あれから半年。
ふと見てみたら昨年の仔が一本枯れ落ちていました。
水をやって温度も入れているのに置き場所が陰になる所だったためでしょう。
慌てて日の当たる所に移動させましたが時すでにお寿司。
鉢数が多いせいで全部を理想の環境に置けないのがつらいところです。
もう一本の仔も稚葉が枯れ込んで危ないところでした。
こっちはパイナップル芽気味に出ていますので力が付けば面白そう。
残ったのは幸いでした。
ところで更にふと見たら今年の根はルビー根。
昨年は泥根でまあそうだろうと思っていたところ再度復活です。
さすが変幻自在な品種ではあります。
大きな仔は潰れることなくもう一作で外せそう。
浪花獅子系には千代田獅子、白翁獅子などもあり
コレクションに欲しいとも思うのですが
人気が出ないと世には出てこないのかもしれませんね。
あれから1年と10ヶ月。
いわゆる昔の羆錦、タイプは後冴えの黄縞となります。
いくら派手や中透け羆芸になってもルビー根は出ないようです。
正真正銘、ウチの棚の建国の青から出た木なのですが
青になるということは一旦リセットされるということで
本来の柄とは違う柄が出たりするのでしょうね。
それも母体が変異しやすい木なればのなせる技ではあります。
春先の芯痛を何度か繰り返して満身創痍な姿ではありますが
それも今年は免れたようで何よりです。
嬉しいことに柄が大覆輪で完成しつつありますから
姿の見苦しさには目を瞑ることが出来ようというもの。
コレクション的にもイイ感じではあります。
仔はもう一本出ましたがやはりユウレイの仔からはユウレイが・・・。
もし単独で生育できたら新月殿の泥根版といった感じでしょうが
あんまり面白くはなさそうです。
一方これから株分けした仔は・・・。
柄はちょっと偏っているものの縞物としてまだ先々期待は持てそうです。
そこはかと流れる墨が建国の特徴を現しています。
仔はやっぱり派手柄。
この木は紺覆輪が回ってくれないタイプのようです。
根は泥根とはいえやはり柄の影響下にあるようで
涼やかな若草色で伸びています。
これだけ柄が派手でもこの根色ですからルビーは絶対出ないのでしょうね。
世間の評価は知りませんが一つくらいはこんなタイプを持っていても
損はないと思っています。
というか元々棚からタダで出たものですし~~
あれから10ヶ月。
今年は新根の出足が早いようです。
しかも天葉の勢いが良くようやく力がみなぎってきたような気が・・・。
しかしその天葉は何やら派手気味になったかも。
ただ、柄のパターンをいまいち掴みきれておらず
覆輪部分を残して中は後暗みして紺地を戻す・・・のだったかもしれません。
それにしても問題なのはこの仔。
昨年からうんともすんとも言わずついに芯痛と断定しました。
天城越えがこちらに移ったのかも~~
あれから7ヶ月。
これが生まれてからいったい何年経ったことか。
その間、舞い上がり~揺れ落ちる~(by天城越え)の繰り返し。
実に面白い経験をさせてもらいました。
しかしそれももうお仕舞い。
というかもう成木に近い雰囲気となりましたから
これからは生育面で肝を冷やすことはあまりなさそうです。
つぶれるかと思った小さな仔にも新根が出て調子よく育ちそう。
柄は親木と同芸で筋も良さそうです。
今後は別の面でのお楽しみが盛りだくさんかも。
ちなみに昨年ピートモスで植え込んだのは植え替えしないでそのままにしてあります。
一部試しに開けてみて根の状態がものすごく良かったのと
ラン菌が鉢の中に回る今年は更に・・・と期待してのことです。
さて、今年はピートモスでの植え替えがすべて終わり1200鉢の大実験。
さぞかし大量のデータが入ってくることでしょう。
あれから2年。
昨年の春先の出来事ですが痛恨の芯痛で
これはだめかもと夜眠れず昼寝する日々が続きました。
しかし、芯が止まったのなら仔が出てくるかもと淡い期待も・・・。
ところが数ヶ月遅れでまた天葉が伸び、ほっと胸をなでおろしました。
ただ成長していないその間、養分だけは貯まっていたはずで
それが仔として現れたら怪我の功名だったのですがそちらは叶わず。
それに輪を掛けて今年は花芽3個で空き家はもうありません。
う~む、虻蜂取らずとはこのことですか。
こまめさんは蜂をいっぱい捕っているようですが~~。
あれから1年。
青の仔を外して仕切り直しです。
確かまだ空き家はあったはずですから
次はよい柄の子を産んで欲しいものです。
それにしても柄の冴え具合は予想以上。
今の時期は総じてそんなに冴えないものですが
これは葉裏まできれいに突き抜けて美しさ抜群です。
こんな感じで同じ黄縞といっても出所によって
微妙にタイプが違ったりしますから面白いものです。
そんなわけで出会いがあって懐具合が間に合えば
なるべく買ってみることにしております。
と、こんな人がたくさんいればいつも品薄気味で
お値段的にも先々それほどがっかりすることはなさそうですが。
あれから3作。
そういえば入手してから6年経過していますが
最初に青の仔と覆輪模様の2本が出たっきり。
その後は音沙汰なしです。
・・・さすが建国、普通にしてたらなかなか仔は当たってくれないものです。
ただ仔育てに力を注ぐ必要がない分、力が有り余っているのか
だんだんずんぐりむっくりな姿になってきました。
まあ、建国系は柄や上柄の仔が話題の中心で、葉姿は二の次ではありますが
それでも手にとって眺める分にはよりマシであるに越したことはありません。
そして姿だけでなく柄も上に行くに従い上柄となってきました。
中透けのベタ柄ではなくこのままの状態で留まってくれたら
という気持ちがふっと胸をよぎります。
軸付近に浮き出る黄縞も見所に一つでしょう。
今年は根も全部ルビーでした。
ところで、こちらはこの木から外した仔。
今まで柄が派手気味で葉持ち良くなかったのですが
ようやく天葉で覆輪が完成したようです。
覆輪も何タイプか持ちたいなぁと思っていたところで嬉しい限りです。
建国系の覆輪は羆覆輪と柄性が違うのか
長く伸びてくれるルビー根が出ます。
新月殿の根は出てもすぐに止まってしまいますので・・・。
もっとも羆覆輪の中に混ざったら柄だけで見分ける自信はありませんとか・・・。
あれから1年近く。
お気に入りの株立ちでしたが姿が崩れ柄まで崩れては見込みなし。
ということでとうとう株分けしてしまいました。
これは元親で覆輪と言う人もいますが幽谷としては嫌な柄です。
しかし今は派手になってしまいましたが
入手以来15年くらいは最上柄のままで持ち込みましたので性は悪くなさそう。
こちらは派手柄。
夏を待たずに枯れる木ですが捨てるのも忍びなく植え込んでみました。
これぐらいの柄ならまたしばらくは楽しめそう。
株の中から取り出したので姿はいまいちですが
今後の仕上げが腕の見せ所となりそうです。
こちらは更に最上柄です。
親の柄性が良かっただけに
この仔も20年はこの柄のままでいてくれるのではと予想しています。
そういえば他から来た株も何鉢かありますが
柄はユウレイになるか青になるかの荒い系統ばかり。
最上柄の入手は今でもそんなに簡単じゃないのかもしれません。
あれから3年半。
そういえば一本づつに小分けして姿よく育ててみたい
・・・と思っていたにもかかわらずもう一鉢あった元親と合体させてしまいました。
いわゆる鉢数減らしですが一方で株分けしてたくさん鉢数を増やしてしまったものもあったりで
この一貫性のない性格が面白かったりします。
それはともかくこの品種は葉幅引き、葉肉も厚くボリューム感あふれる姿が特徴です。
その特徴を更に引き出すべく素立ちにして栽培をと思っていたのでしょうが
植え替えの時、つい忘れていました。
もう根が動いていますので次は忘れないようにしなきゃ。
柄は基本、紺中通しですが三光中斑っぽい面もあって若木のうちは鮮明な紺縞を耳摺ります。
そして老木になるとそれが目立たず紺中通し柄のみになるようです。
しかしいろいろ言っても結局は地味な柄ですから
鉢いっぱいにたくさんの葉を茂らせてもうるささは無く、逆に見ごたえを楽しめそう。
ということでこんな風に植え込んでみたのかもしれません。
いずれ結構好みの品種で葉姿の似ている富貴殿と値段が同じなら思わずこっちを選びそう。
というか昔は同じくらい高かったように思います。
あれから5ヶ月。
外に飛び出した新根を株の間に収め
新しい鉢に入れて植え替え完了です。
こまめにメンテしている鉢は植え替えも楽チン。
全部の鉢でこうありたいものですがなかなかそうもいきませんです。
根が良く出来ましたので今年は木勢が更にしそう。
しかし、ビロ~ンとした長い葉だけは出さないように気をつけなくっちゃ。
株の雰囲気が台無しになりますので・・・。
ところで本題はここから。
姿の良い株があるともう一つ二つ欲しくなるのが人情というものです。
そう思っていたところ何年か前の交換会に
葉焼けしたぼろぼろの株が出ていましたので思わず買ってしまいました。
確か数千円のお値段でした。
根も良くなかったのでバラして栽培。
ところがその後、思いのほか予後が順調で痛んでいた下葉も入れ替わりましたので
鉢数減らしの為また寄せ植えしてみました。
これだけならブログ記事にもならないのですが
よく見たら黄縞のある仔が一本混じっているじゃありませんか。
しかも葉淵のビックリ縞じゃなく反対側にもありますから
継続性も少しは高そうです。
そんな欲目でこれの出た親木を見ると
こっちもなんとなく縞気配。
元は全部同じ株でしょうからまたどこかから出るかもと目が離せなくなりました。
どこかで見た最上柄とは比べるべくもありませんが
わずか数千円でこれだけ遊べるとしたらこれは御の字としたものです。
あれから3年8ヶ月。
昨年は中はピートモス、外側に竹炭を当てるというハイブリットスタイルで植え込んでみました。
ここまでは悪くないのですがその後、手に取って見ることも無く
たぶん水不足だったのでしょう。
下葉バラバラ落ち小さな仔まで枯れていました。
結果、3年前の姿とそれほど変わりなく・・・。
そこで心機一転、今年も植え替えることに。
幸い、根だけは良く出来ています。
さすが愛楽園製の切高台。
4号鉢ですが鉢底まで根がびっちりです。
それを解きほぐし枯れた根を整理。
根の長さは40cmくらいはありそうです。
愛楽園製の切高台は根は良く出来るのですが
そのまますっぽり抜いては寸の短い富貴蘭鉢に入らないのが悩みの種。
つまり展示会などの出品には不向きと言うことです。
そこでちょっと思いついたアイデアを・・・。
まず根を2つに分け片方をのの字に内側に巻き込みます。
そしてもう一方の根をその外側にまくと・・・あら不思議。
鳥の巣のようになりました。
その鳥の巣にピートモスを詰め込みミズゴケで巻くと
3,5号の富貴蘭鉢にぴったりと収まりました。
最近思いついたやり方で予後がどうなるかは不明ですが
根を切ったり折ったりしていませんから
そんなにひどいことにはならないかと思っています。
先日は根の少ない木の植え方でしたが
これはたくさん根のある株の植え方でした。
あれから5年。
そういえばその時の派手だった木は枯れて良い柄だけが何鉢か残っていました。
今回はそれを一鉢に合体、株立ち風にしてみました。
これが思いのほか良い雰囲気です。
たくさんある三光中斑の品種郡の中にあって
これはそれほど自己主張もないどちらかというとひっそりとした佇まいが持ち味です。
鉢にてんこ盛りされてもうるさくなく妙にしっくり来るのはその為なのでしょう。
御城や駿河や西出ではこの雰囲気は出せないでしょうね。
味というものを久々に感じています。
あれから半年。
ぱっと見、地味~な印象しかありませんが
仔も含めて全体的に満遍なく柄があるのは結構すごいことで
ある意味鉄板系といえるかもしれません。
少し派手目な仔でも出てくれれば手に取る機会も増えるはず。
毎年のように仔が出る多産系ですから
近々そんなチャンスにも巡り合う事でしょう。
親木の天葉が良くなってきましたので
これに連動して良い柄の仔が出そうな気がしています。
いつも(E)まで来て何を書こうか悩みますから、たまにはでかいブログネタを提供して欲しいものです。
あれから8年。
派手な散り斑状になってようやく美しさが際立ってくる感じの柄ですが
そうなると急に木は弱体化するようです。
そんな柄が出ては枯れ出ては枯れを繰り返し
長年育てている割にはほとんど増えません。
そうはいってもなんとなく品種は維持できていますから富貴蘭って丈夫なものですね。
ところで、変な植え方をしていますが正体はこのジフィーポット。
実はピートモス植えが余りにもやり難いので
これにピートを突っ込んで外側に根を被せミズゴケを巻いて鉢に納めたら・・・
とばかりに昨年たくさん買い込みました。
数十鉢に試してみたのですが素焼き鉢の中のジフィーポットは乾きが良くなく
結果は失敗、あえなく人柱となりました。
ただ、根の少ない木などを何鉢かこんな風に直に植え込んでみたところ
新根が良く発達していたのは怪我の功名。
それで早速この木にも試してみたわけです。
たくさん買ったジフィーポットが無駄にならずに済みました。
って、根のない木がそんなにあるわけじゃなし、やっぱり無駄になっています。
あれから半年。
蘭舎は日が射すと暖かくなり待ちに待った生育が始まりました。
ようやく春が来たと実感しています。
ところでこの木、天葉の上柄に目が眩んでいたようで
よくよく見ると暗まない黄縞は下葉の葉淵に残っているのみと気が付きました。
つまり本来の芸は抜けてしまっていたのでした。
それにつけてもなんと変わり身の早いこととびっくりさせられます。
柄の変異が早いといっても思わしい方向ばかりじゃなさそうで・・・。
この仔達も残念ながら親木の天葉と同じ芸抜けのようです。
してみるとこの仔が芸的には頼みの綱となりますが
それにしてはちょっと派手すぎて心許ない感じではあります。
こっちは下葉に柄を残すものの地味過ぎて心許ないですし
なかなか思うようには行きません。
もっとも黒牡丹縞の魅力はこんなことも含まれたうえでのことなのでしょうが。
昨年の春から植え替えなしでミズゴケや鉢はこの状態です。
ピートモスにラン菌が馴染んでくればもっと作は良くなるはずと予想し
このまま様子を見ることにしています。
こちらの木は天葉が紺中通し、大覆輪風に進化してきました。
このままで固定すれば黄牡丹錦より変化の後暗み黄大覆輪黒牡丹として面白そう。
ちょうどこんなのが1本欲しいものと思っておりました。
一芸抜けても別の一芸が加わってめでたしめでたし・・・かな