あれから10ヵ月。
その間、葉繰りは3枚。
思えば入手してから5年、ようやく懐いてくれたといったところでしょうか。
生育が良くなれば手に取って見る回数も増え
それが更に機嫌よく育つことに繋がるのかも知れません。
軸も太くなりボリューム感も出てきました。
来年以降もこの調子を維持してくれれば
近い将来は抜群のスタイルに生まれ変わることでしょう。
一方、仔の方はまずまず大きくなっていますが
植え替えてみたら未だに根が1本。
くびれが5か所もある長い根でした。
律儀に年に3回出ては止まるを2年繰り返したのでしょう。
新根があと2本欲しい所ですがそれは来年にお預けです。
葉芸好きにとってはたまらない魅力を秘めた品種なので
もう少し流通があればと思うのですが
それにしても仔吹きが思わしくない木ではあります。
羆B
2018年09月29日 | 羆
あれから3ヵ月弱。
夏も日当たりの良い場所で育てていましたが
下葉も落ちず頑張ってくれました。
仔の天葉はちょっと短め。
それでも葉幅は引いていますからかっちり育ってくれるでしょう。
しかし、もう1本の期待の仔は柄無し。
付けぐらいには柄の痕跡があるかもと
いくら目を凝らしてみてもやっぱり柄無しでした。
そんなに気前よく本芸が出るわけではなさそう。
ふと思いつき昨年の今頃と見比べてみましたら葉繰りは2枚。
それほど気遣いしなくても普通に育つようです。
ところで羆には大雑把に分けていわゆる虎斑が出るものと出ないものがあり
これは後者に当たります。
虎が無くても逆光で見ればなかなか綺麗なものですが・・・。
明治の頃、最初に世に出たのはこちらと思われる由緒ある品種で
長い栽培歴があって丈夫な品種の割に数が無いのは
やはり本芸の仔がなかなか出ないためなのでしょう。
そういえば6月に外した子は
その時の天葉にはようやく少し柄が出たものの
次の天葉はまた柄が逃げちゃいそう。
果たして復活の芽はあるのでしょうか。
ただ、根は全部ルビー根でしたし
アタリの出そうなところが3か所はありますから
そこに渾身の期待を寄せています。
それにしても、こんな木をもし身銭を切って入手するなら
これはかなりのハイリスクハイリターン。
ほぼギャンブルでしょう。
ギャンブル好きには持って来いの堪えられない木かもしれません。
あれから3ヵ月。
夏以降、ようやく木勢が上向いたようです。
今年も新たな仔が5本加わり賑やかになってきました。
やはり株立ちにしておくと力の貯えが違いますし
葉繰りは年に6枚ほどですから景色はあっという間に様変わり。
繁っていく様子を見るのは楽しいものです。
そういえば夏の水遣りで鉢が汚れちゃっています。
今までは鉢替えだけでお茶を濁していましたが
今年からは極力植え替えるようにしています。
また、今まではあまり意識していませんでしたが
やはり鉢は新品のほうが調子は良さそう。
これを鉢屋さんが言ったら営業か~となりそうですが
実際に栽培している人が言ってますので。
いくら漂白剤で殺菌しても鉢の中にはいろいろなのが入り込んでいるのでしょう。
とはいえその違いは微妙の範疇ですから丈夫な品種は中古で十分です。
あれから3年と3ヵ月。
小さなうちは萩宝扇に近いかなと期待していたのですが
大きくなってみれば姿は普通の針葉品種に近くなってしまいました。
ただ、新根はあまり出てこないし仔も出ない所は良く似ています。
親の悪い所ばかり似る子は良くいるものです。
そんな木でもようやく上の方から大きなアタリが出てきました。
これは生長が早そうでちょっぴり観察が楽しみになりました。
3年前に付いていた仔はイイ感じだったのですが
今は親木と同じく大きくなっています。
若木ですから下から仔は出たものの
針葉品種に良くある大株を目指すとしたらしこたま時間が掛かりそう。
50年作りこんだら景色も良くなりそうですが
当然ながらこちらの方がとっくに逝っちゃってます。
あれから4ヵ月。
夏の植え替えの際、どうせ元は分かれていますので2鉢にしてみました。
それが刺激となったのか仔が出たまでは良いのですが
2本の仔は真っ青。
こちらも真っ青になりそう。
思わず返品だ~とか騒ぎ立てそうになりましたが
どこに返品したらよいのやら。
親木は超最上柄なのにこんなことってあるんですね。
おまけに花芽は真っ白ときています。
思い起こせば8年前、(下の木です。)この木が生まれた時と全くの逆パターン。
世の中、辻褄が合うように出来ているものです。
片割れのほうは徐々に並柄に戻りつつありますが
仔は最上を維持していますから今度はこっちを大事にするんでしょうね。
そういえばこちらは青い花芽が二つ。
慶賀はほぼ偶然で成り立っているようです。
あれから2作。
なぜか一回り小さな株立ちになってしまいました。
それでもボリューム感溢れる葉姿、
深覆輪で出芽真っ白は棚でも良く目立ちます。
ところで世にはこれの地味な覆輪の木もあるとのこと。
常々そんな木と並べて眺めてみたいものと思っていた所
昨年の全国大会で思いがけず入手出来ました。
昨年までは地味過ぎてどこに置いてあったか分からなくなるくらいでした。
その分、木勢を蓄えたのでしょう2作目で早くも子沢山。
そしてその仔は親木の柄とは打って変わり
3本とも縞状の白柄が際立っています。
こんな変わり身の早さも人気の理由でしょうか。
紺中通しさえあれば派手気味のほうがきれいと思っていましたが
こんな仔を見た日にはちょっと考えを改めなければいけません。
あれから4ヵ月。
1枚葉繰りして下葉1枚落ちました。
プラマイゼロです。
まあ、派手な源平覆輪ですからこんなものでしょう。
それでも小さくなったり枯れたりせずに
この姿を維持していますから立派なものです。
さすがに出た仔はユウレイでしたが
願わくば先々完全覆輪に戻るとか覆輪の仔が出るとか
そんな幸運に恵まれるよう日頃の行いを慎みたいと思っております。
蘭国さんから頂いた肥後天龍。
6月にお越しいただいた際のお土産です。
どこへも出さずに増やしている御様子ですから大切な一鉢だったのでしょう。
そんな思いに応えるべく一生懸命育てていますが
葉繰りした天葉は葉幅引き、ちょっと短くなりました。
この状態が続けばまた違った風情が楽しめそうです。
ユウレイ仔が1本付いていましたが
外してみたら花芽位置から仔が出てきました。
今度は上柄のようです。
ずっと派手な仔が続くのかなと思っていましたので嬉しさもひとしお。
葉姿、柄共に気品溢れる品種ですから
たくさん増やして存分に楽しまなくちゃと思っています。
建国の縞No.1系ですが
以前、天葉を飛ばしてあちゃ~と思ったものです。
その後、程なくてっぺんと下から仔が出て3作。
ようやく恰好良くなりつつあります。
もちろんルビー根も出る木です。
割と上柄だった親木の柄を引き継いで上の仔はまずまずの柄。
下の仔も少な目ながら黄縞が入っています。
下の仔はまだ若木ですからこれから良くなっていくのでしょう。
そして久々のパイナップル芽。
これで柄があったら大儲けなのでしょうが
残念ながら気配のみです。
それでも葉繰りは爆速ですしこれから出てくるかもしれませんから
勢いを削がないようしばらくこのまま育てるのがベストでしょう。
と、写真を撮っているうちに鉢の汚れが気になり植え替えることに・・・。
台は古木でしたから根はたくさんありました。
これなら勢いは維持できそう。
植え替えられて綺麗になりました。
どこかでお会いする日があるのかも
あれから1作。
ちょっと派手かなという思いが通じたのか
凝り気味だった天葉が再起動したら
なんと地味柄に変身しました。
しかし今度はちょっと地味過ぎるかも~とかなんとか。
それはともかく凝り気味の後のお約束
アタリが3本ほど発生しました。
こちらは親の天葉と同じくかなり地味。
しか~~し、もう1本はナ、ナ、ナントこんな柄で出てきました。
いわゆる三光中斑です。
これにはたまげました。
浪速獅子系の西出芸なんて聞いたことがありません。
これを見つけた瞬間、興奮のあまり夜も眠れなくなりました。
その分、昼寝してますが~
もう1個は柄見えず。
ちょっと場所がずれただけで大違いのようです。
とまれ、この芸がめでたく固定して世に出たらすごいだろうなと
引き続き興奮の日々を送っています。
あれから3ヵ月。
アントシアニンが浮いてきれいだなあと眺めていたら
徐々に下葉2枚が黄変してきています。
これはちょっとやばいかもと鉢を開けてみたら
案の定、古根2本が傷んでいました。
そういえば天葉も短め。
アントシアニンはご機嫌斜めのサインだったのですね。
のんびり構えている暇はなかったようですが
それでも紺覆輪は段々深くなっているようですし枯れるほどでは無さそう。
そうは言ってもと、用心のため入手したこちらは
青々とした葉で気持ちよさそうに育っています。
期待の仔は中透け未満ではありますが
これぐらいの柄のほうが調子よく育ってくれそうです。
それにまだ親木に付いてますし~。
その親木からもう1本仔が出てきました。
一見柄無しのように見えますが
稚葉の付け根に白い印があったりしてます。
これが芸をするかしないかの分け目となりそう。
たぶん次かその次の葉でいきなり中透けが出たりするのでしょうね。
和泉牡丹
2018年09月19日 | 虎
あれから1作。
外棚栽培で葉の汚れは落ち、すっきり綺麗になりました。
しかし柄の冴えは期待したほどではありませんでした。
今年は綺麗な柄を出そうと朝日が直射で当たる場所に置いてみましたが
それほど効果はなかったようです。
良く金牡丹や豊明殿などは大株になると柄が冴えないと言われますが
この品種もその類なのでしょうか。
ただ、そうは言ってもこれを株分けする気にもなれませんし
とりあえず別鉢の小株を更に株分けし試してみようと思います。
それにしても本芸させると素晴らしい品種なのですが
こんなのにも実生が出来たのかと思わず入手したことがあります。
それが現在こんな姿に…。
姿、柄の冴え共に瑞雲以下で何の価値も無さそうです。
これが本家の足を引っ張っているのですね。
あれから10ヵ月。
春に外せる仔は全部外してみました。
そして日当たりの良い場所で1作。
結果、葉幅引き葉繰りも良好でカッチリした姿に…。
好きな鈴虫剣も健在です。
さすがにこの仔は根無しで外せませんでしたが
実生若苗ということもあり次から次へと仔を生んでいます。
しかし若苗といっても入手からすでに6年。
時の経つのは早いものでようやくこれからが本領発揮といった感じです。
雷虫とは比ぶべくもありませんが
二つ並べてみるとそれぞれ個性があって更に面白さが増そうというものです。
あれから3ヵ月弱。
だんだん葉が短くなっちゃってどうしまひょとハラハラ見ていましたが
今回の天葉は更に太く出てまた長く伸びてくれそうです。
それにしてもそんなに棚環境は変わっていませんが
去年の無肥料に近い状態と違って
今年は薄~い肥料や活力剤をマメに与えましたので
それがお気に召したのかもしれません。
仔も全部じゃないけど3本は素直に育ってくれそう。
それに柄が見えないと心配しましたが
大きな仔に中斑柄が見え始めました。
来年は温泉気分で眺められそうです。
チッチさんからお預かりすることになった雷虫が昨日届きました。
手に取って見るのは初めてでしたが雷虫という名はまさに絶妙です。
稲光のような柄が極厚の葉を走り抜け、
その眩さにこちらも雷に打たれたかような衝撃でした。
それに太い胴回りと紺性の強い立ち加減の短い葉、そして鈴虫剣。
柄が無くても姿だけでこのタイプのトップクラスと言えそうですが
実は柄があったりするんです。
天葉の柄が飛んでチッチさんはがっくり肩を落としたようですが
逆にこれは大チャンスです。
更に大きな葉が出て木勢が増せば下からポコポコ仔が出てくれる気がします。
ましてまだ花芽さえつかない幼木ですから尚更です。
世に出そうとしてから現在までたぶん20年ぐらいの年月を掛けているはずですから
これからも気を引き締めて取り組み、貴重なこの柄が維持できればと思います。