私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

チョルラの詩

2010-06-23 21:22:12 | 映画鑑賞
ソウルオリンピックまであと少しという時代。
都会に出ず生まれ故郷に残る青年。
「俺が国の為に、故郷の為に出来る事はなんだろう?」そう考えた彼が選んだ道は、村まで通じる高速道路の工事に従事する道だった。
「皆、道路を作れば終わりだと思っているけど、それが始まりなんだ。」と誰も考えない村の将来を考え、自分の出来る範囲で、自分の未来と国の未来を考える青年。
その責任感が眩しい。

彼の従兄弟である在日韓国人の青年。詩人を夢見、日本語と韓国語、二ヶ国語を操り詩を書く彼にとっても、故郷の為に、初恋の彼女の為に自分の道を歩む従兄弟の存在は眩しい。
しかし国のためにと考える青年にとっても、二ヶ国語を操り自分の思いを詩に託す従兄弟はとても眩しい。

お互いに自分にない物を持つ相手が羨ましい存在なのだが、その気持ちも非常に真っ直ぐで眩しいので、見ていて清々しい。
自分の気持ちを詩にして相手に伝えてるという、なんともゆったりした行為が、清々しく豊かな物に思える。

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先週の金曜日の夜、会社帰りに見たのだが、観客は私を含めて6名。
ちょっと寂しかった。
もっと皆に見て欲しいいい映画だと思う。