
36年ぶりにスクリーンでトップガンの続編を見られるとは・・・ケニー・ロギンスが歌うデンジャー・ゾーンが流れると、あっという間にあのトップガンの世界がスクリーンに広がる。
昇進を拒み、プレイヤーとして現場に居続ける事を選んだマーベリック。ただ自分の事だけでなく、開発に携わるチーム全体の為、予算を確保すべく高難度のミッションをクリアしようとするなど、チームワークにも長けた彼なのだが、大きな組織の中ではやはり異色の存在だ。
プレイヤー(現役)としてでなくトレーナー(教官)職に就くしか選択肢が残っていない中、彼が取った選択は、ベテランらしい技術を見せ、更に若者たちに負けない集中力で応戦し、トレーナーとしてでなくプレイングマネージャーとしてパイロットとしてのあるべき姿を惜しみなく見せることだった。
一流の技術を持った若者たちに、その自分たちの技術を生かすのは経験値だということを伝え、命の危険と向き合う仕事に対して謙虚であることを自分の行動から彼らに伝えようとする。そこには自分の技術を伝えて後進に道を譲るという姿はなく、「まだまだ一緒にやろうぜ」というどこまでも前向きな姿があるのだ。
何より、マーベリックを演じるトム・クルーズの一挙手一投足から「まだまだ一緒にやろうぜ!一緒に楽しもうぜ」という映画を愛する心がビシビシ伝わってくるのだ。楽しくない訳がない。
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映画の撮影が終了したのが2019年、2020年の公開が2021年に延期され、更に延期され・・・私の手元にあるチラシには2021年公開と印刷されている。混乱し色々あり、今2022年、スクリーンで見ることが出来る。