ごくごく普通の家族という仮面をかぶり、韓国で工作員として活動する4人の工作員。
祖父、夫婦そして女子高生という一般的な家族の姿を見せながらも、家族写真を撮るふりをして軍事機密を探り、夜には裏切り者たちを始末する。しかしそんな彼ら工作員も、また別の工作員に見張られながら暮らしているのだ。
工作員の心が休まる時はないのだ。
隣人たちには韓国人の顔を見せ、家の中では上下関係を守り、北朝鮮訛りの言葉を話す4人。
堕落した韓国人とは一線を画そうとしながらも、隣人のダメダメ家族の姿に、そのごくごく普通の姿に家族の小さな幸せを見る4人。
彼らがまじめにその任務を遂行しようとすればするほど、4人の姿は滑稽にそして悲しく見える。
一番つらいのは、4人が段々と自分たち自身の滑稽さと悲しさをわかりながらも、それを辞められないという事実。そして彼ら4人の選択肢はとても少なく悲しい選択肢しかないということ。
キム・ギドクが、脚本、編集、エグゼクティブプロデューサーを務めるこの作品。
彼が監督をしたなら、悲しさがもっと倍増する映像が見られたかもしれないが、それではあまりにも辛すぎる。
彼が監督をしなかったことで、面白くそして悲しい面がより浮かび上がってきたのではないかと思う。
******
立川の映画館で見たのだが、最前列以外の席が8割方埋まっていたことに驚く。
単館系の映画を上映するところはかなり小さいのだが、その部屋があれだけ満杯だったことは珍しいのではないかと思う。ちょっとびっくりする。
そして観客の年齢層はやや高め。
祖父、夫婦そして女子高生という一般的な家族の姿を見せながらも、家族写真を撮るふりをして軍事機密を探り、夜には裏切り者たちを始末する。しかしそんな彼ら工作員も、また別の工作員に見張られながら暮らしているのだ。
工作員の心が休まる時はないのだ。
隣人たちには韓国人の顔を見せ、家の中では上下関係を守り、北朝鮮訛りの言葉を話す4人。
堕落した韓国人とは一線を画そうとしながらも、隣人のダメダメ家族の姿に、そのごくごく普通の姿に家族の小さな幸せを見る4人。
彼らがまじめにその任務を遂行しようとすればするほど、4人の姿は滑稽にそして悲しく見える。
一番つらいのは、4人が段々と自分たち自身の滑稽さと悲しさをわかりながらも、それを辞められないという事実。そして彼ら4人の選択肢はとても少なく悲しい選択肢しかないということ。
キム・ギドクが、脚本、編集、エグゼクティブプロデューサーを務めるこの作品。
彼が監督をしたなら、悲しさがもっと倍増する映像が見られたかもしれないが、それではあまりにも辛すぎる。
彼が監督をしなかったことで、面白くそして悲しい面がより浮かび上がってきたのではないかと思う。
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立川の映画館で見たのだが、最前列以外の席が8割方埋まっていたことに驚く。
単館系の映画を上映するところはかなり小さいのだが、その部屋があれだけ満杯だったことは珍しいのではないかと思う。ちょっとびっくりする。
そして観客の年齢層はやや高め。
キム・ギドクの世界 ~野生もしくは贖罪の山羊~ | |
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