新南海
2018年10月31日 | 虎
あれから1作。
3本あったのですが2枚葉の1本は芯痛で葉が落ちたらジ・エンドでした。
今は2本仲良く寄せています。
昨年からの葉繰りは1枚と少し。
まだ小木でもありますしこの品種にしてはまずまずでしょう。
下葉を落とさず、しかも間延びもさせず良く出来ましたっていう感じかも。
意外に虎が出ていない部分の紺地は深く
それにスパッと切れの良い透明感のある虎斑が入りますから
そのコントラストは抜群です。
雪山ぐらいの丈夫さなら増やすのも容易そうですが
なんか調子に乗っていると痛い目に遭いそうな雰囲気はひしひしと感じます。
あれから1年。
今年は6月から外棚の日照が強めきびしめの所で育てていました。
結果、下葉はボロボロ。
こちらの棚で出た天葉4枚と明暗がくっきり分かれました。
縞っぽく見えなくもありませんがまあ普通の金牡丹です。
入手した時の柄の冴えは前作者の棚環境の為せる業だったのでしょう。
どんな環境で育てていたのか知りたいところではあります。
仔もこちらで成長しましたので当然無傷です。
普通の金牡丹ではありますが
親仔共勢いが出てきたのは救いかも
あれから1ヶ月半。
待ちに待った次の天葉が伸びてきました。
ちょっと細いというかヒョロい気はしますが
秋の柔らかな日差しの中で出た葉ですから止む無しといった感じです。
しかし柄はその下の葉以上に上柄。
この状態が続いてくれることを願うのみです。
機嫌が良いのかアタリも出て来ました。
が、派手過ぎです。
まあ、ここから出たのですからしょうがないとしたものでしょう。
まだ若木で仔吹きは良好でしょうから次に期待です。
あれから2年。
寄せ植えですが一旦バラしてまた組み直しましたので配列が違ったかも。
それでも上手に寄せましたっていう感じです。
思い起こせば十数年前のこじんまりした一鉢から始まっています。
柄が偏ると姿は乱れますしハデ木は当然枯れ落ちます。
これでも日作りしていますからそんな木は淘汰され
きっちり覆輪の回った木のみが残りました。
前後左右均等に覆輪の回った美しい姿の木は
探しても意外に見当たらないようです。
それをこんな寄せ植えにして粗末にしているように見えなくもありませんが
自分ではうっとりするほど贅沢な一鉢と思って楽しんでいます。
あれから2年半。
ほぼ3作でこんなに増えています。
親仔供に上柄ですし
特にこの仔は覆輪気配。
変わり身の早さにびっくりです。
まだグリグリッとした重厚さは感じられませんが
仔育てに忙しくて親木は太る暇がないのかもしれません。
こちらの作では何れ花芽ばかりで仔は出なくなる傾向にありますから
葉数を増せばもっとボリュームが出てくれることでしょう。
それにしてもこの柄は絶品です。
天竜冠もあれから2年半。
親木は斑の部分が多いし派手柄な仔が付いていましたので
これ以上、仔出しの余裕はなかったのでしょう。
来た時から付いていた仔もまだちょっと派手気味です。
それでも見た目よりは丈夫そうな感じですから
いずれはグリグリッとした姿になってくれることでしょう。
あれから1年と5ヵ月。
こちらの棚環境に慣れたのかずいぶん賑やかになってきました。
ただし、柄はイマイチ。
親木は柄抜けになりつつありましたので
天葉でまた復活したのは喜ばしいことですが
上柄になりそうだった仔の柄は棒縞1本のみです。
他の仔はもっと細縞かただの雪山。
なかなか思うようにはいかないものです。
でも仔吹きは良好になってきましたし親木は柄を戻しましたので
外せる仔は全部外して量産体制に持って行けばとも思うのですが
どうも柄の無い雪山実生を育てる気にはなれません。
結局はこのままで様子を見ることになりそうです。
あれから1年と1ヵ月。
今年はごく薄い液肥をこまめに与えてみましたがさすが九州は熊本産。
根が丈夫な品種ということもあって
いかにも残らず吸収し尽くしたといった感じです。
それが未だかつてない抜群の仔吹きに現れました。
柄はともかくこんなに仔が出て良いのでしょうか。
こちらは派手目最上柄だった株。
親木はモロ派手になっちゃいましたが・・・綺麗です。
でも最上柄の仔も出ていますし
まだしばらくはあきらめずに楽しめそう。
最上柄の株は柄そのままで仔沢山。
絶壁側は相変わらずですが
その分、衣合わせと柄の美しさを存分に楽しめるというものです。
今年はこんな感じで作が掛かったもの、イマイチなものなどいろいろでしたので
来年は更にひと工夫を加えるべく策を練っているところです。
あれから5ヵ月。
入手時は生育最盛期にもかかわらず
家に持って帰るまでの数日間かなり乾燥気味だったり
また、こちらの気候と合わなかったりで結構ご機嫌斜めでした。
程なく新根の伸びが止まったりしましたので・・・。
それでヤキモキしていましたが暑い夏に無事回復
この柄のせいもあるのでしょうがこの間、葉繰りは1枚でした。
親木の天葉は更に派手になってしまいましたが
仔はまずまずの柄。
更に回復ついでに仔が2本。
派手ですが・・・。
九州産の風蘭はちょこちょこ肥料を与えても根痛みせず吸収消化してくれます。
それで更に木勢が付けば親木の紺地も戻ってくるかもと期待しています。
先日、九州のk様より霧島をお預かりしました。
調べてもいくつか同名異種があるようで
どんなのが来るのかなあと楽しみにしていました。
どうやら富貴蘭を楽しんでさんがご紹介されているのと同じ木のようです。
今の所、やや小型で葉裏に墨を流し
天葉付近にもこれが柄なのか後に墨になるのか分かりませんが
変化の兆しが見受けられます。
いずれにしても九州産の富貴蘭はしっとり感と剛直さを併せ持ち
育てがいのある好きな品種が多い感じです。
この木も今後の成育振りと柄の進展を楽しみに育ててみたいと思っています。
あれから1ヵ月。
生育期もそろそろ終盤です。
しかし勢いがあると見えて
半枚ほど天葉が伸びてきました。
その天葉にはポチっと印が・・・。
葉肉が厚いためか肉眼では見えない斑が葉淵に滲み出たのでしょう。
まだまだ脈はありそうです。
いくらなんでもまだ早いとは思うものの
次は仔出しが楽しみと軸を見てみましたら
最後の画像にそれらしき兆候が・・・。
まあ、それは来年以降のお楽しみですが
この勢いを持続すれば一気に3~4芽出るのも夢ではありません。
次は柄のある仔をお願いしておきました。
昨日の羆の縞と同系統の増え木です。
こちらには八千代芸(三光中斑)があり幾分小型になります。
これも長らく寄せ植えで凌いできましたが
面白い仔が出ているのを発見しました。
紺覆輪中透けの仔で
柄が表裏に綺麗に透けています。
建国殿とは斑色が違うようにも思いますが
羆にしては柄の冴えが少し足りない感じ。
そういえば羆は稚葉が白柄で出ていたっけと稚葉を見ると
確かに白柄があります
見逃していたのでしょう。
親木は今まで泥根しか出ていませんでしたが
果たしてこの仔からルビー根が出るのか要観察といったところです。
これは大変と慌てて植え替えましたが根は良くなかったです。
とりあえずは何とか枯れずに育ってほしいものです。
それにしても20年育てて花開くとは思いもよりませんでしたが
枯らさない限り持っていれば面白い変化に出会うこともあるのでしょう。
あのラベルは一同を代表してこの鉢に入れることにしました。
ところで先日ヤフオクに出品させていただいたのも
これと同系統の増え木です。
その時はまだこれを見つけていませんでした。
思えば十数本、惜しかったかも。
高く落札しちゃったと思った方もおられたでしょうが
こんな実績も事実としてありますから楽しみにお育てくださればと思います。
次点の方も次々点の方もご入札ありがとうございました。
今度はどれが出世するのか皆目検討が付きませんので
もう棚から出ることはないと思います。
話は変わりますが柄の良く似た木に西出八千代があります。
今更ながらの解説ですが建国、羆系は泥が軸元にギュッと凝縮し葉に墨を流すのが特徴です。
西出系八千代にはこれがありません。
でも、見る目を養うにはこんな文章より
実物を見比べたほうがわかりやすいかもしれませんね。
あれから1ヵ月ちょい。
楽しみな次の天葉が顔を覗かせました。
斑の部分がずいぶん多くなっているようです。
今年はこの柄の葉が出て
次はこう来て
更にこう出てきたわけです。
紺覆輪こそ被っていませんが柄の進化には目を見張るものが有ります。
こうなると次は仔を期待したいところですが
寄せ植え暮らしの長かった擦れた古木ですから
機嫌が直るまでにはまだしばらくかかりそうです。
ところでタイトルを羆の縞に改めました。
現物を見る限り今の所建国か羆か判別は付きませんが
ラベルは羆でしたし20年前の前作者様に敬意を表したいと思います。
明日はこれと同じ増え木から更に面白い仔が出ているのを発見しましたので
ご紹介したいと思います。
あれから11ヵ月。
こちらに来てから短くなったものの
葉繰りは1作で2枚半ですからご機嫌は良さそうです。
葉が全部入れ替わったら凛とした姿になりそう。
親木は上柄が続き
仔も太縞がきれいです。
もう1個のアタリも上柄で出て来る予定かも。
このラベルをお書きになった荷主さんから
交換会で買ったのは3回。
破天荒と千代田獅子、そしてこれです。
相性や運もあるんでしょうけどみんな大出世を遂げています。
大、大感謝です。
増田園芸さん、ありがとうございます。
あれから1年と5ヵ月。
2作で葉繰りが2枚ですから元気がありません。
それに柄も冴えませんから良いところなしです。
それでも枯れるのではと思っていたこの仔は動き出していますし
こちらの棚で出た仔だけは何やら元気そうです。
根を見てみると枯れはないものの2作前とほぼ同じ。
ただ太いだけで活力は無さそうです。
そういえば親木の下葉もだんだん葉緑素が抜けつつありますから
枯れ落ちる前になんとか復活させてあげたいものです。
それにしても金牡丹は最初から元気な木の入手が肝心。
難のある木とか訳あり品は安物買いの何とやらにすぐ直結してしまいます~。
あれから4年。
昨日の覆輪と同じようにこちらもルビー根の出ないタイプです。
ただし柄は目いっぱい。
わずかな紺縞と紺中通しを全葉に走らせます。
それにしても柄が渋すぎ。
堂々とした木なのにさっぱり目立ちません。
以前は雲龍滝くらいに冴えていた時期もありましたから
作に一工夫必要なのでしょう。
1本仔を外した後、3年程素立ちが続いた超古木でしたが
今年、上の方から勢いのある仔が出てまいりました。
こちらの方は二工夫ぐらいしているつもりなのですが~。