あれから5年と5ヶ月。
その節は葉痛みさせてしまいましたので株分けしつつ育てていました。
その元親ですが5作もすると葉はほぼ入れ替わったのでしょう。
素晴らしい姿の株立ちへと変身を遂げています。
それにしても仔吹きの勢いは尋常ではなくどこからともなく湧いてきます。
柄も面白いし育ててこれほど張り合いのある品種も少ないかと・・・。
ただ、調子に乗ったところでパッタリと仔出しが止むことは良くあったりします。
あれから1年弱。
今年の春先の事、なかなか天葉が出てこないと思ったら
葉元が傷んでいました。
せっかくここまで姿良く育ったのに~と涙に暮れたものですが
木勢の良さに助けられここまで回復。
しかし、次の天葉と下に付いた仔までお付き合いで葉先が傷んでますから
ちょっと危ない所でした。
ここしばらく殺虫剤や殺菌剤は振ったことがありませんから
千本に一本くらいはこんな風になっちゃいますが
それがどれに当たるかは運次第といったところです。
アクシデントがあったとはいえ木勢は旺盛で
今年も何本か仔が出てくれました。
まだウチでは中透けこそ出ないものの富貴蘭的にこの芸は目新しく
また、各葉によって柄の入り方が微妙に違いますから
いつまでも楽しめそうな感じです。
そういえば昔、棚にあった(今もありますが)清宝がこんな感じの柄でした。
品種は相当離れていても瞬間似ることがあるとは面白いものです。
あれから2ヶ月ちょっと。
1枚の葉繰りですが春からですと3枚近く。
見違えるような姿となりました。
なかなか大きくならない生育困難な品種を手懐けるのも面白いのですが
こんな風にすくすく育つのを見るのもすこぶる気分が良いものです。
大仔から出た4つのアタリは結局育ったのが2本。
1個は花芽、もう1個は休眠しちゃいました。
まあ全部動いたら共倒れもありえますからちょうど良かったのかも。
向かって左側の下の仔はアクシデントにもかかわらず何やらご機嫌です。
もう1作したら傷も目立たなくなることでしょう。
その上の仔はさすがに上から出ただけあって更に勢いが付いています。
全体的な株のバランスも取れていますから将来は美術株として楽しめそう。
とはいえ、秋田でこれぐらい出来るのですから
他ではそれなりの株立ちがゴロゴロあるかも。
将来はこっちが幅を利かせ普通の東出が入手困難になったりして~。
あれから2ヶ月。
力強い生育を見せています。
結局あの時に付いていたアタリは全部仔になったようです。
ついでに親木に付いたのも1本は仔でしょう。
なかなかの増えっぷりではあります。
素立ちの若木を入手して2年。
早くも芽数は8個ですから風蘭にしては抜群の増殖力。
さすがは東出都の変わりだけあります。
でも東出都そのものがこんなに増えるのかと棚を見回してみれば
やはり気合の入っていないのはそれなりでした。
それはともかくあちこちのお棚でこれだけ増えれば
希望する方みんなに納まるのももうすぐでしょう。
黒牡丹、金牡丹や建国の縞のように何鉢あってもまだ欲しいというのと違って
これは一鉢あれば満足といった感じですから。
そして椅子取りゲームの逆パターンで椅子が余り出して常に品が出回れば
相当買い易いお値段に落ち着くのは時間の問題かも。
でも、これほどすんごい芸を持っている品種ですから
それまで待てないというのも良~くわかります。
あれから9ヶ月。
ようやく本調子になって来ました。
覗いた天葉の紺覆輪が綺麗です。
付けが見える前に次の天葉が出てきましたから
これからはブリブリ生育しそう。
仔はさすがに自分ちで出ただけあって早くもアタリが4個。
全部仔ではないにしろ、やはり台が東出都だけあって
増えだせばあっという間という感じなのでしょう。
ただし、こちらの仔は天葉を痛めてしまい
活動再開したものの行って来いの差が付いてしまいました。
先々を思えばせめて傷めないように育てなければなりませんね。
といってもそれがわかれば苦労はないというか
栽培が返ってつまらなくなるのかもしれませんが。
あれから9ヶ月。
東出都的に見れば生育は今ひとつ。
天葉が短くなったところを見るとまだ棚慣れしていないのでしょう。
と、なんでも棚慣れのせいにしてしまいますが・・・。
それでもベースのオリーブグリーンの地合いに濃紺の覆輪
白の中押し縞とにぎやかな柄行きは目を楽しませてくれます。
仔はまだ紺覆輪のみ。
これから葉繰りと共に切れの良い白中押し縞が現れてくれることでしょう。
そんな柄の移り変わりも見所の一つかも。
ところでこのベースのオリーブグリーンの地合いが
いきなり白柄に入れ替わった時にはたぶん真鶴芸で完成するのでしょう。
そんな木を画像で見せてもらったことがありますが
紺覆輪がしっかりしていますので枯れずにそのまま生育しそうな芸ではありました。
まだまだ先の楽しみがありそうな品種です。
あれから2ヵ月半。
春からですと葉が1枚半くらい出た勘定になります。
秋口にもう少し葉が伸びるかと思いましたが
割り仔ですし棚環境が変わったばかりですからこんなものかもしれません。
柄は相変わらずの美しさ。
深い紺覆がイイ味出しております。
しかし、仔が2本も出たのは望外の喜び。
その仔も出始めは柄がないとか心配していましたが
さすがこの品種に限って柄狂いはなさそうで紺覆輪がしっかり見えています。
どこで育てても増えは良さそうですから
入手難が解消されるのはそんなに先の話じゃなさそうですね。
あれから3ヶ月。
ようやく葉が1枚伸びきりつつあります。。
何やら生育はずいぶんゆっくり目です。
やはり棚環境が変わると東出系でさえ戸惑うことがあるのでしょう。
それでも次の葉が見えますのでもう1枚ぐらいは葉の柄を楽しめそう。
来年以降はもっと生育に弾みがつくことと思われます。
しかし親木がゆっくりペースな分、仔にスイッチが入ったのか
アタリが2個動き出してきました。
本当は3個なはずですが1個はひとまずお休みのようです。
柄の気配を感じませんが同じような仔の画像が富貴蘭讃歌さんのところにもあって一安心。
本葉で本芸をしてくれることでしょう。
全国大会の交換会では残念ながら何も入手出来ませんでした。
しかしながら唯一入手できたのがこの古都の雪で
富貴蘭讃歌さんから譲っていただきました。
元が安い東出都の変化種ですからこの値段もお財布に優しいのが嬉しいところ。
高く売りさばいて値段ががた落ちになっても後は知らん振りなんてことはよくありますが
これは面白い品種ですから良心的な値段で人気が末永く続いて欲しいものです。
いわゆる三光中斑芸ですがたとえば都鳥などのように比較的紺覆輪が伴い易い品種とは柄が別物。
濃紺のしっかりした紺覆輪を身にまとい、いうなれば錦紺冠の芸に相通じるような気がします。
その芸は葉の表から見ても綺麗ですが
葉裏も更にメリハリがあって今まであまり見たことのない新鮮な美しさがあります。
遠目に見る分の華やかさにはやや欠けますが
手にとって見るとしっとりとしていて心の琴線にびんびん響いてくる芸ではあります。
それにしてもこんなふうにまだまだ出番を待っている品種がたくさんあることを思うと
富貴蘭の世界は面白すぎて困ってしまいます。