寅さんの映画で何度も”おいちゃん”が寅に、「馬鹿だよ。ほんとにあいつは馬鹿だよ」という場面が繰り返される。そっくりこれは、安倍晋三に言える。「馬鹿だよ。ほんとに安倍は馬鹿だよ」という言葉しか浮かんでこない。
今日(26日)安倍首相は靖国神社に参拝した。就任一年目にの節目になるから行ったのであろうが、何の益にもならない。同類の国内の右翼どもが賛意を表し支持する以外は、百害あってこの益しかない。
特定秘密保護法が可決し、国家安全保障会議が稼働し始め、辺野古の移転にめどが付き、都知事選と宜野湾名護市長選挙と消費増税前の、暮れのどさくさまぎれにやったのだろう。
中国韓国の反発があれば、防衛予算の増大や兵器の増強も、特定秘密法の必要性も、具体的な理由として引き合いに出せると思ったのであろうか。
安倍の誤算は、アメリカが反発したことである。ともに戦勝国として、靖国への感情に近いものがあると、中国は早々にアメリカにエールを送っている。
アメリカは、「近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに米政府は失望している」と、表明している。中国も韓国もこれで、日本との関係改善に動き出す必要がなくなった。
私の父は靖国に祀られているが、「英霊などではない」と以前に書いている。安倍はこれについての誤解があるなどと発言を繰り返しているが、靖国神社の存在の本質を安倍は知らないのである。
「戦場で散った英霊」と安倍は表現するが、戦場とは中国であり韓国であり東南アジアである。そこは日本が侵略し占領し略奪し、殺害をしたところである。英霊とは、軍国教育で駆り出された農家や一般国民で、戦争の意味も現状も知らされないまま散華したのである。
靖国神社は騙されて死んでいった国民を「英霊」とし、侵略を正当化するための場所である。安倍はいよいよ、極右翼の本性を露わにし始めた。この参拝は戦争のできる国への地ならしの一つである。