加古川から西脇市まで、小一時間ほどの103系の旅は最高の喜びに溢れていました。加古川線の3550番台といい、播但線の3500番台といい、2Mの103系は最高の加速っぷりでMT55サウンドもひときわシャープだぜ!! (^O^)v しかも車窓には、伸びやかな稜線を広げた播州の山並みに包まれた田園風景が広がります。午前中の下りということで椅子の5~6割程度を埋めた客は、社町 (加東市の中心)と西脇市までの利用が多く、「なるほど……加古川から西脇市までは103系の2連が丁度良い世界なのか (たまにある125系単行は地獄やな!)」と認識した次第です。
西脇市で下車した後、いよいよ鍛冶屋線の廃線跡2カ所にあるキハ30を探訪したのですが、一応4時間半ほど時間的な余裕があった一方、日中に西脇市と鍛冶屋界隈を結ぶバスの便は、神姫バス (概ね大型車) と多可町コミバスの両方を合わせても決して多いとは言えません。しかも、バスだけで移動しようとすると、市原駅界隈に2時間も滞在しなければならないのかという問題があります
そこで「西脇市駅から廃線跡をひたすら歩き、鍛冶屋バス停(鍛冶屋駅記念館前)を13時45分に発車するバスで西脇市駅に戻れば、夕方6時からの京都での会合に余裕で間に合う」と算盤を弾きました。「歩くとは無茶苦茶な!」と思う方もおられるでしょうが、鍛冶屋線は国鉄末期に廃止対象となった赤字ローカル線の中では最も利用客が多いレベルだったようで、廃止反対運動も盛んだったことから、廃線跡も良好に整備されて歩きやすくなっており、このようなプランニングはヨソ者にとっても容易だったりします。
というわけで、たまたま強烈な冬型の気圧配置でメチャ北風が寒いという問題はあったものの「空気がクリアで景色が良いのぅ~」と強がりつつテクテク進んで行きまして(完全なクルマ社会の田舎風景の中を、スーツ姿にカメラをぶら下げたヲッサンが歩くというシュールすぎる珍景 w)、到着しました市原駅! ここまでは西脇市駅から徒歩で1時間強といったところでしょうか (脚力次第で個人差あり)。
2両のキハ30は、保存開始当初こそ加古川色だったようですが、その後イラストが描かれて今日に至っています。このため「加古川色ではないのか……」という意見もあることでしょう。しかし個人的には、このほのぼのイラスト、キハ30に不思議と似合っており、市原駅記念館とキハ30を大切に守り続ける地元の方々の思いが伝わってくるように思えます。そこで、真横を飛ばす車に細心の注意を払いつつ、「キハ30が2連を組んで、今でも現役ラッピング車っぽく見えるのは素晴らしい!!」と思いつつ激写したのでありました (クルマで通りかかった人々は、「何だこのキモヲタ……?」と思っていたことでしょう。笑)。
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