そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

作付けで起きる新たなトウモロコシの脅威

2019-04-19 | 環境保護と循環

現代は利便性と企業の利潤追求で動いているといってよい。利便性は時には合理的である側面を見せるが、概して企業側の利潤追求の犠牲も産物であることが多い。その最も犠牲になっているのが食料である。食べ物は人を健康に活動させる原動力であり、作付けによって環境を保全することで人類に貢献してきた。
ところがこれを壊したのが、利潤優先の企業論理である。より多く収穫されればよい、より安価に生産されればよい、売れればよい。という事が優先された。その結果、これを最も忠実に結果を出したのが、「トウモロコシ」である。トウモロコシ、とりわけアメリカで大量生産されたトウモロコシは現代文明社会を破壊し始めている。本ブログでトウモロコシは近代文明を破壊すると警告したが、作付けでも微量粒子を排泄して、毎年4300人も死亡している可能性があるというのである。
”Nature Sustainability””という科学雑誌に報告されている。「Air-quality-related health damages of maize」(トウモロコシは大気の質に影響を及ぼし健康被害を及ぼす)という表題であるが、どうも農業専門家の記事ではなく、原因まで特定はされてはいないようだが、肥料や堆肥の散布によって微量粒子が排泄されているとおことである。トウモロコシ作付け作業者の死因の71%が、効率を優先させたこの微小粒子の散布に起因していたという事である。肺に侵入して心臓などを犯すという事である。
なんとも恐ろしトウモロコシの作付けである。生産されたトウモロコシが現代社会を犯しているが、さらに環境を汚染しその上に、人の健康に影響を与えているようでは、トウモロコシは悪魔の食料といえる。日本の家畜はこれをたらふく食べさせられ、不健康な状態で畜産物を生産している。日本の畜産製品の7割はトウモロコシによって生産されている。
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