日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

書いておこうと思う。大事なところが半可通でお粗末でした。できれば再読を。

2013-07-21 09:38:48 | 家族
ウチの家族がみんな知っている話。
(家族から大事なマチガイを指摘されて、訂正)
ちっと口にすると、ははぁ~ん、と頬がほころんでしまう昔話がらみです。

子供たちがまだ小さかった頃です。
3人の子供はお父さんとお風呂に入るのが楽しみでした。
お風呂に入ると、お父さんはいろんなお話を語るのです。
そのいくつもの話の中で、子供たちが何度聞いても飽きない話がありました。
昔むかし、お日様がふたつあったという話です。
空に二つのお日様があって、人々は明るすぎて眠ることもできず困り果てていました。
そこで、勇敢な男が思い立ち、弓矢を持って、お日様の一つを射落とそうと、お日様に向かって歩き始めました。
お日様に矢が届くところまでは遠くてとても男はたどり着けないと考えて、背中に幼い自分の子供を負ぶっていきました。長い歳月、歩き続け、男は年老いて死に、おんぶされていた子が成長して弓矢を手に、父の思いを遂げようと歩き続けてました。ようやく弓矢が届くところまで来たので、ひとつのお日様に矢を放つと、お日様からは青い血がたらりと流れて、それからは明るかったお日様の一つは夜空のお月さまになりました、って言う話です。
おんぶして、「トコトコ歩くんです」というところを、お父さんは2本の指でお風呂の縁を歩くように振りを入れるものですから、子供たちは大はしゃぎで大好きでした。

長子が小学校に入っても、まだ弟妹たちと一緒にその話をせがんでいました。
「お父さんとの楽しい時間」の符号みたいなものでした。

先日、私はその長子の新居への引越しに際し子守に行きました。
マンションは南向き。高層階で眺望は贅沢なのでしょうが、南向きですから当然朝日はなし、と思っていました。
翌朝5時頃だったか。私はいつもの癖で早めに目が覚めます。隙間から朝日らしきものが見え、オヤ?とカーテンを開けてみると、「!」です。
丸く輝くものが二つ、目の前にあるのです!

すぐに上述の話を思い出しました。
なんと南方向にある超高層ビルの2棟の上部鏡面部分に朝日が反射している、のです。
ふたつですから、しっかりとまぶしい、のです。
きっと、同じ面をもつ他の階層の人たちも、同じ光景を見ているでしょう。早起きなら…。笑
でも、でも、「お日様が二つあって…」の話がホームストーリーの家族はいないだろうな、と思うと奇縁を感じました。
日中は大変だろうって?
大丈夫です。そのビルの鏡面部分は上層部だけですし、娘が起きてくるころには、高度が変わって反射光はなくなりました。

娘夫婦はまだ、この現状に出くわしていないと思います。
まだ熟睡時間でしょうから。うっふふ。

早起きものが体験した不思議というか、奇遇です。

ほんと、お風呂でのお話が好きな子供たちでした。とんち話が多いのですが、そのうちに読書家の長子は、「知っている」「知っている」を連発するようになりました。
で、お父さんは、話の種本をこっそり隠したりして…(苦笑)。
お日様が二つの話に限っては、何度話しても、必ずリクエストする我が家の特別枠の話でした。
コメント (7)
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