

この品種は縞と紺地の成長速度が違うので
紺地の部分が縞に引っ張られてしまいます。

縞が両サイドに入ると受け立ち葉のかっこ良い姿になるのですが
縞の状態だと葉があっちを向いたりこっちを向いたり。
それでも幸いにして仔吹きが良く
株になると全体的になんとなくまとまりが出てくるものです。

ただ、いつまでも縞で続かず覆輪に成り易い品種でもあります。

この仔は覆輪ですし

この木も早々覆輪になりそう。
このままでは縞の木は減る一方かも。
といっても御剣が数あるとは思えませんが。



太陽覆輪がお気に入りの時期があって
本命を持ち崩したら寂しいとこれを入手したのが5年前。
陰作りの長い葉でしたのでそれを日作りすれば当然ながら下葉はパラパラ落ちます。

結果、5年の歳月でこちらの作り葉に全て入れ替わり
空いていた株元に仔がたくさん付きました。

さすがに頻繁に白縞が出るものではないらしくこれに白縞は見当たりません。
そしてまだ縞の木が混じっていますからサブにしていますが
これはこれでそれらしい株です。
最初目にしたときは寄せ植えかとも思ったのですが

こうして立ててみると上の木が元親だったと判ります。

良くある事ですが、表側からしか仔が出ず仕方なくだんだん寝かせていったのでしょう。
ここまで来るにはたぶん20年以上は掛かっている事と思います。
見栄えの悪い時期があってもかまわず何十年も育てていればそれなりに鑑賞出来る株になるものです。
めまぐるしく人気品種が入れ替わる今日この頃ですが
一方でこんな付き合い方もあるのが富貴蘭です。
確か梅雨入りした筈ですがしばらく
が続きそうです。
日中は30℃超、夜は15℃以下。
光合成で蓄えたエネルギーを夜の成長に使いますが気温が低いと余ってしまいます。
もう直ぐ花芽とも葉芽とも付かない芽が出来る時期。(ほとんど花芽にはなりますが)
余った養分が葉芽のほうに向いてくれたらしめたものです。

日中は30℃超、夜は15℃以下。
光合成で蓄えたエネルギーを夜の成長に使いますが気温が低いと余ってしまいます。
もう直ぐ花芽とも葉芽とも付かない芽が出来る時期。(ほとんど花芽にはなりますが)
余った養分が葉芽のほうに向いてくれたらしめたものです。



太陽覆輪はあれから10ヶ月。
根が細く弱そうな感じですがまずは順調に生育しています。
もう少し葉持ちを良くしたいものですが
こんな植え方ですから贅沢は言えません。


他から取って付けたような御剣に目を奪われますが
過去画像を追っていただけるとこれが元親だったことが分かると思います。
やはり証拠写真は大事ですね。

白縞が出てそれがいつしか覆輪になり萌黄覆輪は消えてしまいました。

しかもその御剣芸が2本立ち。

ただ、御剣を得ようと太陽覆輪を育てるのは筋違いで
当然ながら貴母殿を置くべきでしょう。
貴母殿は御剣に良く変化します。
ところで作は夏に向かってこれからが正念場。
少しでも葉持ちを良くすべく
朝晩の水遣りと初めて使ってみるサプリに期待を寄せています。




あれから4ヶ月。
肥料代わりになるかも?と青の仔を付けていますが
やはり本体は派手柄ですから生育はゆっくりです。

品種的には羆の光の本芸落ちといったポジションなのですが
こっち側に落ちてくれるのなら大歓迎。



それにしてもずっと姿が立派な青軸富嶽を見てもふ~んと素通りするのに
似た柄で姿の貧相なこれを見て大興奮とはちょっと精神分析が必要かも?

まあ、今は見向きもされない品種となりましたが
始めた頃の青光墨系の面白さが刷り込まれているせいかもしれません。



あれから4ヶ月。
棚の黒牡丹の中では一番葉肉が厚くがっちりしていて丈夫そうに見えましたが
なにやら下葉3枚が黄ばんで落ちそうになっています。

根が腐っているかどうか見てみなければ。

ちょっと覗いた天葉の両サイドに柄が見えてそちらのほうは楽しみですが
作落ちさせてしまっては何にもなりません。
締めて育てるのと凝らせてしまうのは紙一重。
・・・落胆と感動の繰り返しです。


ただ、作的には締めて作るのと、出来るだけ大きく作るのと
やや影作りでも間延びさせず瑞々しい葉の緑と柄の美しさを際立たせる
三つの方向性の何れかを考えるべき。
同じ棚ではどれかひとつしか選べませんが・・・。
富貴蘭の数が増えている昨今、中途半端な苗木は
見向きもされない日が訪れるのもそんなに遠くないことと思います。



あれから4ヶ月。
とはいっても諸般の事情によりこの割り仔から成長記録の再スタートです。

元は引いてお釣りまで来ましたからこれからの栽培は欲が抜け気楽になりました。

柄はやや片寄っていますがこれの親木はこんな感じから良くなりましたし
初めて入手した頃の木と比べればだいぶマシです。
こんな柄でも割と期待していますので
そんな期待に応えてくれるのかどうか静かに見守りたいと思っています。




あれから4ヶ月。
根の勢いはイマイチですがまずまずの木勢です。
今年も花芽はほとんど付かず仔吹きモード全開を維持しているようです。


大仔にも早くもアタリが見えますし。

これから夏に向かって更に天葉の柄が白く冴え渡り
根も伸びてくれるものと思います。
ただし問題は柄。



右側の仔くらいの柄で出てくれれば嬉しいのですが
これから出る仔はなんだか金牡丹の方に向かいそうな予感。

黒牡丹縞でとどまるのか金牡丹量産組みに回るのか
今年あたりは運命の分かれ道となりそうです。




あれから2ヵ月半。
これも次の天葉がようやく見えたばかりです。
この系統の木は葉の表面がテカテカになるほど墨が多く
我が棚では下葉がこんな風に黒くなってしまいます。
それを踏まえてもこの木は出過ぎです。

新根は何本か出ましたので直に回復することを期待して
早々に日陰棚に移して様子を見ているところです。
下葉の縞に紅を交えるとルビー根に匹敵するほどの美しさなのですが
あまり多いとどこが縞だったのか判らなくなってしまいますので~




あれから3ヶ月。
株分けした時、根が少なめだったせいか生育は遅々としています。

おまけにアントシアニン出まくり。

またやっちまった感が無きにしも非ずという気がしないでもないですが
まあ、新根も出ているし大丈夫でしょう。
生育に心配が無くなれば、やはりその美しさはピカ一。
とても玲瓏な気分で見ることなど出来ません。
それでもこれは買ったんじゃなくて
棚からタダで出た分、気持ちは楽ですが。

しかしこんな木がまた出そうな地味柄な親木、兄弟木がまだ何鉢かありますが
もう恵まれることは無いような気もします。




あれから1年ちょっと。
毟るほど

以前、金牡丹を枯らした嫌な記憶が甦ったりしたものでした。

ところが、今年は天葉が勢いよく伸びています。

何しろ流行に乗り遅れてしまいまして持っている金牡丹はこれ一鉢のみ。

元気を取り戻してくれて嬉しい限りです。
画像は色調整がうまく行かずイマイチですが
月笙から出たためなのか天葉を含めて柄は明るめ。
でもやはり育てていての面白さは月笙や黒牡丹に軍配が上がりますです。

和泉牡丹
2012年06月20日 | 虎


あれから一作と少し。
この品種、秋から冬、春先にかけては眩いばかりの柄を現すのですが
生育期の今は柄が沈み気味です。
それでもそれが木勢の維持に役立っているのでしょう。
半年冴えていてくれたら十分です。

小さめな姿で棚的には邪魔にならないジャストサイズ。

今は3,5号鉢に植わっていますが
これが4号鉢でこんもりと盛り上がる姿になったらさぞ見事かと思います。

でも、それにはあと20年掛かりそう。
それまでこの輝きを失わずにいてくれたら良いのですが
たぶん、飼い主のほうが駄目になっているはずです。

灘黄龍
2012年06月19日 | 虎


あれから2年とちょっと。
どうも斑が出過ぎるせいか本来の大きさになってくれません。

でも、木の性質は強いようで下葉も振るわず葉を重ねてくれました。
姿は小さくても葉重ねするとかっこよく見えますから不思議なものです。
春先に日に当ててしまうと冴えてしまうようで
もう紺は戻らないかもしれませんが
今は日陰に置いて様子を見ています。
しかし、100鉢は置けるせっかく作った日陰棚ですが
今のところ置いてみたい木がほとんどありません。

とはいえ裾物で埋まっていますが、こちらはどうなることやら。


あれから半年。
成長の遅い富貴蘭ですから
環境を変えたりして工夫してみても1作くらいでは結果が見えないものです。
でも、木炭植えもそろそろ3年目。

この鉢環境に慣れてきたせいか、今年は天葉が少し長く伸びそうです。

あまり締めて育ててもこの頃の仔出しはさっぱりでした。
心持ち緩めたほうが姿は幽谷錦にイメージに近づくし
仔出しも良くなってくれるかもしれません。
その為には毎日の水遣りです。

朝は軽く葉水、夜はたっぷりが欠かせません。
昔は山野草に夢中でその時の水遣りが身に染み付いていますが
その感覚にだいぶ近づいてきたようです。



あれから半年。
成長と共に紺地には後冴え状に黄虎が入り、
しか~も、天葉の白縞が後暗んで紺縞に変わる

特に仔は複雑な面白い芸を持っている木のようです。
・・・ラベルにあった太公望とは別物。
もちろん、品種が違うから返品してとかは口が裂けても言いません。

それにしても該当する品種はあるのかなと思わず本など見てしまいました。
しかし、そんな品種は無さそう。
仔の感じを見れば南海雪虎に白縞が入った感じに見えなくもないですが・・・。

ただ、こんな芸の持ち主が世に埋もれているわけはないし、ちょっと謎です。
でも、太公望実生でどこかにたくさんあるとしたらこれは恐ろしいことです。




あれから半年。
冬の終わり頃、葉に黒点が出てそれがだんだん広がり、
これは逝ってしまったかと覚悟したものでした。

でも、下葉4枚落ちてそれは止まり、仔も無傷で済みました。
その時の画像を残して置けば良かったのですが
さすがに

こんなこともありますから
あんまり入れ込み過ぎるのもどうかといったところでしょうね。
それはともかく上芸の仔が3本も付いていればもうお腹一杯としたものですが
これは更に仔を出そうと下葉4枚毟ったのと同じこと。

空き家が2個現れましたのでまた仔出しが期待できそうです。
・・・と、枯れそうだったことも忘れてのんきなものです。

でも、これを柄の揃った大株に仕立て上げたらさぞ見事かと。
そしてそれが可能な後晴れ柄タイプの木です。
