写し始めたのですが、すると、どこからともなくワラワラと他のヲタ氏や家族連れが……。やがて、車内撮影は順番待ちとなりました (苦笑)。皆さん……まさか「誰も撮っていない車両は面白みがなく、誰かが撮っている車両は自分も撮っておかないと勿体ない」という程度の心得で、このSLと客車の存在を初めて知ったのではないでせうね?!


 惚れ惚れとするような工芸品的世界……(*^^*)。