茨交塗装の旧型車がゴロゴロしていた頃の那珂湊の光景をアップしたついでに、これまた未アップだった茨交のキハ112の画像をお一つ……(まだこのブログを始めていない頃の撮影につき、自ずと未登場 ^^;)。
周知の通り茨交のキハ112は、日本最後のキハ10系列営業車両として知られた存在であり、2004年5月の引退運転後はJREが買い戻し、入念な整備を経て国鉄時代の番号・キハ11 25に戻り、大宮の鉄道博物館の片隅にて保存されています。屋内保存ではなく、デモ走行線に留置されていますので、その気になれば公開運転も可能かと思われますが、高崎線の車内から見るにつけ全く動く気配がないのは何故……? 本当に勿体ない限りです (その前に、まだ私自身が鉄道博物館を未訪問 ^^; ←世の中に背を向けるひねくれ者ですみません。笑)。
そんなキハ112は、とりあえず入念に保存されているだけ幸せな車両だと言えますが、茨交時代の末期はスペック上の見劣りに加え、そもそも機関の老朽化が激しいことから通常の運用には入らず、確か毎月1回、定期運用の旧型DC (とくに国鉄色を復活させたキハ205) に連結して、那珂湊→阿字ヶ浦→勝田→那珂湊と正味1往復するだけのイベント走行を行っていました。
当時既に利用客減で湊鉄道線の廃止が取り沙汰されていた茨交が、キハ11の歴史的価値を十分に踏まえて定期的な保存運転を行って下さっていたことは、ファンから見て本当にありがたいことでしたが……問題は、余りにも老朽化が進んでいたためエンジンの不調は頂点に達し、しばしば直前に運転中止が告知されていたことです。ただでさえ水戸は遠く、予定を合わせるだけでも一苦労だった私からみて、突然の運転中止は悲し過ぎ……(-_-;)。というわけで、ようやく乗って撮って楽しむことが出来たのは、引退から約半年前の03年10月のことでありました。
このとき、一応中根界隈で撮っている……はずなのですが、当時はまだデジ一眼を導入したばかりで (610万画素の時代がありました……)、メインはまだリバーサル。ところが現在自宅のスキャナが壊れていますので (^^;)、その姿をお目に掛けることは出来ません (^^;;)。というわけで、日工前で何となく後追い撮影したカット (キハ205が先頭 ^^;) と、那珂湊入庫後に憩う姿をアップしておりますが、今考えてみますと、鉄道写真はリバーサルよりもデジタルの方が暗部の再現が超ラクですので、全てのカットをデジタルで撮っておけば良かった……。それでもまぁ、こうして現役な姿を記録出来ただけでも有り難いことだと思わなければなりますまい。
それにしても、朱色とクリームの国鉄色で揃った2連は良いですね……(*^^*)。今後ひたちなかの旧型DCが何時まで持ちこたえるか分かりませんが、最後にキハ22タイプのうち1両を朱+クリーム塗装に塗り、キハ205と競演♪なんていう展開になったらなぁ~と妄想しています (^^;
床の腐食が激しく、全てが青息吐息という状態でしたが、とにかくDMH17の激しい唸りとバス窓・古い椅子の組み合わせは私を酔わせてくれました……。
肝心の乗客はほとんど地元客で、ファンの姿は稀……。全然イベントの意味がないのですが、それでも茨交は運転して下さったのでした。最近のひたちなか旧型DC人気を思えば、余りにも貴重なキハ11がスカスカというのは信じ難い限りかも知れませんが、他の「鉄」が忙しく動き回る姿をなるべく気にせず (爆→まぁ私の鉄活動中の姿もやはり傍目には鬱陶しいのでしょうが ^^;) のんびり・まったりとオールドタイマーの魅力を楽しみたいと常日頃思っている私にとって、キハ112の小さな旅は最高のひとときでした……。