自分は目立つことなく人を使い、金を集める事に執着するパク・チュンギの元に嫁ぐ事になったのは、かつてクドクを顎でつかっていた両班の娘。出世を願う父が娘を年の離れたパク・チュンギの妾として差し出したのだ。クドクを探し出して痛めつけるという事だけしか頭にない彼女は、パク・チュンギにもひるむことなくクドクの捜索を依頼。そして娘をパク・チュンギに差し出した父親は、パク・チュンギの手足となり詐欺をして金を作り出す事に余念がない。
田畑に植えれば儲かるという甘い言葉をつかった大規模な詐欺のせいで、テヨンの地元は壊滅状態になる。どうやらパク・チュンギは行く先々で手下に何らかの悪事をさせて金を儲けていたらしい。
ただ、娘を彼に嫁がせた事で調子に乗った父親のやり方は悪かった。地域のほぼ全員が詐欺にあった事で事が大きくなり過ぎたのだ。詐欺の原因に自分が関わっている事が分かると困るため、彼は妾になった両班の娘の「クドクを探し出して欲しい」という結婚に際してのたった一つの願いを聞き入れることもせず。
両班の娘が10年もの間恨みを忘れる事なく、クドクを探す事に執念を燃やし、テヨンの顔を忘れる事なく、村中に「テヨンは奴婢だった」と噂を流すのも恐ろしいが、テヨン達が偽の作物詐欺を解決した事を知ると、機を見てテヨンを亡き者にしようと乗り出すパク・チュンギの悪者ぶりが恐ろしい。
ドラマ的には、自分の出自がばれそうになっても逃げる事なく、自分にオク・テヨンという名前をくれたお嬢様の夢をかなえたいと住民の弁護を続けるテヨンと、自分の人生を終わらせ、別人になって献身的にそんなテヨンをサポートするスンフィの優しさ。そんな所が見どころなのだが、私は自分の欲の為に何人もの人間を踏みつけて来たパク・チュンギとその彼の妾になった両班の娘の執念が恐ろしくて仕方ない。