第2次改造安倍政権は、私の予測通り女難の内閣に堕してしまった。3名ほどが程なく辞任に追い込まれるであろう。女性なら誰でもいいわけないだろう。女で安倍に近いというだけの理由で登用された女性たちを、長年ぞうきん掛けしたベテランたちがどんな思いで受け止めたことであろう。
それよりこの内閣は、集団的自衛権などの軍事的側面をひた隠し、「地方創生」を打ち上げた。猫騙し政策である。安倍は当面の政敵になる石破を、ここに当てはめた。
具体的な政策もなければ仕事もない。お題目(総論)があるだけである。石破は仕事を見つけなければならない。地方には中央で決めたことが、縦割りで湯水のごとく降りてくる。同種の事業が、全く異なる省庁を通じて降りてくることが少なからずある。相当の経験者でなければ解らないことがたくさんある。新設の大臣がそんなこと解るはずがない。
石破は閑職に近いポストを貰ったのである。石破が成果を上げられるはずがない。何らかの成果があれば、安倍の功績になりなければ政敵の息を止めることが出来る。石破は官僚の壁に消耗するだけだろう。
本気で日本の疲弊している地方を創生したければ、TPPから離脱するのが最も解り易い。地方あるいは僻地あるいは田舎は、一次産業によって栄てきた。中核となる地方都市は、一次産業が支える事業や産業が興って、形造ってきたのである。それは、その地域の風土に従ったあるいは生かされた、持続的な農業や林業や漁業、時には鉱業が興って地方を支えてきたのである。
それらの歴史や自然あるいは風土を無視して、一次産業の生産物を価格だけで評価しようとするのが、TPPである。主に食糧を生産する一次産業は、人類が生存するために欠かせないものを生産する。
地方を創生させるには、持続的な一次産業支援する政策を打ち出すべきである。
簡単なことである。地方を本気で創生するならTPPから離脱すればよい。困るのは大企業や都会の産業であろう。TPPは甘利の所管である。甘利は安倍の配下の人物である。石破は手も足も出ない。
TPPから離脱することによって、地方は再生する。健全な食糧が供給される。環境が保全される。農政通と言われる石破である。TPP離脱を検討していただきたいものである。
アメリカでは民主党の大統領が選ばれると新自由主義、共和党の大統領だと新保守主義。
新保守主義は、経済活動の自由を絶対視し、武力の行使によってもこれを世界に広めなければならないとする考え方は表裏一体の関係にある。
同じ自民党でも、安倍政権は小泉純一郎政権に比べて新保守主義の側面を強く打ち出している分だけ相対的に新自由主義らしさが薄まり、富の再分配とか公正さとか平等の理念といった価値に対する目配りはゼロですが、こと経済成長だけを目指す立場においては、完全に無視されて怒り狂う論者が出ないように組み立てられています。
安倍晋三は、「 日本経済再生本部 」の「 産業競争力会議 」に小泉政権の新自由主義構造改革で旗振り役を務めていた経済学者の竹中平蔵・元経済財政担当相をまたしても登用してみせたほどですから、小泉・竹中路線の焼き直し、さらなる徹底以外の何物でもないと理解しておくべきだと考えます。
日本では民主党は、自民党が弱体化してきたので財界がマスコミを利用し、2大政党制を宣伝し、民主党を支持するように情報操作されました。
民主党が武器輸出の三原則の緩和や野田佳彦政権の下で、民主・自民・公明の三党が国会の外で談合を重ね消費増税の路線を決めました。
いまや財界は大手を振って世界に最新鋭の武器を売り歩いています。
民主党が第二自民党と呼ばれた所以です。