あれから1ヵ月。
なかなかの成育振りです。
葉繰りは年に1枚出れば御の字なんて言われていますが
2枚弱くらいは出そうな勢いです。
付け下がちょっと長く出ているのが元気のある証拠でしょう。
何かとハイリスクな品種ではありますが
今のところリスクはお代くらいかも。
仔にも適度に紺縞が混じり合い良くなってくれそう。
次の仔はなんて期待しちゃいますが
それは欲張りというものでしょう。
とりあえず現状維持に努めます。
あれから2ヵ月。
まだ明け方寒い日があったりして本調子ではありませんが
親仔共に新たな天葉が出てこれから勢いを増すことでしょう。
アタリが覗いています。
花芽のような気もしますが
いつぞやのパイナップル芽で出てくれれば行って来いの違いとなります。
とりあえず全貌が明らかになるまで欠かずに残しておきましょう。
こちらは相変わらず柄が冴えたままですが
新根がたくさん降りたことで少しは木勢のに繋がっているかも。
小さな仔からも根が出てまた株分けする誘惑に駆られてしまいます。
こちらは葉癖の付いてしまったのもあったりしますが
今年はすんなり大きくなってくれそう。
また新たな仔が・・・。
十割維持を期待したいところです。
昨日まで2日間お天気が良く
外に置いてある鉢はカラカラに乾いていました。
ただ、天気予報では夜から雨になるということで
水遣りしたいのを我慢してそのままに・・。
案の定、夜半から朝までしとしとと雨が降り続いていました。
それで下の山野草の鉢などはしっかり湿っていたのですが
釣り枠の富貴蘭の鉢は意外にもビショビショではなく
ミズゴケの表面がしっとり濡れている程度。
何やら蘭が喜びそうな環境で雰囲気はバッチリです。
蘭舎内の水遣りは蘭にとってはいわば短時間の集中豪雨のようなもの。
ポツリポツリと一晩中水をやっている訳にはいきませんから
これが自然の恵みというものなのでしょう。
釣り枠を吊るすのに結束バンドを使ってみました。
最初は手元にある細いので間に合わせていましたが
もし切れて釣り枠が落下したら悲惨なので
太くて長いのに変えてみました。
でも、ちょっと気になってネットを見たらステンレスのもあるんですね。
来年はそれに使用~っと。
思い起こせば富貴蘭の天水栽培をしていたのは始めた頃の40年前。
遮光するといっても目の細かい布製の寒冷紗しか無く
楽鉢にミズゴケで植えていました。
ある年、雨が続いて天葉のすっぽ抜けが続出。
それに懲りて屋根を掛けるようにしましたが
天水栽培(悪く言えば野ざらし)はそれ以来です。
途中、木炭植えをしていた時にやってみましたが
ブドウ糖を与えたせいもあるのか黒カビ病が出たり
棚の設営が大変なこともあって(雪が積もるので秋に解体しなければならない)
これは1年で止めました。
今回は遮光材が明るい割に中が涼しいダイオミラー、
鉢の乾きが良いピートモス+木炭と条件が整いましたので実験しています。
もちろん外に置いてあるのはいわゆる裾ものといわれているものばかり。
蘭舎と違ってカギは掛けられませんから。
最もわざわざ秋田まで防犯カメラに写りに来る人は居ないでしょうが。
今年の春先の交換会で入手しました。
もちろん格安で。
何やら最近はこんな派手な木や作の良くない木に目が行ってるような気がします。
でも、自分の作場では何とかなりそうなんて色気を出したらだめですね。
安物買いのなんとやらで必ず痛い目に遭いますから。
それでもこのアタリがしっかりした覆輪で育ってくれたらとか
宝くじの世界にどっぷり嵌ってしまいます。
ちょっとここから抜け出さなきゃとか思ってはいますが
とりあえずブログネタには面白そうな素材です。
霙雪
2017年06月02日 | 虎
なんて読むのかなと調べたら「みぞれゆき」だそうです。
買った記憶がありませんので交換会で何かについてきたんでしょう。
単品では値段が付かなかったのだと思います。
芸としては羅紗地っぽい葉に白虎、
白縞っぽいのは組織の濃淡のせいかもしれません。
そして泥軸青根。
全体的に中途半端な芸でさみしげな雰囲気です。
そういえば霙雪の降る頃はまだ体が寒さになじまず、
服は濡れるし冷たいしで良い所がありません。
そんな雰囲気から来たネーミングでしょうか。
将来、世に出ることがないとすればちょっとかわいそうかも。
それはともかく見ていただきたいのはミズゴケのほう。
木材腐朽菌が表面にまで浮き出ています。
生きている根は健全ですからただのカビではなさそう。
鉢の底も粉雪が付いたように真っ白です。
こんな風に菌はミズゴケやピートモス、枯れた根などを分解し
健全な根はその菌糸を取り込んで吸収、栄養源としています。
こうなれば他の腐敗菌などは取り付く島がありませんし
共存共栄、これ一鉢で自己完結していますから
時々水をやる程度で肥料や消毒などの手間もかかりません。
もちろん、中が空っぽになるまで植え替えの必要もありません。
と、いうように良いこと尽くめなのですが
ただこの木材腐朽菌は気まぐれな様でポツリポツリとしか発生しないようです。
でも、全鉢こうなったら壮観…というより相当気持ち悪いかも。
さて、6月になりました。
昨日は夏のような暑さでしたが
季節が進むにつれそんな日が増えてくるのでしょう。
ところで、昨日の晴天で新蘭舎の中の温度はうなぎ登り。
今からこんなんじゃ先が思いやられるとばかりに
早速温めていたアイデアを実行してみました。
アイデアといってもそんな大したものじゃなく
こんな感じのノズルヘッドを床に置き
耐圧ホースに繋いで水道の蛇口直結でミストを発生させるだけです。
これがそのまま売られているわけではありませんが
各バーツはすべてホームセンターにありました。
発生したミストを棚下の扇風機で攪拌させたら
蘭舎の温度はあっという間に下がったようです。
上のグラフの青線は蘭舎の温度、赤は気温、緑は蘭舎の湿度ですが
13時20分、蘭舎内が32℃になった時に稼働させたら
16時20分には25℃まで低下していました。
そこで止めましたが外気温より2℃も低くなっています。
その間、換気扇は動いていましたので湿度の上昇は緩やかです。
もし、換気扇だけだったら35℃以上にはなったはずでその冷却能力は10℃以上。
これは夏場対策の強力な援軍を得たという感じです。
次はこれを電磁弁に繋げてサーモスタットにセットすれば
微妙な温度調節ができ、水道代も節約でき、外出しても安心ということになるでしょう。
窓のない蘭舎ですから夏場に暑くなり過ぎ失敗だったかと後悔していましたが
ほんのひと工夫で快適な環境に生まれ変わりますから頭は使い様と再認識した次第です。