地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

富士の裾野を行く (2) 岳南7000系

2005-06-22 13:05:00 | 地方民鉄 (東海道)


 身延線で1Mワンマン電車が走っている富士界隈ですが、富士から一駅東へ向かい吉原までやって来ますと、今度は岳南鉄道の1Mワンマン・7000形に出会うことができます。ひとつの市内にこういう単行ワンマン電車路線が2本もあるというのはちょっと珍しいことかも知れません (^^;)。
 この電車、パッと見ですぐに分かるとおりの元・京王井の頭線3000系ですが、譲渡にあたって先頭車は北陸鉄道に売ってしまったため、中間車を両運転台車に改造したというシロモノです。それでも、無粋な切妻にするのではなく (それはそれで見てみたかったですが ^^;)、わざわざ湘南顔を作ってくれたというあたりは拍手喝采ものです (^_^)。



 というわけで、井の頭線残留組の3000系の正面が1000系に準じて大改造された今日では、昔ながらの湘南顔を維持してくれていること自体、井の頭線を通勤通学で使ったことがある人 (私を含む) にとってありがたい限りですが、この7000系が入った代わりに廃車になったのが元東急5000系カエル電車……。しかも、かつては2両編成で走っていたところ (さらに80年代初頭に5000系が入るまでは元小田急や日車標準型の3両編成!)、単行でも十分間に合うようになってしまったというのは何とも寂しい話です……。昔は高い集客力を誇ったらしい吉原の街も、車窓から見る限り最近はシャッター街のような雰囲気が感じられますし……(-_-)。

 それでも、↑こうしてワム80000がたむろする工場地帯をスイスィ~と快走するシーンを見ていますと、鉄道貨物輸送と都市近郊輸送を両立させた岳南鉄道の魅力がこれからもますます……と願わずにはいられません (^^)。