岐阜駅の南に広がる加納宿から中山道をたどって行きますと、東海道線をくぐってからしばらく、かつて岐阜市内線・鏡島支線が走っていた古い街並みを進みます。岐阜バスの西鏡島線が10分間隔でやや狭い旧街道を行き交っていることから、鏡島支線はそこそこ繁盛していたのでは?という印象を得ると同時に、この路線がいち早く消えたのもモータリゼーションへの迎合のためだったのか……とトホホな気分になりました。
鏡島の町を抜けると、中山道は河渡(ごうど)大橋で長良川を渡り、金華山の眺めを楽しむ間もなく河渡宿に入り、さらに西へ西へ、住宅街を進みます。やがて糸貫川を渡ると家並みも次第に途切れ、水田の眺めが広がると、樽見鉄道・美江寺駅南の踏切に到着です。ちょうど、大垣方面からホイッスルが聞こえてきましたので、「をっ♪こりゃドンピシャでラッキー☆」ということで、線路脇で連写態勢に入ったところ……あらら、やって来たのは「モレラ岐阜」ラッピング……(号泣)。
あ〜あ、この踏切を通過する際には、樽見鉄道標準塗装車が来ればサイコーだ!と期待していたのですが、そう簡単にギャンブルに当たるはずがありません (笑)。本巣へと走り去る「モレラ岐阜」を見送りつつ、「次の大垣行きまで待ってキメてやるぅ……」という思いが一瞬脳裏をよぎりましたが、この先の美濃赤坂まで結構宿場の間隔が開いており、出来るだけ時間に余裕を持って歩きたいのも事実。そこで、どうしようもない残暑の中、駅の自販機で買ったコカコーラを一気飲みして気合いを入れ直し、引き続き西へ、京へ……と歩き出したのでした。
ちなみに、樽見鉄道の形式名「ハイモ」は、High Speed Motorcarの略で、これに機関の出力値を組み合わせているのだとか (Wikipediaによる)。そして、ハイフンの後の3ケタ数字が日常的な呼称となっているのでしょうか? この702号車は2015年に製造された最新増備車ということで、今後ますますの活躍に期待したいところですが、やっぱり標準塗装の方が良いなぁ……。
そういえば恥ずかしながら、樽見鉄道は客車列車が走っていた当時、名鉄揖斐線と組み合わせて14系の客レに乗ったことがあるだけでした (汗)。貨物輸送の片手間に、通学需要や薄墨桜輸送に対応した客車をそれなりに揃えていた時代は遥か遠く、単行のワンマンカーで間に合ってしまうというのも時代の流れでしょうか……?
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