昨日「オスロ宣言」採択された。といっても、ほとんどの国民は知らないだろう。クラスター(集束)爆弾の飼養・生産禁止にかかわる、国際会議のことである。
クラスター爆弾とは、小さな爆弾を大量にばら撒くもので、30%は不発弾として残る。一つ一つが小さなもので、不発弾として残ったものを子どもたちがもてあそび、死亡したり腕などをなくす重傷を負う事件が絶え間ない。こうしたことから、クラスター爆弾は「新たな地雷」とも言われている。
宣言は、クラスター爆弾の使用・生産移動・備蓄の禁止、保有する爆弾の廃棄・不発弾の撤去、被害者支援を確認した。
参加49か国中46カ国が賛同した。半大国は日本、ルーマニア、ポーランドの3カ国である。この非人道的な爆弾の使用を、日本が承認したことに驚くばかりである。このような論議がなされたかどうかも、我々は知ることもなかった。
大量にクラスター爆弾を所有する、アメリカ、ロシア、中国は出席はしていない。日本は北 朝鮮の脅威を理由にクラスター爆弾を日本は所有している日本は、アメリカの顔色を伺ったのであろう。「対人地雷全面禁止条約」の締約国に、アメリカの意向に反して調印した小渕首相とは大きな違いである。
因みに、日本は専守防衛を標榜しながら、クラスター爆弾を所有している。クラスター爆弾がどのような目的に使われるか、考えるとこれも問題であろう。
今後は条約を締結した「有志国」で条約をを先行させて、各国に働きかけることになる。それにしても、この非人道的爆弾を日本が所有していたことも、使用反対すらしないことを、国民に全く知らせずに条約に締結しない政府の姿勢に疑問を持たざるを得ない。