今回の件は、一つの通過点でしかなく、これからもずっと続いていく問題だと思う。
今回の事を数少ない中国人の知人に訊ねる事はしなかったが、今まで交わした会話の中に考えるヒントはあったように思う。
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以前、台湾に旅行した際、台北101の中で精華大学の名前入りのポロシャツを着た一団が展望台中に響き渡る声で楽しそうにしていた。帰国後、大きな声で、周りの観光客は皆びっくりしていた旨を中国人の知人に伝えると「同じ中国だから気を許しているだけなので、多めに見て欲しい」言う。「台湾は台湾でしょ?」と確認すると「だから同じ中国だから。」と笑顔で返事が返ってきた。私が「台湾は台湾でしょ?」と確認した意味は全然通じていないようだった。
同じように彼女は中国語で意思疎通が出来ず、英語で会話するしかない香港人のことも「同じ中国人だから・・・」と屈託が無かった。。。「彼は香港人でしょ?」と同じように聞き返す私の言葉は耳に入らなかったようだ。返還の際、両親と一緒に香港を出てカナダに渡ったという彼が、それをどんな風に思っているのかは、分からなかった・・・
また、別の人はこんな話を聞かせてくれた。
「中国は、沢山の少数民族がいたり、自治区があったり、簡単に一つになれないから、強力がリーダーシップが必要なの。」
その話をしながらも笑顔はなかった。
ただ、「そうしなければまたばらばらになって内戦が起こってしまう・・・そうならないためにも、有る程度強力なリーダーシップは必要なの。。。。」
後半の言葉は、私に向かってではなく、自分で納得するために言っているようにも聞こえた。