父の秘密を知りショックを受ける家族だが、一番つらかったのは一人で問題を抱え、そんな中で最後に夢をかなえるべく、一歩を踏み出したドクチョルだった事に気づく家族。
次第に記憶が薄れる頻度が高くなる事で皆に迷惑をかけると、バレエへの夢をあきらめようとするドクチョルに「僕がおじいさんの事を覚えているから。僕の事を思い出したら、僕はいつでもバレエを教えてあげる。」と二人で過ごした時間は無くなる事はないというチェロクの言葉に最後のチャンスにかけようとする決心するドクチョル。
そんなドクチョルは、再びサッカー選手を目指すチェロクの友人が「まだ完璧な状況じゃない」と入団試験を受験する事に不安を示すと「完璧な状況なんて。。。待っていてもだめだ」とチャンスがあれば挑戦する勇気を出すべきだと、静かに話すのだ。
頭ごなしに注意されるよりも、あんな風に優しくアドバイスされる方が何倍も心にしみるだろう。そして、この言葉はドクチョルが自分自身に送る言葉でもあるのだ。
キ・スンジュのアドバイスもあり、チェロクと一緒にバレエ団の公演に出演するためのオーディションに向け、「身体に覚えさせるんだ。身体が覚えていれば躍ることが出来る」というチェロクと一緒に練習するドクチョルだが、オーディション当日にまた記憶が薄れてしまうドクチョル。
オーディションはなんとか合格するも、バレエ団の公演当日もやはり記憶が薄れてしまうドクチョルの様子に、キ・スンジュは公演に参加することをあきらめるように話すのだが、「僕が一緒にいるから・・・おじいさんの事は僕が覚えているから・・・」と、今まで一緒に過ごした時間と一緒に過ごした記憶は裏切らないと信じるチェロクと、その彼の言葉の信じて踊り切るドクチョル。
お互いの夢を応援し、お互いの存在に勇気づけられた二人。押しつけがましくないドクチョルの言葉と、まっすぐな態度のチェロクの様子を見て、そして最後までやり切った二人の姿を見て、家族もみな勇気づけられるのだ。
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勿論ドクチョルの病気は少しずつ悪くなり、記憶も少しずつ薄れてはいくけれども、一緒に過ごした時間が無くなるわけではないのだ。
最後まで人生の先輩の言葉は温かかった。
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