お互いに銃口を向けあうジョンヒョクとチョだが、国家情報院が二人を狙っていることを知ると、咄嗟に拳銃を手放しジョンヒョクが狙われるように仕向けるチョ。
結局はチョが駆け引きに負けて銃弾を受け、『セリとジョンヒョクが一緒にいることを北に報告した事、このまま帰ればジョンヒョクの両親も罪に問われる事、更にはジョンヒョクの兄の死の際に調査が不十分に終わったことは、最後まで調査すればジョンヒョクの父親のところまで行きつく事』等をジョンヒョクに告げて亡くなるのだ。
ジョンヒョクが身柄を拘束されたことで、ジョンヒョク部隊のF4プラス1名も拘束され、更にはセリも調査を受けることになる。
ジョンヒョクは、セリが財閥の娘と知って利用しようとした事、今回南に来たのはチョの命を狙うためだったこと、F4メンバーが南に来たのは自分となんの関係も無い事以外は何も語らず。
拘束されたF4メンバー達も「隊長が話すことがすべて」とまた多くを語らず。
(ジョンヒョクから帰国するように言われたにも関わらず、セリは自分たちにとっても大事な人で、更にはジョンヒョクの存在そのものが自分たちにとっての祖国・・・と熱い忠誠心を表す隊員だけの事はある。セリのブラックカードの利用履歴や、各所に設置された防犯カメラの映像からはジョンヒョク達の結束の固さとセリを大事に思う気持ちが確認されるだけだ・・・)
「ジョンヒョクは命令されていないにも関わらず、自分の命を守り、自分が家に戻れるように尽力してくれた」というセリの話とあまりにも違うため、セリとジョンヒョクの対面調査を行うも、本心を語ることなくセリを守ろうとするジョンヒョク。
更に無理をしたセリは手術の後遺症から敗血症を発症してしまうのだ・・・
同じ頃、北に残ったスンジュンとダンの二人にも別れが訪れる。(チョが中心となって行われていた犯罪者を匿うビジネスモデルは破綻し、スンジュンに残された道は北から脱出することだけだ・・・・)
しかし、簡単には脱出できず、北に残された二人にもセリとジョンヒョクと同じような運命が待っているのだ。
国家情報院の温情もあり、セリの意識が戻るまで食事も摂らず眠ることもなく、病室の前で待ち続けるジョンヒョク。しかし彼女の意識が戻っても言葉を交わすことは出来ず。そのまま北に送還されることになるのだ。
「もう何度も最後のお別れをした。今更何も話すことない。」というセリも、「最後に顔を見るべきだ」という母の言葉に心が揺れる。F4プラス1名と一緒に北に送還されるジョンヒョクの手首に手錠がはめられるのを見て思わず彼に駆け寄るセリ。
2度を会う術もない二人を、大勢の人間が銃を握りしめて見守るのだ・・・
同じ頃、北では自分を守ったスンジュンが銃弾に倒れ救急車の中で息絶えるのを見守るしかないダン。こちらでも「あなたと一緒に泣いてあげる事は出来る」という母の言葉が泣かせる・・・・
拘束されている間、国家情報院の計らいで携帯を渡されていたジョンヒョクは、自分が去った後に彼女にメールが届くように1年分のメールを準備していたのだ。季節の話から自分の事まで今まで話せなかった事が毎日セリの元に届くのだ。
それを心のよりどころにし、毎日を過ごすセリ・・・・
自分の悪事が表に出ないようにジョンヒョク達を射殺しようとしたチョの上司はジョンヒョクの父親によって射殺され、セリが北から戻ってこれないように画策していた次兄夫婦は、中国系のコーディネーターが捕まったことにより悪事が暴かれる。
二人を苦しめた外圧はなくなるものの、国境の壁はなくなることはない・・・
オープニング、そして運命のエピソードとして何度も語られたスイスでの邂逅・・
見ている人ほとんどが「最後はきっとスイスで・・・」と思った事だろう。
勿論皆が想像した通りのスイスでの再会だ。
最終回はほとんど2時間ドラマなみのボリュームだった。
北の場面が、ほのぼのとしたスローライフに思えたのはドラマの性格上仕方のないことだろう。