こうして子どもを褒めているのです 【マインドマップ習得技】

各地をマインドマップ教育実践報告の旅をさせていただいていて受けた質問の中に、「どんなふうに評価をしてあげるのですか?」という素晴らしい問いかけがありました。すごく大事なことなので、その一端をご紹介します。


そもそも評価というのは何のためにするのでしょうか?
成績をつけなくてはいけないから?

いえいえ、違います。

自分の指導がその子にどのように受け止められ、消化され、血肉になっているかを判断し、次の指導に役立てるためです。どんなに学問的に優れた評価知識を持っていたとしても、教育実践の中で使えなければ意味がありません。瞬時に適切な評価をし、次の瞬間にはその子の心の中に目標ができている。そのくり返しが前向きな子どもを育むコツだと思っています。

私がNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀 脳活性法スペシャル』を観覧させていただいた時、脳科学者の茂木健一郎先生から教えていただいた指導法に『褒めのアスリート』になることがありました。私も強く同意しました。その子が何らかの行動を起こし、どんなに小さな事でも良さを見せた瞬間にジャンジャン褒める。おかした喩えをしますが、まるでパチンコのスリーセブンが出た時のようにジャンジャンバリバリ褒める。これができるかどうかは知識ではなく智慧の問題になってくると思います。


それでは今日、私が褒めた二つの例を紹介します。


理科の電磁石の学習についてマインドマップにまとめてきた子がいました。かなりていねいに描いてありました。その中でもセントラルイメージに描かれた「コイル」の描き方に注目しました。画像をよく見ていただくと分かると思いますが、水性サインペンで描いているにしてはとてもリアルに「巻いてある感」が表現されています。
これをキャッチしました。

すぐに本人の所へ行って対話で評価。
「このコイルがすごくよく描けているんだけど、どうやって描いたの?」
ご本人笑顔で、
「はい、ていねいに描いてみたいと思って、集中して描いていたら自然に描けてしまいました。」
ここで次のステージに上げてあげる言葉かけ。
「そういうことがあるんだよ。僕もある日突然に絵が描けるようになったんだよ。これが1回描けると、また次にもっとすごいものが描けるようになっていくんだよね。」
本人は満面の笑み。(よし!また描いてみよう!)という心の声が輝く瞳から伝わってきました。


もう一人、同じ話題です。

私のクラスでは、社会の歴史上の人物を宿題でマインドマップにしているのですが、セントラルイメージにかける労力を少なくするために、社会科資料集の中に付録で入っている人物シールを貼らせています。しかしその中で、ある子がシールではなく自力で描いてきたものが今日提出されてきました。上の画像「蘇我入鹿のマインドマップ」です。
これまた私のアンテナがピッと反応しました。

「ねえねえ、この蘇我さんの顔なんだけどさ、描き終わった時に『描けた~!って思ったでしょ!」
「はい、シールばかりじゃダメなんじゃないかと思って、挑戦してみたら描けました。」
「そうなんだよね、やらされて描くとダメなんだけど、自分でやってみようと思って描くと、描けちゃうんだよね!」

こうして生対話で評価していくと、それをダンボの耳で聞いている教室内の他の子も、(ふ~ん、そうなのか・・・・私もやってみようかな・・・)と心を動かしていくものですよね。

見えない良さを見える化し、大きく評価してあげる。
さりげなく、何気なく評価する。
その方が子ども達の心深く、私の声が届くと思っています。


皆さんはどのような評価をして子ども達を育んでいますか?

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