あれから9ヶ月。
今年の冬は無事に越冬し他の富貴蘭に先駆けて新根を伸ばし始めました。
冬越しの最低温度は2~3℃、上は行っても10℃くらいなのは昔から変わりありませんが
以前はそれが5ヶ月くらい続いていました。
この頃は2ヶ月半くらい。
以前、奄美系はその冬越しで枯れることが多く、食わず嫌いとなっていたものの
冬越し期間が半分になったらそれほど酷い目には会わなくなり
ちょっと気になり出しました。
値段もお手ごろになってきましたので
面白そうなものは棚に入れてもいいかななんて思っています。
それはともかくこの品種、アマミですから相当でかくなりそうと考えていましたが
葉丈の長さはちょっと頭打ち気味。
これくらいがリミットでしょうか。
それなら花なんかも見てみたいものです。
ピートモス植えを思いついてから3年ほど経過したわけですが
当時の試行錯誤の中で株元にピートモス、
その下に木炭と複層構造で植えたものが何鉢かありました。
画像は織姫で植えこんでからそのままで3年経っています。
自然に這苔が生える状態ですから鉢の中の根っこはぐずぐずと思いきや
意外に悪くなく、真っ白く太い根がぐるぐる巻いています。
いかにもこれが決定版という感じで、今年の植え替え分からは
すべてこの方式でやっています。
そのやり方ですが長いミズゴケを掌に乗せて植える株を置き
株元にピートモスをあてがい
更に下のほうに木炭を突っ込みます。
あとは全部をミズゴケで巻いて
鉢に植え込むだけです。
これは一緒に寄せ植えしていた覆輪。
ついでに植え替えたこちらも織姫ですが
派手な分、小型に出来て根も短め。
それで丈の短い鉢に植え込めますが
その際、木炭はのこぎりで半分に切っています。
もちろん縦にじゃなくて輪切りですよ。
ところで植え込んで3年も経過しますとピートモスの形が崩れて過湿気味になりますし
ミズゴケも痩せて抑えが利かなくなり鉢穴からピートモスがポロポロとこぼれるようになります。
その点、下に木炭を使えばサナ代わりとなりますし
(中心部から放射状にひびが入る菊炭ですから排水性は抜群です)
木炭のアルカリ分で鉢の中が中和されるかもしれないし
多孔質ですからラン菌など、微生物の住処になるかもしれないし
その他、湿度調整、有毒ガスの吸着やミネラルの補給
また、短めのミズゴケで植え込めるなど良いことがたくさんあるかもしれません。
というわけでピートモスだけで植え込む解説のほうはお見捨てください。
とはいえ今までそれで植えていたものをまた変えるのは相当な重労働です。
当面、様子を見ながら少しずつやっていくしかないのでしょう。
もちろん、年に1、2回以上植え替え出来る方はミズゴケだけで十分上作できますから
こんなややこしいことをする必要はありませんです。
あれから4か月。
代り映えしませんがあまり丈夫な品種ではありませんから
休眠期を無事くぐり抜けたことでまずは一安心です。
今回はカメラの設定のチェックを忘れて冴えない色合いになってしまいましたが
撮り直すのも面倒なのでそのままで・・・。
おまけに割り仔のほうも撮り忘れてしまいました。
あちらも元気に冬越しはしています。
親木はこの柄が継続するのか割り仔のほうは果たして天葉で紺地が現れるのか
すご~く楽しみにしているところです。
あれから1作。
下葉を落としながらも葉繰りは2枚半。
以前より一回り大きくなって機嫌は良さそうです。
ただ、いくら三光中斑芸とはいえ仔は真鶴ですから見込みなしでしょう。
思えば昨年夏の猛暑が下葉を落とす原因になってしまいました。
黒牡丹なんかもそうでしたが熱気というか熱風は蘭にもよくなさそうです。
今年以降はしっかりと対策を立てるつもりでいます。
さて、下葉を落としたりしたものの
前回の一番下のポロリの小さな木が枯れずに育ち
しかも天葉は作上がりしていることに意を決して
株立ちは全部株分けしてしまいました。
一番の大株がこの3本立ちです。
今まではもしかしたら枯れるかもという気持ちから
不格好でも割らずに親木にずっと付けていたのですが
三光中斑だから大丈夫という方に気持ちがようやく傾きました。
おかげさまでたくさんの鉢数になりましたが
全体を見回してもすっきりしてますし、それぞれが個性豊かな表情で面白いです。
同じ品種がたくさん並んで、まして覆輪ですから飽きそうなものですが
この剣龍は更にトキメキ感が倍増する不思議な品種ではあります。
羆B
2017年03月26日 | 羆
熊も冬眠から目覚めたようで最近、棚にやってきました。
類は友を呼ぶというやつでしょうか。
柄に羆らしいスカッとした抜け感はありませんが
出所のしっかりした木ですから大丈夫でしょう。
親仔共々それなりの柄はありますし~
特に小仔はその片鱗を存分に発揮しています。
中透け柄の出方は昨年のAと一緒かと。
柄が冴えない分、生育面では安心ですが
秋にはもっと冴えた柄をお見せしたいものです。
羆A
2017年03月25日 | 羆
あれから半年。
冬の間は昨年同様葉に皴を引いていましたが
1月末から水をやり始め少しずつ回復、
近頃の温度の上昇で心持ち動き出してきたように感じます。
とりあえず痛んだり枯れたりせずに冬を越しほっと一安心。
株元を見やれば新根が顔を覗かせています。
長かった冬が終わって春がやってきたとようやく実感しています。
今年はどんな成育ぶりを見せてくれるのか
楽しみにしているところです。
ところでタイトルの羆A。
もしかしてBがあるかもしれませんね。
またご無沙汰してしまいました。
このところ暖かかったのですが今日は朝から雪景色。
また冬に逆戻りです。
それでも太陽が顔を出せば蘭舎内は20℃位にはなり
最低温度を10℃以上にしていますから風蘭も少しは動きつつあるようです。
もっと暖かくなって根が伸びだしたら植え替えがやり難くなりますのでピッチを上げていますが
まだだいぶ残っています。
さて、先日栃の葉書房からにっぽんの伝統園芸 vol.3が発刊されました。
富貴蘭は建国殿系の特集です。
頑張って書きましたのでお付き合いいただければと思います。
このところ暖かかったのですが今日は朝から雪景色。
また冬に逆戻りです。
それでも太陽が顔を出せば蘭舎内は20℃位にはなり
最低温度を10℃以上にしていますから風蘭も少しは動きつつあるようです。
もっと暖かくなって根が伸びだしたら植え替えがやり難くなりますのでピッチを上げていますが
まだだいぶ残っています。
さて、先日栃の葉書房からにっぽんの伝統園芸 vol.3が発刊されました。
富貴蘭は建国殿系の特集です。
頑張って書きましたのでお付き合いいただければと思います。
ということで建国の縞。
この木ははやりの系統というものはありません。
棚にある青の建国の群れの中から出たものです。
前は黄縞といってもそんなに良い柄ではありませんでしたが
ここ数年でさらに上柄へと出世しています。
確率低いながらたまにはこんなことがありますから
柄抜けでも一生懸命育てざるをえなくなります。
しかしこの木はめでたく自分の棚で出てくれたから良かったのですが
大抵は行った先々で良くなるのが世の常です。
身に覚えが何度もあったり・・・。
先日の交換会にて落札。
今年の初入手品です。
実はず~っと前から棚にあったらいいなと思っていたのですが
なかなかこれぞという上柄には巡り合えませんでした。
(あってもとても買えるお値段ではなかったり)
その点、これは一目で気に入りました。
素立ちでさみしげではありますがその分値段も安く
これから末永くお付き合いするにはもってこいの木ではあります。
最上柄なのですが上から見ると熨斗芸がじゃまして柄が見えませんね。
う~ん、なるほど。