日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

「世界は深淵をのぞきこみ、日本は屹立する」増田悦佐著 を読んでいる。

2015-06-09 20:44:21 | 
2012年5月発行、電子版2012年7月発行

分類すると経済書になるのだろう。増田氏(1949年東京生まれ)の本は初めて読んだ。
ユーロやドルの数字が頻繁に出てくるので、円に換算しなおすのがおっくうになるけれど、文章は至極説得力があり、出会ってよかった「知」の人です。
電子版で読んでいるので、パラパラめくって再読、というわけにもいかず、でも、この箇所は再読したいと、進行ページをメモしました。苦笑
そしてブログ上に抜粋しました。

以下抜粋

 単純にいうと、世界帝国になった国は、植民地からの収益でいい暮らしができていた。しかし、第2次世界大戦後に植民地が独立すると、その分、生活水準を下げる必要があった。だが、実際は生活水準を下げなかった国が多い。イギリスがその典型だ。
 こうした国々が、貿易赤字を出しつづけながらどのように経済をもたせてきたかというと、国内では、インフレ政策で債務の実質負担を目減りさせることで何とかやりくりしてきたわけだ。
 世界的には、アメリカがかなりの部分の貿易赤字を抱え込む一方で米ドルを増刷しつづけ、インフレで債務を軽減させるということをしてきた。基軸通貨である米ドルを擁するアメリカは、何とかこの経済モデルを維持できている。だが、ヨーロッパ諸国では、ついに借金頼みで稼ぎよりいい生活をする生き方が限界となってきたようだ。それが、現在のユーロ圏の金融危機の核心であろう。
 考えてみれば、当たり前のことだ。西欧諸国の知的エリートたちは、植民地の利権がもたらす金利収入で、「利口な人間は手を汚さずに贅沢な暮らしができる」という人生を十数世代、年数にして250~300年にわたって送り続けてきた人たちなのだ。その利権の源泉を取り上げられてしまえば、落ちぶれるのは、当然すぎるほどの当然な成り行きだ。
 ところが、ヨーロッパ人の描く自画像は、まったく違っていた。
 「自分たちは、天然自然に賢く生まれついているから、アジア、アフリカ、中南米の人間が汗水たらして働いてでもできないような生活を、遊び半分仕事半分で十分やってのける能力がある」という思い込みを、疑うことさえなかったのだ。彼らは、この当然の生活水準の低下を、素直に受け入れなかった。


以上、抜粋終わり

私的には相槌です。ヨーロッパが舞台のミステリードラマを見ても、小公女などの児童書の世界でも、ゆとりある暮らし向きは植民地からの収益によるものだったでしょうし、日本の観光客も押し寄せるあのヨーロッパの街並みも実は同根なんですよね。

この本の発行から3年が経過。ギリシャの債務超過問題はいよいよ正念場だとか。
欧米の思想に啓蒙されてきたと思っていたけれど、昨今は、半可通だったような思い深し、です。


コメント (6)
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「寝ても覚めても」の続きです。苦笑

2015-06-09 08:10:53 | 庭 6月
雨降り。
早朝6時前から、傘さして庭めぐりしているんだから、オカシイ、ワタシ。
配置換え作業も8割方完了。
昨日、出勤前に鉢植えから地植えへと移動していたガートルード・ジェキルも雨の中で順調っぽい。シュートが1.5メートルほどにも伸びていたのでうまくいくか心配だったのです。
ほっ。

挿し木苗の「若紫」は、挿し木してから1年以上経過しているのに、アンチ順調なのです。新芽が出て喜んでいると、途端に黒点病にやられて葉を落とします。ダメかな?と思っていると、新たな新芽が出てくる。このパターンを3度4度は繰り返しています。根っこの環境が悪いのかしら、と鉢替えをしたときは、育っていた白い根っこが鉢底網に引っ掛かって、取り外す際に残念なことになったりもしました。
そんなこんなのいきさつを経て、今は、小さな一枝に葉っぱを付け、初めての蕾まで(!)あります。絶対に無理をさせてはいけないから、この蕾は摘み取らないといけないのだろうな~、とは思うのですが…、初花とご対面してみたい気持ちもぬぐいきれません。

育てるって不思議です。優等生株に感動している一方で、息絶え絶えな小さな挿し木株も気になって仕方がないのです。
早く一回り大きな鉢に植え替えしなくてはならない時が来たらいいな、雨の中、エールを送っています。うっふふ


配置換えの残作業。
つるアイスバーグを撤去して(友人宅へ行く予定)、鉢で待機中のレオナルトダビンチを植えること。

春の花、パンジー、ノースポール、忘れな草を撤去したので、花壇がさっぱり。空地が目立ちます。夏の草花を、なんでしょうが、今のところ、ペチュニアやインパチェンスを挿し芽で増やして、それらのスペースに植えたいな、などと、時間のかかる法をチョイスしています。
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