外交経験の全くない、20代後半の北朝鮮の指導者、金正恩坊ちゃまの暴走が止まらない。父の外交手法である、脅しをかけることで食料や年業を戴いてきた北朝鮮の政治体制である。
見た目の成果が欲しくて、直接的な行動が目立つ。若気の至りである。こっぴどい目に合うまでは、この男が気が付くことはない。困ったことである。中国がどこまで本気で支援するかが、この男の生命線となるが、その認識すらない。
この国に自浄能力があれば、政権の崩壊も現実味を帯びるところである。矛盾が露呈しても、政治体制の変革までは主張することがないのは、日本も同じである。公約を平気で無視したとしても、ブツブツ言うだけで終わる。自浄能力がない。
核より安上がりと思ったのか、北朝鮮によると思われる韓国メディアへのサイバー攻撃が起きた。易いばかりでなく、報復攻撃を受けないという利点があるというのは、ブラックユーモアである。石油資源がないために、本気でアメリカが攻撃しないという、利点もある。
金正恩は飛行機に乗れなかった父に比べると、海外事情には詳しいと思われる。そのことがかえって、この男を助長しているのかもしれない。ソウルやアメリカを火の海にするとか、殲滅するといった類の最上級の言葉を駆使する。何よりも、停戦協定の破棄は取り巻きに、精通者もいないことを証明しているといえる。
さらなる核実験の示唆や、アジアの米軍基地を攻撃し誰一人として生き残れないようにするとか、無人機もすでに入手しているとも発言している。
先日は米韓の軍事訓練で、ピョンヤンに空襲警報が発令されていた。拉致被害者の蓮池さんの本を読んだが、情報が限られた中では、北朝鮮の国民の多くはアメリカが今にも攻めてくるような切迫感が、常時あったと書かれていた。彼らは本当に恐れているのだ。
北朝鮮に必要なものは、食糧と情報それに燃料である。不要なものは、金体制と核とミサイルである。
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君子危うきに近寄らず。