あれから1ヶ月。
生長の始まりとともに艶やかさが増してきました。
元々は後冴え柄でルビー根の出ない建国縞でしたが
いつしかそれに天冴えの柄が重なりルビー根も出てきました。
今でも2種類の柄が同居していて
それが頭が混乱するほど複雑でしかも華やかに見える要因なのでしょう。
それにしても羆よりきれいな建国っていかがなものかと思ったり。
ルビー根は今から先細りで昨年と同様早々に止まってしまいそう。
しかし今回は泥根混じりの根も出てきました。
こんなところが建国由来と言えるのかも。
それでも泥根は良く伸びてくれそうで生育面でも一息つけそうです。
とはいえ増やすことを考えると遥か遠い道のりです。
羆B
2023年03月26日 | 羆
あれから3ヶ月。
無事、冬眠から目覚めて少し経ちます。
昨年は天葉が内反りというか鎌葉気味になり
次の葉で凝って芯痛になったらどうしようと心配したものですが
今年は天葉がビュ~ンと伸びていつまでも附けが見えてきません。
蘭舎での置き場所は今までと同じですから
日陰に置いて間延びしたという事ではないのでしょう。
次のステージに上って一回り大きくなる途中かもしれませんので
静かに見守っていきたいと思います。
あれから1年と8ヶ月。
昨年の秋遅くに動き出した蕾でしたが時すでに遅く
蕾の状態で冬ごもりしました。
しかし、長門丸のことですからこのまま枯れてしまうだろうと思っていましたら
春の目覚めと共に動き出し開花に至りました。
夏に動き出した蕾は咲く前に黄色くなって落ちることがほとんどなのに
今回は3花咲いてもまだ瑞々しさを維持しています。
不思議といえば不思議な現象ですが開花しているのはこれ一鉢ですし
香りと共に可憐な花容を堪能しています。
だいぶ前になりますが蘭国さんからいただいた木です。
これの親木は柄抜けになったりして増えていないのですが
最上柄に出たこの木が良い感じの株立ちになりました。
姿や柄の雰囲気は青王錦に似ているも気もしますが
こちらは泥軸ですし類似品のない絶妙のポジションにいることになります。
しかもこの木は半柄の仔を除けば珍しく最上柄でまとまっています。
いくら大株でも柄がイマイチでしたら魅力半減。
こんな柄の木を中株立ちくらいに育て上げてみたいものです。
あれから3年と10ヶ月。
ほぼ4作していますから当時の仔は外れてどっかに行ってしまっています。
親木は安定した深覆輪ですが出る仔は今までも現在も派手なのばかりです。
ただ、この品種は派手柄でも枯れることなく
虎斑品種としてみれば葉姿、柄、根共々超一級品ですからどなたも文句は言わないのでしょう。
でももう少しこう富貴殿の株立ちっぽくなってくれないものかと思ってしまいます。
昨年の仔には紺中通しはあるもののこれも派手方向に進みそう。
それでも新仔の純白柄は見どころの一つでもあります。
一方、地味柄の木は2本仔を外しているようですが
昨年はそれ以上に仔が吹き上がってくれました。
地味柄といってもこれ以上地味や無地にはならず色々なタイプの柄の仔がお目見えします。
雄大な姿と共にこの柄の変幻自在さも魅力の一つかも。
今はユウレイ木ばかりが出回って値段的に足を引っ張っている気がしないでもないですが
まだまだ銘鑑上位で頑張ってほしいものです。
あれから3年半。
縦に3株並べての寄せ植えでしたが当時のままで時間だけが経過しています。
さすがに芽数は増えてごちゃごちゃしてきましたが
派手仔が多く本数は以前とそれほど変わらなさ無さそうです。
それにしても今はこんな風にお気楽なことをしていますが
4,50年前はというと富士覆輪はほぼお目にかかれない幻の品種でした。
富士錦自体が高級品種でしたので・・・。
で、こんな感じにたくさん出てくる派手目な仔を買っては枯らしを繰り返すうちに
だんだん人気が無くなってきたのでしょうか。
本芸した木は魅力満点なのに惜しい事です。
あれから4ヶ月。
新根の出るのはこれからといったところですが
一足早く葉のほうは成長を始めたようです。
冬はしっかりと休眠いただいているせいか春の立ち上がりは良好です。
大仔はすっかり一人前の姿ですし
そこから出た2本の仔も物になりそう。
本体から出た仔は木勢、柄共に太鼓判ですし
その上の仔もかすかに紺中通しが出て期待大です。
稚葉の次の葉にこれがあるのとないのとでは天地の差なんですよね。
思えば以前は派手仔を何本も剪定したものですが
ここ2年ぐらいはずいぶん良い巡り合わせになってきたものです。
今年はどんな動きを見せてくれるのか今から楽しみです。
あれから5ヶ月。
芯痛の親木に着いた兄弟木でしたが
その親木は根まで枯れ落ちてようやく2本に分かれました。
派手柄な木のほうは初め真っ白だった気がしないわけではないのですが
だんだん紺縞が出てきました。
でもその分、木勢は出てきましたし
これ以上地味にならなければちょうど良い好みの柄です。
これ以上地味にならなければ・・・。
一方、最初から地味目のほうは木勢が抜群。
柄抜けにならないことを祈るのみです。
それでも仔の稚葉は真鶴芸で出ています。
後々ここら辺にもアタリが付くはずですから忘れないようにしなくては。
羆A
2023年03月15日 | 羆
あれから5ヶ月。
天葉の附けが見えたり新根が伸び出したりして富貴蘭が生長を始めました。
楽しみなアタリにも次の葉が・・・。
稚葉が紺覆輪白中透けで出てこのままの芸でずっと続くのが羆です。
とりあえずこれ1個で今年の目標の半分は達成したかも~
あれから1年と3ヶ月。
羆の光という先入観からか親木の天葉がこれだけ派手になると
そろそろヤバそうと思ってしまいます。
でもこの別品の踏み止まり感は半端なくそれが紺地を戻した仔に現れています。
親木も同様にそろそろ復活してくれるのではと期待しています。
一方、こちらはその派手になりそうな気配も感じられない超優良株。
株立ちの姿はイマイチなものの
ありえない柄の揃い踏みに感動を嚙み締めているところです。
しばらく仔出しがご無沙汰ですから今年こそはと期待しつつ
更なる株立ちを目指したい所存です。
あれから1年と8ヶ月。
以前育てていた木は増え木も含めて派手に進みやすかったらしく
この品種にあまり良い印象は持てませんでした。
しかしこの木にその気配は微塵も感じられず
派手気味に出た大仔さえ親木並みの柄になってきました。
なので次の仔も1本は大丈夫そう。
富貴蘭を趣味としている以上、三剣は欠かさず持っていたいものです。
あれから5年と5ヶ月。
その節は葉痛みさせてしまいましたので株分けしつつ育てていました。
その元親ですが5作もすると葉はほぼ入れ替わったのでしょう。
素晴らしい姿の株立ちへと変身を遂げています。
それにしても仔吹きの勢いは尋常ではなくどこからともなく湧いてきます。
柄も面白いし育ててこれほど張り合いのある品種も少ないかと・・・。
ただ、調子に乗ったところでパッタリと仔出しが止むことは良くあったりします。
駿河牡丹
2023年03月07日 | 虎
あれから10年。
貰ってくれる友達もいないので2鉢にして育て続けたら
この程度の株立ちになったようです。
虎斑系統と言えば一般的に割と華奢な姿というイメージですが
これは冴えたルビー根まで出るくせに堂々とした木姿です。
これを凌駕する品種と言えば錦織の全斑ぐらいでしょうか。
そういえば蘭国さんが錦織の全斑に別名を考えているようで私にも話を振られましたが
なかなか良い名は思いつかないものです。
長らく大きい木だけがゴロゴロ付いていましたが
昨年から急に仔吹きが良くなってきたようです。
そして根先に明かりが灯りいよいよ活動開始です。
こちらは2つに分けた片割れの木。
本数少ない分、風通しが良いのか柄が冴えています。
仔吹きも活発なようです。
今までは棚の奥のほうに置いていて手に取って見ることもなかったのですが
丹精すれば答えてくれますので新根の時期くらいは愛でてみようかと思っています。
あれから9ヶ月。
来た時から古木感漂う木でしたので仔出しはイマイチでしたが
まばらな仔のおかげで親木のきれいな衣合わせが鑑賞できます。
その仔も派手目最上や
地味上柄とバラエティに富み
久々に上から出た仔は最上柄でした。
ここにも昨年の肥料や活力剤の影響が出ています。
親木の上柄も長らく続いていますし相当の毛並みの良さそうな木です。
以前外していた木には若木だけあって仔がビッチリ。
こちらは株分けして増殖用に回しましょう。
あれから6年と3ヶ月。
そもそも冬の長い秋田にアマミ系が居付くのか心配でしたが
近頃の蘭舎内の気候は関西並みという事でアマミも大きな顔をしています。
撮影の前に乱れた姿を修正しようと串を打ってみました。
しかし串打ち3年とも言われるようにまだ修行が足りないようです。
ところで根のほうはすっかりクリプトモス環境に慣れて元気一杯。
新根の伸びる時期にはさらに美しく鉢だけ替えて展示しても鑑賞に堪えられそう。
しかも植え替えは数年に1度、
クリプトモスのお団子を根で包み鉢にポンと入れるだけの簡単なお仕事です。
更に根が多い大株ほど植え替えがしやすいときています。
水苔が入手難だから富貴蘭の栽培をあきらめるなんて事は無しにしてくださいね。
中国がレアメタルを禁輸した時の日本人の対応を思い出しましょう。