ふるさとの
話をしよう
第5話・ 逆さ堀り
秩父の山間地を見て歩いていると、y=2分の1ⅹというグラフ線上に生き続
けて居ると思わずにはいられない。
たいがいに、傾斜角20度から30度という斜面に石垣を積み、平地にして家が建っ
ている。その石垣の根方から畑が始まる。蒔いた肥料が下の方向に流れないよう
に、下を向いて畑を耕す。
鍬を入れれば容赦なく土は下にずり落ちる。5回に4回は上から下を向いて土
を上に持ち上げるようにして畑を耕す。これを”逆さ堀”という耕法です。
掘ることと土を持ち上げることを同時に行はわければはならない、平地とは違い
2~3倍の力を要します。
秩父市石間耕地、
日光のイロハ坂などとは比較にならない曲がり角の連続です。
石垣を積んで道路を作り、家を建築する。畑はy=2分の1ⅹの傾斜です。
逆さ掘り
「耕して、耕して天に至る!」
畑の傾斜を保つため、土が下に落ちないように谷底の方を向いて
土を掘り上げます。
「耕して天に至る 貧たること推して知るべし」
日本の棚田をみて孫文か李鴻章が言ったとされています。
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