あれから3年。
墨の抜けた金牡丹なら丈夫にすくすく育ち良く増えるものですが
反面、姿は並フウランで柄は冴えず本芸落ちの感は否めません。
そんな本芸落ちでも今はお隣の国が高く買ってくれますが
そろそろ食傷気味になるかもしれませんね。
本来、金牡丹の牡丹芸は牡丹の花のようにぽってりとした姿に例えたものですが
たぶん、2,30年前からヤフオクなどで曙芸の木を何でも○○牡丹と名付けて売ったりしたことで
すっかりそちらのほうが馴染んでしまったようです。
もちろん自分も馴染んでいます。
そうは言っても本来の牡丹芸をしている金牡丹は魅力的。
何やら黄縞はだんだん少なくなりつつありますが
仔も牡丹芸です。
なかなか増えてはくれないので儲からないせいか人気薄ですが
せめて枯らさないよう維持していきたいと思っています。
あれから1年弱。
下葉が落ちたりして生育はイマイチですが
それでもそれなりに作上がりしてくれています。
この仔は全体的に墨を含んでいるのかカッチリした姿で纏まりそう。
ただ、いかにも墨の多い仔達はなかなか大きくなってくれません。
でもそれだからこそ成木になった姿を想像すると楽しみで堪りません。
それに引き換え本芸落ちで出たこの木はスルスルと伸びています。
自根が出たらあっという間に親木を超える大きさになるでしょう。
こちらは大きく育ってもあまり楽しみじゃなかったり。
今は大きな木が人気でもそのうち物足りなくなって飽きちゃうんでしょうけどね。
あれから1年と11ヶ月。
その間、葉繰りは4枚と金牡丹にしてはまずまずでした。
元々は大型に育つ月笙から出た全斑芸でしたから
今は棚に無いこれの親木も大きく育っていました。
それと比べればまだまだ小さいのですが
割り仔1本から大きく育てるのはなかなか骨が折れるといったところでしょう。
それでも若木の特権か仔沢山。
手前の小木は真っ白で出ていますしその奥の大仔には紺縞が。
ただ大きいだけじゃなく柄的にも楽しませてくれる木です。
ところで金牡丹繋がりというわけではありませんが
ヤフオクに黒牡丹を出品中です。
無理やり10鉢数合わせした感もありますがご覧いただければ幸いです。
あれから1年と少し。
親木の天葉は何やら柄冴えず地味な黒牡丹縞風になっています。
しかし仔の柄は健在。
こちらは下葉まで暗まない黒牡丹縞といった感じ。
こちらの仔達はもろに金牡丹黄縞でしょうか。
いずれも単独では育ちにくそうですが
地味柄な木勢の良い親木に恵まれてすくすくと育ってくれそう。
さしずめこの親木は金の卵を産む鶏といったところでしょう。
そして一足先に生まれた卵はこんな感じに育っています。
まだ小さくて頼りなげではありますがキラキラ輝いております。
仔出しも良さそう。
枯らす怖さははあるもののやっぱり役満級の金牡丹は魅力的です。
あれから1年。
墨が多いので育てにくくいつ調子を崩しても不思議ではないのですが
なんと作上がりしています。
黄縞は派手からず地味からず満遍なく散らす理想柄。
これ一鉢あったらもう他の金牡丹はいらないかなと、つい思ってしまいそう。
仔もきっちり年2枚の葉繰り。
親木と同じ厚ぼったい葉姿ですし縞も出てくれそうな雰囲気です。
そして仔がもう1本。
懐いてくれて嬉しい限りです。
ところでようやく全鉢クリプトモス植えが完了し
乾きのペースが同じ加減になって一安心なのですが
金牡丹などはちょっと乾きすぎかなと思ったり。
そこで昔使っていた黒楽を20年ぶりぐらいに引っ張り出してみました。
ほこりをかぶって汚れていましたのでまずは水洗いからです。
猫足のかわいらしい富貴蘭鉢に植えこめば雰囲気は古典園芸の世界です。
でもそこで驚愕の発見が
今では大きすぎて使えないんですよね。
昔はこの3,5号鉢を普段使いにしていましたが
これで上作出来るのなら昔のほうがずっと腕は良かったというか
余分な苦労をしていたのでしょうね。
でもいつかは富貴蘭鉢で育ててみたいと思っていましたので
そこそこの株で試作しています。
あれから9ヶ月。
片側は墨べったり、もう片方は墨無しと源平墨のような木ですが
何やら調子は良さそうで作上がりしてきました。
墨の入った仔は育ち難そうですが今のところ親木の力もあってすくすく。
一方、墨が完全に抜けた仔はあっという間に大きくなろうとしています。
あの時同時に出た墨だらけの仔はいまだにこんな感じです。
大仔から出た新たな仔と並んでしまいましたが
特に競争しているわけでもなさそうです。
成長の早い木も楽しいけれど
ゆっくりな木もまた飽きさせない魅力があったりします。
あれから8ヵ月。
一時作落ち気味でしたが昨年頃からまた復活してきたようです。
下葉の柄は葉裏からも良く見えます。
それにたっぷりの墨。
仔にも稚葉に縞が残りそう。
墨が多いと縦の成長は抑制されますから
その分、葉肉を盛り葉先丸くぽっちゃりタイプに育ちます。
この姿に魅了されるか枯らすリスクに耐えられないか二手に分かれそうですが
根を見るとやはりちょっと怖気付いちゃうかも。
あれから8ヵ月。
相当の陰作りと思しき姿でしたが
こちらに来て丈は短くなったものの葉幅引き
ようやく木勢が上向いてきたようです。
親木は黄縞としては地味ですがこの仔は良くなりそう。
更にアタリが2個。
前作の陰作りのおかげで花芽の気配すらなかったのでしょう。
その分、空き家はたくさんありました。
このアタリからも黄縞が出てくれるかどうか。
とりあえずは潰れないよう育てなければなりません。
こちらは上の木の割仔で更に小さな木ですが
ようやく鑑賞できる雰囲気になってきました。
縞も最上です。
小木から無事育て上げるのも醍醐味ではあります。
あれから2ヶ月。
葉繰りは1枚にも満たないのですが
下葉を落とさず夏の猛暑を乗り切っただけでも御の字としたいものです。
天葉の斑が暗むと同時に縞を現しますがまだ天葉2枚は明るいまま。
ここが楽しみなところで含みは十分なような気がしています。
仔は親木と同じくずんぐりした姿に育ちそう。
柄の消長はこれもまだこれからといったところです。
引いたくじは手元にあるのになかなか結果が見えないのも
楽しみの一つなのでしょう。
あれから4ヶ月。
短い葉が3枚と頼りなげでしたが
5枚目が出てしっかりした姿となり生育は順調そうです。
あと少しで長い下葉が落ちても鑑賞には耐えられそう。
親木は縞としては地味ですが仔は上柄になってくれそうです。
一方、この親木から外した仔は相変わらず惚れ惚れするような櫛目柄。
これからだんだん葉を重ねて大きく成長してゆく様子を見るのが楽しみです。
仔にも縞はありそう。
こんな柄性の木が売り物に出たらまた即買いしてしまいそうです。
話変わってミケのサクラが昨年の冬に舞い込んだときは
先住猫に追いかけられ威嚇されてどうなることやらと心配でした。
それが今やこんな感じですっかり逆転してしまいました。
逞しくなったものです。
あの金牡丹と同じ方が持って見えたものを同時に落札。
こちらも陰作り風のやせ細った木でしたが
縞のある木と元は同じ増え芽かもと妄想して頑張りました。
でもこちらは縞が無かった分、だいぶ安かったです。
そして3作。
仔も吹きようやくこの頃調子が出てきたようです。
欲目かもしれませんが黄縞も現れたようです。
2,3本付いていた仔も外せました。
この木は柄が明るく元気もよさそう。
こちらも兄弟ですが上の木からは一転してくぐもったような柄です。
なかなか大きくなりませんでしたが
よく見ると墨流しのような墨が全面に。
大きくならないのはこれが原因なのでしょう。
そして下葉にはいつの間にか黄縞が入っていました。
果たして後冴えの黄縞なのかは要観察ですが
超小型、全面墨、後冴え黄縞と三芸揃ったら自分的には理想のタイプ。
それにしても金牡丹って増え始めると色々出てくるものです。
黒牡丹の方がバリエーションが豊富で面白いと思っていましたがそうでも無さそうです。
あれから1年。
葉繰りは3枚、落葉4枚と入れ替わりは激しいのですが
仔も出てきたことですし機嫌は良さそうと言うことにしておきます。
曙斑が暗んでから現れる黄縞も健在。
さてこの仔がどんな柄になってくれるのかくじを引くような心境です。
ところでウチのミケのサクラは働き者。
外棚に出した途端現れたにっくき宿敵、スズメガを捕まえてくれました。
お仕事が一段落した後はお水を飲みましょう。
サクラの方は連れ合いのご友人からのリクエストでした~。
あれから2ヶ月。
今年2度目の植え替えです。
新根がたくさん出て根の方もにぎやかになってきました。
葉繰りの方はイマイチな気もしますが金牡丹ですからこんなものでしょう。
仔が出た二つ上の葉元に膨らみが・・・。
今年の花芽は外しましたので早くも来年の花芽かそれとも仔か。
この位置ですと普通は花芽になるのですが
果たして潅水毎の1万倍の液肥が功を奏するのか楽しみにしているところです。
懐かしや、あの時の金牡丹です。
親木ともう一鉢はお嫁に行き
親木からアタリ付きで外したこの仔のみが棚に残りました。
3年前の長く伸びつつある天葉が今の下葉に名残として残っています。
墨が無いこともあってか木勢抜群なのと
柄の冴えが良いのは相変わらず。
おまけに仔吹きも良し。
ようやく以前の姿にたどり着きました。
あれから8ヶ月。
成長期ということもあり天葉の柄がより冴えています。
新根が出た後に植え替え、それからまた新根が出たといった感じで
今年はたくさんの長い新根に恵まれました。
親木にはそこはかとなく縞気配も感じられ
もっと株立ちになればハッキリした黄縞の仔なんかも出てくれそう。
ただ上で元気になったのと引き換えに前作の下葉4枚が夏を超すことはなさそうです。
こちらの棚で出来た仔は無傷。
毎年1本ずつでも仔が出てくれれば嬉しいかも。