マインドマップと普通のノートの使い分け

全国各地のマインドマップ体験会で受けるご質問の中に、
「ノートは全部マインドマップなんですか?これまでのようなノートの書き方はしていないのですか?」
という件があります。

結論から言うと、「状況に合わせて本人が選べるように指導していく」ということになります。

なので、通常の箇条書き的なノート方法も指導しています。
基本は「見やすく書くことで、復習するときの効果は10倍は違ってくる。」ということを理解させたいと思っています。読んでも分からない、どこに何を書いてあるか探さなくてはならないようなノートの書き方は、学習効果を急落させてしまいます。見やすいノートの書き方をするかどうかで頭の良さが決まると言っても言い過ぎではないと感じています。

授業をしていて、学びが深まっている子は、自分のノートのどこに何が書いてあるのかすぐに説明できますが、学びの浅い子は、こちらが「君の考えたことはどこに書いてあるの?」「この問題はどこに答えが書かれているの?」と聞くと、いちいち探さないとならない。この探す時間がはっきり言って無駄です。

それから、ノートはチビチビ使わないで、思い切って改行をし、空白がたくさんあった方が良い。1年間に何冊もノートを買い換えるくらいでちょうど良いとも思っています。1冊のノートを大切に使うということも教えるべきだという考え方もあるでしょうが、ノートはだいたい1冊100円です。その子が将来生み出す人生の価値を考えたら、100円くらいケチらないでどんどん投資してあげるべきだと思います。この辺のノート指導に関して、私は「TOSSノート」を活用することもあります。よく考えられたノートです。算数や理科のノートとしては最もおすすめします。大量に一括購入すると1冊100円で子ども達に渡せます。


さて、マインドマップの活用ですが、主要四教科を大ざっぱに書いておきます。

【国語】
・読書のまとめ。最近はこどもたちが自ら学ぶようになっている。
・読解指導の時、教師のペースでいきなり発問しないで、5~10分間、自分の考えをまとめる時間をあげ、マインドマップに書かせてから意見交換をすることが多い。
・作文の構想はマインドマップで書かせるのが一番良いと感じている。
・何かのスピーチをさせる時もマインドマップ。
・漢字を覚えるためのマインドマップをこどもたちが開発しつつある。

【算数】
・算数は教科的な特徴として、直線的に整然とノートを書かせることが大事だと感じているので、きちんと罫線の間に書けるように、「=」を縦にそろえて書くようにと、常識的な指導をしている。

【社会】
・学んだことを「新聞形式」でまとめさせることが多い。そこに持っていくまでは、マインドマップでも良いし、箇条書きでも良いし、メモ的にあっちこっちに書いていても良いし、その状況に応じてノートを書くように選択させている。
・歴史上の人物調べはすべてマインドマップ。
・時代の流れをまとめさせるのもマインドマップ。
・マインドマップで鍛えた子たちなので、新聞の書き方もとても美しく読み手が楽しくなるような書き方をするようになった。

【理科】
・「仮説」「実験方法」「準備」「実験結果」「考察」という一連の流れでノートに書く習慣を中学年時代の担任がきちんと身につけさせていたので、これを引き継ぐ必要があると思い、そう書かせている。
・NHKの学校放送オンラインを視聴した時には、必ずマインドマップに描かせるようにしている。マインドマップ指導をしていなかった5年生の時には、新聞形式でまとめさせた。

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さて、井上学級というとマインドマップばっかりがクローズアップされますが、実は大きな下積みがあった上でマインドマップが輝きを放っていることも理解していただかないとなりません。

その記事をリンクしておきましたので、ぜひお読み下さい。


『マイ新聞・・・書きに書きたり!クラスで年間10000号!』


5年生の1年間、まったく妥協することなく文章を書いて書いて書かせ続けました。こうして子ども達と共に猛然と進んでいた時に、マインドマップをはじめとする「脳科学を授業で活用していく情報」が私に飛び込んできたわけです。まさに「セレンディピティ」でした。

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【おすすめの本】
できる子はノートがちがう!―親子ではじめるマインドマップ

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