富貴蘭と戯れる日々

富貴蘭の生長記録です。
画像はクリックで拡大できます。

裏甲龍

2015年06月11日 | 裏甲龍



あれから1年。
更に天葉が短くなって仕舞いには芯痛かなと危惧していましたが
その後だんだん葉丈は長くなり無事2枚葉繰りしてました。
こうなると次は仔出しに期待が膨らむものです。






そして稚葉の枯れ落ちた跡に瑞々しいアタリらしきものが。
ただし昨年の秋から固まったまま動き出す気配がありません。
いつかは動き出すはずと願いつつ
とりあえずは潰れないことを祈るのみです。

ところで人気の維持にストーリーは必要不可欠ですが
明治の頃一旦絶え近年同芸の木が見つかったなど、この品種にはそれも十分にあります。
明治にあった木もこんな風に気難しく、それで絶えてしまったのでしょうか。
枯らした方は泣いても泣ききれなかったでしょうね。

そこそこ増えていますからもう絶える事はなさそうですが
それでもなかなか増えない品種だけに
これからも栽培の苦労など各人のストーリーが積み重なっていくことでしょう。

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針鼠

2015年06月10日 | 青物



あれから半年。
春の書き入れ時でも生育は遅々としたものです。
ようやく1枚近く伸びたといってもその長さは1センチ。
たまたま仔の孫仔が付いたくらいでほとんど増えませんし
新根も年に1本か2本出るくらいです。






それが今回どういう訳かとんでもない所にアタリが付きました。
もっと上の良い場所に潜芽が有りそうなものなのに~
何年か育てていますが萩宝扇と同じくらいの気難しさではあります。
それでも良い芸をしているのなら納得ですが・・・。






この仔を外して単独で植え込めばまずはかわいらしい佳草とも思えるのですが
木勢が付いて親木のようになっちゃうと
イマイチかなあといった感じです。
それでも超小型針葉コレクションの一つに加えておきたい木ではあります。

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建国冠

2015年06月09日 | 建国冠




あれから1ヵ月半。
さすが生育期だけあって良い事が三つほどありました。








まずは親木の天葉です。
片側が派手っぽかったのでこっちも釣られたらどないしようと心配でしたが
それは杞憂に終わりました。
しっかりした紺地があったりしてます。
その紺地と覆輪の境界にある白柄などその芸は心憎いばかり。
まさに羆の逆芸といった風情です。
ゆくゆくはあちらと二つ並べて愛でてみたいものです。







二つ目は芯痛と諦めていた仔の天葉がまた伸び出しました。
これもかなりラッキーかも。
根も何本か伸びていますしこれなら数年後には2鉢に増やせそうです。







三つ目は花芽かと思っていたのがどうやら仔芽のよう。
なんか派手柄のような気がしないでもないですが
下の仔が出た時もこんな感じでしたから先が予想できない分、楽しみです。

良いことついでに何鉢かある建国の月から
また建国冠が出てくれないかなあなんて虫のよいことを思っています。
最近あっちも木勢が上向いてきましたし・・・。

でも嫁入り先で出たりするのはよくある話。
全国大会ではお買い求めいただきありがとうございました。
その辺も含めて楽しんで育てていただければ幸いです。

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剣龍

2015年06月08日 | 剣龍



あれから7ヶ月。
以前は枯れる寸前まで行った木ですが
近頃は柄、木勢共に安定してきました。
見栄えの良い10枚葉までもう直ぐです。








この株もすくすくと生育中。
こうして株立ちになってみると眩いばかりの白柄が更に目立ちます。






ところで昨日触れた根の形状ですがこれもそうなっていました。
昨年あたりから急に葉が焼けなくなり葉持ちが良くなったのは
細胞壁が丈夫になったおかげなのかもしれません。








そういえばこちらの株も






根は同じような形状です。

以前、葉焼けがひどかった時は
10鉢あったら一鉢くらいはましな姿になってくれるかもと思っていましたが
考えてみると一鉢だけ良く出来るなんてことはありえない話です。
やはり出来ない時は全部だめで出来る時は全部良く出来てるはずです。

葉焼けのない綺麗な葉だけの株が10鉢並べばさすがに壮観で
我ながら見ていてうっとりしてしまいますが
この品種が好きな方なら(たぶんいないと思いますが)こっちのほうがありえない光景と映るかも。
作のブレークスルーとはこんなことを言うのかもしれませんね。

ところで剣龍といえば伯青龍からの出物がほとんどで
大体は縞から変わった単純な深覆輪です。

そんな木は仔が出てもほとんどが派手柄。
プチッと動き出した時点で即効焼け焦げ枯れてしまいます。
株立ちがないのはそんな理由があってのことでしょう。







たとえばこれはあの時の割り仔ですがこれが普通の剣龍です。








一方、株立ちになるのは西出のような三光中斑タイプ。
見た目、大して違わなさそうですが実はピンキリの差。






こんな仔が付いていると西出芸で納得いただけるのではと思います。

伯青龍をたくさん作って観察していますが
普通の覆輪もなかなか出ないのに
三光中斑ともなると滅多に出会うものではありません。

手持ちの木を細々と増やすしかありませんが
株分けするのも怖い気がして・・・。








しかしそんな不安をよそに植え替えの際、
こんなのが手元からポロリとこぼれ落ちました。

小さすぎて今まではとてもじゃないけど枯れてしまう木でしたが
こんな植え方ではどうかと様子を見ています。

これが作上がりするようならしめたもの。
割り仔がたくさん作れそうです。







こんな割り仔がうまく育ったら愛おしさもひとしおでしょう。


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円宰

2015年06月07日 | 円宰



あれから4ヶ月。
やはり冬眠中とは違って艶やかな葉です。
根がたくさん出て花茎も伸びだしてきました。
ところで今回の主題はその根。







何~この気色悪い根は~~
まるでイモムシみたい~~とか言われそう。
今年はまだ1度も肥料や活力剤をやってないのは
ミズゴケの汚れ具合を見てもわかると思います。

それでは原因はなんだろうかと考えてみましたが、
思い当たることといえば一つ。
ピートモスの酸性を中和させるために混ぜ込んだカキガラ石灰かなと思い至りました。

ものの本によればカルシウムは植物の細胞壁を丈夫にするとか。
その影響が一番細胞分裂の活発な根に現れたのかもしれません。
昼と夜では成長速度も違いますし。

そんな風に気が付いて他の鉢を見てみると
ここまでじゃないけれどこんな感じになっているのがそこここにありました。

見た目はあまり良くないけれど太く短めで次の植え替えがやりやすそうですし
ボコボコで表面積が広い分、水や肥料の吸収も良いのかなと思っています。
また、これは青物で元々丈夫ですから何も感じませんが
細胞壁を丈夫にするということで葉の弱い品種の葉持ちが良くなったら
とんだ怪我の功名で嬉しいことではあります。


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金牡丹

2015年06月06日 | 金牡丹




あれから8ヶ月。
作上がり継続中といった感じです。
3年前の短い葉っぱとは今年でお別れとなりそう。






根の具合はどうかなと見てみたところこれぐらいになっていました。
過去に何度か枯らして苦手意識を持っていましたが
もう大丈夫そうです。
根ということで過去画像を探してみましたら
5年前にはこんな感じでした。
5年も費やしてこれではいかがなものかとも思いますが
少しは腕も上がったようですし今からが再スタートといった気持ちでおります。
5年後にはものすごい株立ちにしたいものです。
割らなければですが・・・。

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黒牡丹縞(E)

2015年06月05日 | 黒牡丹縞(E)



あれから2ヶ月。






親木からまた仔が一本お出ましになりました。






その前の仔も含めてだんだん柄が良くなってきています。
以前の地味柄から様変わりするのももう直ぐ。
変わり身の早い楽しい品種ではあります。
ところで仔が出すぎて育児疲れになったのか下葉が黄ばんできました。
それとも古根が腐っているのかと鉢を開けてみたところ・・・






これなら万全といえるでしょう。
少々下葉が落ちても仔の成長は早いはず。
にぎやかな株立ちになってくれそうです。

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黒牡丹縞(D)

2015年06月04日 | 黒牡丹縞(D)



あれから2ヶ月。
健やかに成長しております。
良いことが二つ。






まず地味柄の仔に当たりが付きました。






何やら柄がたっぷり。
良くぞこんな仔が出てくれたものです。
木勢が良いのですくすく育ってくれることかと・・・。







そしてこっちの派手木にもアタリが・・・。






しかし今の所、柄はたっぷりすぎのようです。
ただ、この柄では仔出しはまだ先と考えていましたから
予想以上に木勢が付いているのでしょう。






そういえば上の仔も早々に葉幅が出ています。







ということで気になる根の具合はと見てみたところ
こちらも想像以上に良く出来ていました。
他の品種ならともかくこれが黒牡丹の根ですから感動ものですね。
なんか、これでメシ食えそうな気になってきました。

ただし、ピートモスといってもいろいろありますし
レシピ次第ではミズゴケ単用より良く出来ないこともありますから
慎重に試してみることが肝要です。
極めるにはやはり時間が掛かります。








こちらの木は特望の次の天葉が出てきました。






しかしその前の葉では紺中通しがあって期待していたのですが
次の天葉にその形跡は無し。
それでも紺縞は程よく抜けつつありますから次に期待しましょう。

ところでしみじみと見ていたらこの木の美しさを再発見しました。
天冴えで暗まない黄縞が本芸と思っていましたが






暗む前の月明かりを写したかのような柄の映えがなんとも絶妙です。
それに柄は下葉で完全に暗むわけではなく一部残りますし・・・。
だんだん金兜のような黄縞よりこっちのほうが芸が複雑で高級に思えてきました。
本芸落ちなんて罰当たりなことをよく言ったものです。

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黒牡丹縞(C)

2015年06月03日 | 黒牡丹縞(C)




あれから3ヶ月。
これは大型系だけあって普通の風蘭並みの元気さです。






こちらのアタリは勢いを増していますし






こちらの仔にも密かにアタリが発生。
今年一作でまたにぎやかな株立ちになってくれそうです。






この木勢を更に向上させるべく植え替えを・・・。
って結局全部やるんですけどね。







こちらの木も天葉一枚は作落ち気味だったもののまた盛り返してきました。






二本の仔の美しい黄縞は健在。
株分けしたらさぞかわいらしい一鉢になることかと今から楽しみです。






春には米粒ほどだったアタリも勢いを増しています。
しかし、きれいなものですね。







こちらも植え替えです。
この根なら親仔共すくすく育ってくれることでしょう。


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黒牡丹縞(B)

2015年06月02日 | 黒牡丹縞(B)




あれから3ヶ月。
昨年は下葉をパラパラ落としその度に胃がきりきり痛みましたが
今年はその感覚を忘れそうなくらいの元気さです。
ちょっとした作のスィートスポットが見つかったのかなといった感じです。
何しろ無くしたら次はないかもしれない墨の多い黒牡丹の黄縞。
作にも力がはいります。






木のほうにも力が入ったのかアタリが発生。
思えば木勢が思わしくない時があっても仔だけは毎年出ているようです。
二本の仔はちょっと太縞でイマイチの柄でしたが
今年の仔はどうかなあと今から気を揉んでいます。








これの出た親木は元気そうに見えて何やら下葉が黄変。
やはり墨が多いとそれなりの気難しさはあります。






久々の柄の仔はちょっと地味で親木と同程度の柄になりそう。







これも根を見がてら新しいピートに植えるため鉢を開けてみました。
元気な根がたくさんありましたから今後の作もまずは安心できそう。
下葉が落ちてもそれ以上に仔が出て裾の寂しさを補ってくれるでしょうか。


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黒牡丹縞(A)

2015年06月01日 | 黒牡丹縞(A)
全国大会の興奮の余韻も覚めやらぬまま早くも6月となりました。
会場では皆様にお声を掛けていただきましてありがとうございました。
また、持って行った即売品もお買い求めいただき感謝です。
会場で撮った作品の画像はまだ未整理の為、後ほどということで・・・。








黒牡丹縞(A)はあれから3ヶ月。
本当は派手な親木は無残な姿で、仔がなんとか生き延び・・・と予想していたのですが
意外にも元気に生育しています。
派手でも下葉で少し紺を戻しそれが元気の源のはずが
その肝心の下葉を振るったのでだめかと思ったのですが。






地味な仔はもう大丈夫ですね。









この木の出た親木は株だけあってしこたま元気そう。






この仔は上の木と同じような柄ですがやはり親の脛を齧っていると下葉も枯れ込まないようです。






地味目の仔には早くも仔が二本。

ところでこの木勢が維持できるなら植え替えの必要はないかと思っていましたが
上の派手木が持ち直したのはコンポストがフレッシュなことが原因ではとこれも植え替えてみることに。






鉢を開けて根の記念撮影。
思い通りに根が出来ていてうれしい限りです。
しかしこれを植え替えたりして今以上木勢が良くなったら
いったいどこに行ってしまうのかといった感じですが
現状に満足せずまた別の世界を垣間見てみたいと思ったりするんですよね。

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