先週の日経新聞の一面に「介護休業分割で取得」という記事が掲載されていた。
少し前に読んだ「有給休暇取得 企業に責任。。。時期指定義務付けへ」と併せて、厚生労働省的には大きな流れだろう。
私も自分の仕事とかなり関係する話なので興味を持っている話だ。
使い勝手がいいかどうかは別にして、選択肢が増えるのはいいことだと思う。
今の介護休業制度は原則として1回限りの取得だ。
並べて語られることの多い育児休業と違って介護休業は出口の見えないことが多い。
育児の場合は「いつ終わるんだろう?」と考えることは明るい未来が待っている場合が多いが、介護の場合はそうはいかない。
「いざ介護」という現実を目の前にした時に、現行の介護休業制度の原則「家族一人につき、最大93日まで、原則1回のみ」という制限を知り、途方に暮れる人も沢山いるに違いない。
仕事柄、ある程度の事を知っている私も、正直途方に暮れた。
セットで考えることが多い、育児休業と同じように考えてしまったことに原因があったと思う。
介護休業期間終了後も状況が改善しなければ、職場復帰出来ないのでは?そんな不安が頭をよぎり、結局介護休業は取得せずに、有給休暇をパラパラと取得しながら過ごした。
この制度には、実際の介護にはもちろん「今後に備えていろいろ準備に時間もかかるだろうから、ちょっとまとめてお休みをして次のステップに備えてくださいね。」という色合いもあると思う。
育児に置き換えたら、出産前の準備のためのお休みにも使えるということだ。、
しかし、いざ現実を目の前にすると、介護のための状況を整えることと、実際の介護がごっちゃになってしまう。
心の整理も出来ない上に、頭の整理も出来ない。
私はそんな状況になり、結局休業するという選択肢を考えないことになってしまった。
*****
実際の介護のためにも、準備のためにも休業しないという選択をした私は、施設や病院を探す際の面談などは、通常平日しか予約が取れない場合が殆どなのだが、ダメ元で事情を説明し、面談を極力土曜日にしてもらうように交渉した。
ケアマネージャーの人との面談も土曜日にしてもらい、「平日のみです。」と回答があった場合は、朝一番、あるいは夕方一番遅い時間にしてもらい、有給休暇を温存するようにした。
結局、母が具合が悪い時も、父が具合が悪い時もほとんど会社を休まなかった。
今考えると「随分冷たい対応だったな・・・」と思うが、休まなかったことで逆に追い詰められることも少なかったように思う。
語弊があるかもしれないが、職場に行くことが気晴らしにもなっていたのだ。
****
事情で会社を休むことが出来ないにも関わらず、介護に関するいろいろなことが山積みになっている人も沢山いると思う。
置かれている状況は様々なので、解決方法は一つではないと思うが、「週末を介護をするための準備期間または調整期間と考える」というのは一つの方法だと思う。平日仕事をし、週末の休みを実際の介護に充ててしまうと、本当に休む時が無くなってしまうから・・・・