NHK、BSプレミアムの「山田洋次が選んだ日本の映画100選」という特集。
1959年に第1部が劇場公開された小林正樹監督の映画。
主演仲代達也、その妻、新珠美千代。
全6部からなる超大作。
3部まで観たところ。
私の記憶している「人間の条件」は、子供の頃学校から帰ると、テレビで放送されていた連続もの、でした。
確か主演が加藤剛で、妻が田宮二郎と結婚した藤由紀子さんだったはず。
白黒画面で、なんだか悲壮な場面ばかりで、母が食い入るようにドラマを見ていたけれど、画面から伝わってくる「重さ」がしんどくて、中身を理解しようとしてみてはいなかった。
テレビドラマは1962年放送とのこと。戦後17年目。私は中1。
親世代が話題にする「戦争時代の話」は、聞くには聞くけれど、生まれる前の「昔の話」の世界でした。
今、映画を見ると、
その時代を生きていくことの辛さが、ずしんと腹底にたまる思いがします。
軍隊=戦(いくさ)のイメージですが、戦場面よりも、理不尽な組織のむごたらしさばかりが繰り返されて、戦死者の7割ぐらいが、戦いで死んだのではなく、飢餓や病死など、実際の戦い以外による死亡だという話が現実味を増す。
いびつな権力が暴走すると、理不尽が理不尽を生み、こんな世界にもなるのかと、それを教えてもらうための映画なのでしょう。
戦争を知らない世代であることの幸せを思います。
追記
6部まで見ました。
録画して、夕食後にみているのですが、まだ続きがある、という気持ちで、前のめりな心境で録画スタートボタンを押していました。
イントロの俳優、製作者紹介場面のレリーフは佐藤忠良(先年、今年か?没)で、彼はシベリア捕虜経験者、出てくる出演者の多くも物故者です。この頃はまだ若き彫刻家だったのですね。
最後まで見終わって、番組案内のお二人が、「9時間半に渡る長編を最後まで見てくださってありがとうございます。」と、頭を下げられたときは、
「見たわよー」と、ワタシ、テレビ画面に手を振っていました。伝えようとする監督さんの心持をどれほど確かに受け止められたかはわからないけれど、五味川純平という作家さんがいて、小林正樹という監督がいた、ということ、私達は、すごい先人たちを持っているのだなー、と思いました。
因みに、小林監督の「上意討ち」も、好きな映画の一つです。
時代を経ても古くならない、というか、現代においても、小林監督の想いは、先陣が降る旗のように思えるのです。
1959年に第1部が劇場公開された小林正樹監督の映画。
主演仲代達也、その妻、新珠美千代。
全6部からなる超大作。
3部まで観たところ。
私の記憶している「人間の条件」は、子供の頃学校から帰ると、テレビで放送されていた連続もの、でした。
確か主演が加藤剛で、妻が田宮二郎と結婚した藤由紀子さんだったはず。
白黒画面で、なんだか悲壮な場面ばかりで、母が食い入るようにドラマを見ていたけれど、画面から伝わってくる「重さ」がしんどくて、中身を理解しようとしてみてはいなかった。
テレビドラマは1962年放送とのこと。戦後17年目。私は中1。
親世代が話題にする「戦争時代の話」は、聞くには聞くけれど、生まれる前の「昔の話」の世界でした。
今、映画を見ると、
その時代を生きていくことの辛さが、ずしんと腹底にたまる思いがします。
軍隊=戦(いくさ)のイメージですが、戦場面よりも、理不尽な組織のむごたらしさばかりが繰り返されて、戦死者の7割ぐらいが、戦いで死んだのではなく、飢餓や病死など、実際の戦い以外による死亡だという話が現実味を増す。
いびつな権力が暴走すると、理不尽が理不尽を生み、こんな世界にもなるのかと、それを教えてもらうための映画なのでしょう。
戦争を知らない世代であることの幸せを思います。
追記
6部まで見ました。
録画して、夕食後にみているのですが、まだ続きがある、という気持ちで、前のめりな心境で録画スタートボタンを押していました。
イントロの俳優、製作者紹介場面のレリーフは佐藤忠良(先年、今年か?没)で、彼はシベリア捕虜経験者、出てくる出演者の多くも物故者です。この頃はまだ若き彫刻家だったのですね。
最後まで見終わって、番組案内のお二人が、「9時間半に渡る長編を最後まで見てくださってありがとうございます。」と、頭を下げられたときは、
「見たわよー」と、ワタシ、テレビ画面に手を振っていました。伝えようとする監督さんの心持をどれほど確かに受け止められたかはわからないけれど、五味川純平という作家さんがいて、小林正樹という監督がいた、ということ、私達は、すごい先人たちを持っているのだなー、と思いました。
因みに、小林監督の「上意討ち」も、好きな映画の一つです。
時代を経ても古くならない、というか、現代においても、小林監督の想いは、先陣が降る旗のように思えるのです。