あれから10日。
寄せ植えを全部バラして1本ずつ植え替えてみました。
それにしても今まで確か三光中斑ぽかったといった先入観があって
しかも柄が冴えず40年間でたくさん増えたので丁寧な扱いをしなかったのは
お目出度い限りです。
いつ頃から中透けに変わっていたのでしょう、これは見れば見るほど建国殿
というか建国殿そのものです。
寄せ植えでしたから陰になって柄が冴えなかった木も
風通しが良くなって追々冴えてくることでしょう。
全部で80鉢余り。
楽しすぎて暇を持て余すことなど無くなることでしょう。
もちろん40年も育てていますと柄の少なくなったのやヌケもたくさん出ましたが
他の建国の青に混じってどこかへ行ったかもしれません。
他所でも中透けの木が出ている可能性が無きにしも非ずですね。
あれから3年と4ヶ月。
素一本にして今年は春から外棚で育ててみました。
見えなくなった墨がまた浮き出てくるかと思ったのですが
長年の蘭舎生活に甘んじたためか痕跡はあるもののハッキリとは出てくれませんでした。
それでもとりあえずは植え替えをとミズゴケを外してみたところ
なんと苔に埋もれてこんな仔が出ていました。
墨だらけです。
それに覆輪が無さそうな変わった仔です。
でもなんか葉がペッタンコしていて半分干からびている気がしないでも・・・。
枯れずに育ってくれれば嬉しいのですが。
それにしても芸が少なくなってもこんな仔が出る可能性は残しているのですね。
あれから3年半。
だいぶ増えましたので寄せ植えして一枠(10鉢)にまとめ
春から外棚に置いてみました。
燦燦と紫外線が降り注ぎ日差しもきつい環境と
柄が冴えだす秋口の時期が重なり急に柄が冴えてきました。
ええ、全部です。
大昔に1、2度こんな柄になったことがあってそれを目指していたわけですが
いきなりこんな鮮やかな紺覆輪黄中透けになるとは夢にも思いませんでした。
この環境で何作かすれば天葉だけでなく下葉まで同じ柄になってくれることでしょう。
その昔、40年ぐらい前でしょうか大家の木瀬さんが「柄が冴えんでの~」と言いながら
羆として育てていたのを雅草園が買い出し、それが私の所へ来たわけです。
普段は鳴りを潜めていても何度かはこんな柄になったのを木瀬さんも見ていたことでしょう。
富貴蘭って面白すぎますね。
とりあえず1本づつにして植え替えなきゃいけないんでしょうね~
あれから2年弱。
ここから増殖困難なことは分かっているのですが
古木を素一本から育ててみたくて昨年仔を外してみました。
年に5枚ぐらい葉繰りしていますので
このまま3,4年作り込めば葉数、根数が増えて力が臨界点に達し
軸の途中から大きな仔がボロっと飛び出すような気がしています。
そんな風にして出た仔は成長が早いのであっという間に株立ちに~
とか有らぬことを妄想しては楽しんでいます。
外した仔のほうは木勢を弱めるかと思いきやそうでもなく
若木だけあってその後も仔を出して頑張っているようです。
鑑賞用と増殖用、2鉢あれば大満足です。
あれから1ヶ月と1週間。
ちょうど極暑の期間中ですがよく頑張ってくれました。
大仔は親木と同じペースで生育中ですし
三兄弟もそれなりに・・・。
でも3本は多すぎたのか真ん中1本がフリーズ気味。
それでもよく増えてくれてありがたいことです。
福々しい姿に涼し気な色合いで今の季節は何度も手に取って涼を感じています。
9月になりましたがまだ極暑な日々は続きそうです。
これで冬もミカンが育つくらい温暖なら
風蘭も外で育てることができ全然文句はないのですが・・・。
これで冬もミカンが育つくらい温暖なら
風蘭も外で育てることができ全然文句はないのですが・・・。
さて、神威はあれから1作。
真鶴芸に近い芸ながらかろうじて紺中通しを残すのがミソらしく
今年も元気な青根が何本も伸びてくれました。
この葉姿にしてこの柄は絶妙にして針の穴を通すがごとく奇跡的。
末永く楽しめればと思います。
一方、仔のほうは紺冠深く一見好ましいのですが
紺中通しのない真鶴芸です。
これだけ大きくなってもまだ新根は降りませんし
出てもたぶん伸びない白根なのでしょう。
ちょっとの違いが天地の差になったりしますから面白いものです。