既に広く雑誌やネットで伝えられている通り、ひたちなか海浜鉄道はこのたび三木鉄道の軽快DCを購入し、冷房化率のアップおよび三木鉄道時代の塗装を保ったままのある種の動態保存 (?) を兼ねたデヴューを目指して整備中と伝えられています。結局三木鉄道には一度も訪れる機会がなかった私にとって、全く違った土地でその独特の塗装を見られることになるのは非常に楽しみなことですが、その一方で非冷房の国鉄キハ22タイプ旧型DCが廃車になるのは、天寿を既に十分全うしておりやむを得ないこととは言え残念……。そこで昨日、廃車となるキハ223のさよなら運転が実施されたようですが、私は朝から晩まで仕事でしたので、もっぱらネットを通じて昨日の模様を知るのみ。とりあえず平穏無事に有終の美を飾ることが出来たようで良かったのではないか……と思います。
というわけで、茨城交通時代に撮影したキハ223の画像をアップしてみることにしましょう。この1枚は、那珂湊で昼寝中のキハ223ほか3連を何となく撮影したものに過ぎませんが (4年前の真夏に訪れたところ、2運用ともキハ3710が入っており拍子抜けしたという……^^;)、まさかこのカットが、車体中央部のラインがより大胆な雰囲気の「茨交時代最終塗装・旧タイプ (ビミョーな表現でスミマセン ^^;)」をまとった最後の車両としてのキハ223の良き記録になろうとは……。
キハ223の引退により、茨交塗装をまとった旧型DCは今後キハ2005が残るのみとなりますが、ここで今から約6年前のカットを引っ張り出してみますと……検査を受けたてほやほやのキハ2005 (2枚目左側の車両) はもとより、今は国鉄準急色となっているキハ2004、それに今ほど朽ちていなかった鹿島臨海からの譲受車などが一同に会し、まだまだ茨交色旧型DC全盛 (?) を感じられたものです。茨交塗装はお世辞にも人気があったとは言えず、スカ色や準急色が復活するまで、圧倒的多数のファンにとっての茨交訪問の目的はキハ112やキハ205などの国鉄色撮影だったと思われますので、茨交色全盛期でしたらこんなカットは何の自慢にもならなかったかも知れませんが (^^;)、いや~、今こうして見るとやはりひとつの時代を写し込んだ壮観なカットだな~と思えて来ますね……。
↑なお、このカットは車庫での撮影となっていますが、このときはキハ112 (現在、大宮の鉄道博物館入り) の不定期運行イベントがあり、那珂湊の車庫も一声掛ければすぐに見学・撮影をお許し頂けたという特別な日でありました(まだ茨交→ひたちなかを訪れるファンの数が多くなかった頃の話でして、社名も変わった現在では決して安易に立ち入りが出来るわけではないと思われますので誤解なきよう)。
ともあれ、こうして茨交塗装は過去の記録となって行くわけですが、今後はもしキハ2005が延命するとしたらどのような塗装になるのか楽しみですね……。ひたちなか新塗装というものが果たして旧型車に似合うセンスの良いものになるのか……。あるいはもっと別の懐かし塗装になるのか……。