北海道地方限定雑誌の、「北方ジャーナル」の1月号にとり上げてもらいました。2014年1月号に、農業ジャーナリストの滝川氏が、家畜福祉に関して私の主張を取り上げて記事になりました。
サイトの中でちょっと紹介しています。畜産の世界は、この30年ほどですっかり変わってしまいました。畜産は本来は、人が食べることができないものを家畜に与えて、肉や卵や乳に換えてもらって、人がこれを食料にするというのが基本です。
こうした畜産と言われる飼養形態は、日本には本来はなかったものです。肉や乳などをほとんど食べることなく、牛は馬と同じように使役牛馬として、家族同様に生活していました。
日本の土地は肥沃で生産性が高いために、家畜に与えてその生産物を食べるという風習が、気候風土や思想的にもありませんでした。戦後経済的に豊かになると、欧米食へと移行してゆきます。
そうした中で、生産性の低い府県の高地や北海道などの、冷涼な地帯では草などしか採れないために、牛を飼うなどをして酪農が盛んになってゆきます。ところが、30年ほど前から、草に加えて穀物を給与するようになりました。
40年前までは、乳牛は1年に4000キロほどを生産していましたが、穀物を与えることで、今では8000キロを超える量になっています。高生産になったと自慢するようですが、穀物の給与量は多分500キロ程度から今では3000キロ近くになっています。
牛は、穀物を牛乳に返還する機械となってしまったのです。当然牛に大きな負担がかかってきます。今では、獣医師は乳牛の修理屋です。
飼養頭数も多くなり、農家は仕事では機械の油まみれ、収支では借金まみれになっている現状です。穀物の多給は、日本の食料自給率を下げ、世界の穀物価格を上げて食糧危機に貢献します。これは酪農も養鶏も養豚も同じです。
そんなことを、記事にしていただきました。本日発売です。書店で購入下さい。830円です。